ニューヨーク移住に必要なこと③

移住のコツ（就職・ビザ取得・税金etc.)

「ニューヨーク移住の必要なこと①基本情報」「ニューヨーク移住の必要なこと②生活費」に引き続き、「ニューヨーク移住の必要なこと③移住のコツ」では、ニューヨークで暮らす上で必要なビザの取得や仕事の探し方、税金についてニューヨーク在住のEさん(40代女性)が紹介してくれているわ。ニューヨーク移住に興味のあるあなたは併せて読んでみてね。

ビザの取得について

アメリカのビザの種類には、大きく非移民ビザ（観光ビザ、学生ビザ、労働ビザなど）と移民ビザ（グリーンカードと呼ばれる永住権）に分かれます。ワーキングホリデーは採用していない国です。2001年9月11日起きたアメリカ同時多発テロ事件以降、入国審査やビザの取得が厳しくなっています。また、移民法はよく変更となるので、自身の勘違いや情報不足からオーバーステイとならなように気をつけなければなりません。日本のパスポートの場合、ESTAの申請で90日以内の滞在が可能ですが、それ以上の滞在期間となる場合は、上記のビザの取得が必要です。

仕事の探し方について

地元の新聞やNYで発行されている日本語情報誌などには求人のページがあります。給与、勤務体系、福利厚生、応募の連絡先も記されており、直接コンタクトをとってみることができます。アメリカはコネクション社会です。知り合いの知り合いに仕事を紹介してもらうなどのケースもあるので、人と人とのつながり、自分はどんな仕事を探しているかを普段の会話で周りの人に話しておくと、何かの時に紹介のお声がかかり仕事が得られた、ということに繋がる場合もあります。日本で市販されているような決まった形式の履歴書はアメリカでは存在せず、自分でフォーマットを考えてパソコンで作成します。学歴や職歴は年号の新しい順から記入していきます。応募時のマナーとして、履歴書と共に同封するカバーレターという人事担当者に自己アピールをするレターを添えるなど、日本と異なる点も多いです。

準備資金について

必要な資金に関しては、出発までに十分に用意しておいた方が良いでしょう。NYに留学したことがある人や生活したことがある人は「生活スタート時にしていた予想よりも速いペースで、あっという間に資金は減っていった」と口をそろえて言います。為替の変動も資金の額に影響があります。最初から仕事が見つかり、安定した収入を得られると一番良いのですが、仕事が見つからなかった、体調を崩してしまった、予想外の出費が発生した場合に備えて、移住前に最低１年分の生活費(450万程度）は準備しておいた方が良いと思います。

婚姻について

US citizen(アメリカ市民権保持者)とそうでない場合の婚姻では、自身の今後のアメリカ滞在ステータスは大きく異なります。アメリカ市民との結婚の場合は、婚姻相手の永住権(グリーンカード)の発給に高い優先権があります。相手がグリーンカードホルダーの場合は、グリーンカードホルダーの家族を通してグリーンカード申請と発給を待つ人数が莫大に上るため、発給まで何年もかかることも珍しくありません。相手が何かしらのビザでアメリカに滞在してしている場合は、相手が保持しているビザによって異なります。配偶者の立場のビザに切り替えるか、自分が保持しているビザの種類によっては、変更せずにそのままでも良い場合、むしろ変更しない方が良いケースもあります。ビザはアメリカ国内で他のステ

ータスに変更が出来るものと変更が出来ないものに分かれます。ビザに関しては非常に複雑で、移民法は変更になることも多いので、自身の滞在ステータスに関して不安や疑問がある場合は、移民関係専門の弁護士に相談や手続きの依頼をするとよいでしょう。もちろん個人で申請手続きをすることも可能です。

税金について

NY州のtaxは8.875%(州税4.375%、市税4.5%)です。レストランでの食事などにはこの消費税に加えてチップ(目安として15%〜20%)が必要です。NYでは洋服や靴など身につける物に関しては、$110以下(合計金額ではなく、ひとつの商品が$110以下が対象)は消費税がかかりません。ただし、ハンドバッグ、時計やアクセサリーは対象外です。

個人所得税については少し複雑で、居住地(マンハッタン内かNY州郊外か、近隣のNJ州やその他の州か)や居住期間、収入の額によっても大きく変わります。例えば、マンハッタン在住の場合は、連邦税、州税、ソーシャルセキュリティータックス、メディケア税に加えて市税も徴収されます。給与と賞与に課税される税率も異なります。いずれにせよ、額面から諸々の税が引かれ、実際に受け取る手取りの額には驚くことでしょう。