【検証】Google翻訳とYahoo!翻訳に、
日本のことわざを再翻訳させてみた

翻訳サイトの実力はいかほど!?

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イラスト/和田鈴香 構成・文/山川俊行(編集部)

 

翻訳サイトの精度が上がってきたといわれる昨今。「難しい英文を訳す時、参考にしている」という人も多いのでは? 便利なサイトですが、厄介なのが時々発生するナゾの直訳。訳がわからなすぎて戸惑ってしまうこともありますよね。
そんな翻訳サイトの現在の実力をはかるべく、"再翻訳”機能に注目! 英語の訳文が正確な文章に訳されているかどうか、翻訳文を読んで判断するのは難しいことです。こんな時、翻訳文を再び元の言語に翻訳し直すことで、原文と同じ意味に翻訳されているかどうかを確認することができます。つまり、“再翻訳”をさせることで、翻訳サイトが日本語を正確に捉えているのかを検証できるんです!
今回は、『Google翻訳』と『Yahoo!翻訳』の2つのメジャーな翻訳サイトにフォーカス。日本独特の言い回しが翻訳のネックになる“日本のことわざ”を再翻訳させ、どちらのサイトがより精度の高い翻訳をたたき出すのか、調べてみました。

 

 

【お題1】 〜急がば回れ〜
みなさんご存知、「急いでことを成し遂げようとする時は、安全確実な遠回りを行く方がかえって得策になる」という意味のことわざ。
小手調べのこのお題に、両先生はどのような再翻訳を?

 

・ 先手
Yahoo!翻訳

 

・後手
Google翻訳

 

さすが! Google、Yahoo!先生ともに正解! Yahoo!先生は、英語の類訳を出してから原文に戻す高等技術を披露!
さあ、この流れで次のお題へ。

 

 

【お題2】 〜雀の千声 鶴の一声〜
「つまらない者があれこれ言うより、優れた者の一言の方が勝っていること」を意味することわざ。さて、幸先の良いスタートを切った先生方の答えは?

 

・先手
Yahoo!翻訳

 

・後手
Google翻訳

 

Google先生、ラッパー風やん。Yahoo!先生も、鶴を鮮やかに無視。
2題目にして、両者とも不正解。次で名誉挽回を期したいところですが。

 

 

【お題3】 〜腐っても鯛〜
「すぐれたものは多少悪い状態になっても、本来の価値を失わない」を意味することわざ。これも有名なことわざ。先生方はどう出るか。

 

・ 先手
Yahoo!翻訳

 

・後手
Google翻訳

 

完全にへそ曲がってるやん。そこは触れない約束、Google先生。一方のYahoo!先生は見事正解です。
Google先生の信頼性に疑問が出てきたところで4題目へ。

 

 

【お題4】 〜あつものに懲りてなますを吹く
「一度失敗したのに懲りて、必要以上の用心をすること」を意味することわざ。「なます」をどう訳すかがポイントとなりそうなこのお題です。Google先生はYahoo!先生に食らいつきたいところ。

 

・先手
Yahoo!翻訳

 

・後手
Google翻訳

 

そりゃ吹くわ、そんなもんで味付けしてたら。そして、なますどっか行った。これで先生方の間には、決定的な開きが生じてしまったようです。
筆者の心のどこかで、珍解答を期待する気持ちが心をかき乱していますが、Google先生には、せめて一矢報いてほしい。もとい華々しく散ってほしい。では、最後のお題です。

 

 

【お題5】 〜無くて七癖〜
「癖が無いように見える人でも、少しは癖をもっているもの」という意味のことわざ。さすがにGoogle先生には個性的な癖がありすぎるということが白日のもとにさらされた状況でこのお題。

 

先手
Yahoo!翻訳

 

後手
Google翻訳

 

断言。最後の最後に個性全否定。自分、散々出してきたのに。

 

 

いかがだったでしょうか? Yahoo!翻訳がミスしたのは2題目だけ。ということで、比べるまでもなく、Google翻訳の独特すぎるスタンドプレーが目立つ翻訳対決でした。みなさんも、翻訳サイトに頼るのではなく、自分のオリジナルの訳で“癖”を出してもいいのかも?


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