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Travel Editor
旅する編集者 ファッション、ワインPRを経て旅する編集者になる。 「世の中やサービスに新しい視点や価値を加える」を軸に21世紀の新しい生き方、ライフスタイル、価値感を、執筆を通じて発信している。
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2016.04.27

今話題のディナーシェアリング

Eatwith(イートウィズ)

スペイン旅行の際に、バルセロナでEatwithというWebサービスを利用した。これはイスラエル発のディナーシェアリングサービスで、その土地に居住する人のお宅に伺ってディナー(時にはランチやブレークファースト)をいただくというもの。ホストはなかなか料理に精通した人が多く、中には現役のシェフもいる。インテリアやテーブルコーディネートにも力が入っており、隣の晩ご飯というよりは(え、古い!?)プライベートダイニングといった雰囲気だ。

まず簡単にこのサービスの使い方を説明しよう。

 

①あなたが滞在予定の都市とディナーの日を入れて検索する。

 

②写真や値段、場所を見比べてピンときたページをブラウズしてみる。

 

③ホストのページに飛ぶと、その日のディナーのメニューが掲載されている。

 

 

④気に入ったらBook nowボタンを押し、申請をする。

 

 

さて私が訪れたのは、バルセロナの中心であるダイアゴナル駅から歩いて10分のクラシカルなアパートメント。

 

今回のホストはカタルーニャ出身のフリーのフードライター&PRの女性2人。メニューはもちろんカタルーニャ料理。

 

お宅につくとまずコートなどを預かって頂き、今日テーブルを共にする他のゲストに軽く挨拶。スイス人のご夫婦が一緒だ。

 

ホストが、「はじめましょうか」と言って食前酒のベルモットをショットグラスに注ぐ。

 

スペインでは食前にこのベルモットを飲むのが習慣で、ベルモットは胃をひろげて食欲を増進する効果があるらしい。

 

食前酒のお共にはオリーブと唐辛子のピクルス、アンチョビに特製ソースがかかったピンチョス。 

なかなか日本ではアンチョビを大胆に使うことはないが、これがなかなかおいしくて日本に帰ってからも見様見真似でつくっている。

 

食前酒を飲み干し、スペイン人の食習慣の話に花が咲いたところで、テーブルに案内される。

 

美しくセットされたカトラリーの横には、席がわかるように名前を書いたタグがある。

 

スペインのスパークリングワインである"カヴァ"が勢いよくあいたところで一品目。

ゴートチーズと松の実のグリーンサラダ。料理一品一品の説明も丁寧だ。ホストも一緒に食べる。 

     

2品目は2種類のペーストのクロスティーニ。  

ムール貝とグリルドベジタブルの2種類のペーストがあり、このペーストをつくるのになんと7時間もかかると料理のプロセスを説明してくれた。

 

"Eatwith"が楽しいのは、"airbnb"と同様、現地の人の生活を体現できるということもあるが、ディナーを共にすることによって旅行Tipsに留まらず、現地のフレッシュな情報を会話を通して仕入れることができることだろう。

 

他のゲストが旅行者であればなおさら、彼らから各国の"今"を知ることができる。

 

このディナーでは、スペインの不況の原因と現状、話題の分子料理店、ヒップなエリア、またスイス人のご夫妻からはスイスのベーシックインカムについて意見を聞くことができた。

 

ちなみにこのスイス人夫婦に出会うまで、私はスイスには公用語が4ヵ国語存在し、地域によって互いにコミュニケーションをはかることが難しいと知らなかった。

 

メインディッシュはカタルーニャ料理、サンタパウ豆のエンペドラット、ソルティーコッドフィッシュの白身のせ。豆とタラの白身のコンビネーションが新鮮だ。




デザートはカタルーニャ名物の"クレマカタラン"。クリームブリュレのカタルーニャ版といった感じ。ハンディーバーナーで表面の飴の部分を焼いて香ばしく仕上げる。 

 

コーヒーが飲めない私は最後に紅茶を頂いた。

 

海外のレストランで食べる料理は、いつもよりおいしく感じるものだが、このEatwithで体験したディナーはさらなる充実感があった。

 

1度のディナーでその土地の人々の暮らしや郷土料理を味わうことができ、その国の情勢や新鮮な情報に触れることができる。

 

Eatwithはあなたの旅での経験をもっと豊かにしてくれるだろう

https://www.eatwith.com/

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