【海外NEWS8】モハメド・アリ氏の
記事から、meanで気持ちを伝えよう

蝶のように舞い蜂のように刺す!

モハメド・アリを偲んで

6月4日、プロボクシングの元世界ヘビー級王者モハメド・アリ氏がアメリカ・アリゾナ州の病院で亡くなりました。この訃報に世界中で追悼の動きが広がっています。今回はアリ氏についてのある記事からよく知っている単語meanの使われ方に注目して、meanを使った表現を抜き出してみます。

ひと言で深い気持ちが伝わるmean

 今回の記事のタイトルそのもの、Africa meant a lot to Muhammad Ali—he meant even more to Africa.ですが、この中では動詞にあたるmean「~を意味する」(meantmeanの過去・過去分詞)。

 そこにto + と続いて、主語がその「(人)にとってとても重要である」、「(人)にとってとても貴重である」、などを意味します。会話の中でどの人を指しているのか明確であれば省略も可能です。

 

Africa meant a lot to Muhammad Ali

アフリカはモハメド・アリにとって、とても大切だった

 

he meant even more to Africa.

彼(モハメド・アリ)はアフリカにとって、もっと大事な存在だった

 

出典:QUARTZ Africa 

 

 

meanを使って気持ちを伝えよう

この用法を使って、誰かに親切な言葉をかけてもらった時などに、相手に深い感謝の気持ちを伝えることができます。

It means a lot to me.

そんなこと言ってくれてありがとう

 Itが相手からの親切な言葉を指し、「それ(it)がme(自分)にとって重要である」と言うことで、その言葉がどれだけ自分にとって深く響いたか、またそういう言葉を掛けてもらって感謝している、という表現になり、「そんなこと言ってくれてありがとう」という意味で使えます。

 

Thank you, that meant a lot.

あなたのあのひと言に救われたよ、ありがとう

 こちらは、過去にしてもらったこと、またはかけてもらった言葉などに対し、改めてお礼を言う表現です。meanは不規則動詞なので過去形はmeantにします。文字通りには「ありがとう、あのこと(that)はとても重要だった」と言うことで、言い方やシチュエーションによっては「あなたのあのひと言(that)に救われました、ありがとう!」のような気持ちを表現することもできます。

 

 

クォーテーションマークを入れて強調するのはなぜ?

 さて、今回の記事でMuhammad Ali was really the first ‘African’ American.(モハメド・アリは真に最初の‘African’ Americanだった)という文があります。このAfrican’ですが、なぜクォーテーションマークが入っているのでしょう?

 

 ちなみにこのクォーテーションマークですが、「“”(ダブルクォーテーションマーク)」と「‘(シングルクォーテーションマーク)」がありますが、どちらを基本とするかは書き手の出身国、また個人のスタイルによります。今回の記者はシングルクォーテーションマークを使っています。

 どちらにせよ、クォーテーションマークは人が話したままの言葉を用いるとき、一般的な言葉が別の意味で使われているのを表すときなどに用いられます。

 

 今回の例は後者の例です。African Americanで一般的にはアフリカ系アメリカ人、ということでいわゆる黒人を指しますが、もともとAfricanは「アフリカ人」という意味もありますね。

 アリ自身もI am an African.「自分はアフリカ人だ」という言葉を残していることもあり、その「アフリカ人」という意味を強調して、彼は「アフリカ人」であるアメリカ人だ、と言っているのです。

 

 

人権運動家としてのモハメド・アリ

 モハメド・アリは1960年には黒人への公民権の適用と人種差別の解消を求める運動組織に入り、イスラム教へ改宗し、現在の名前に改名しています。

 67年にはベトナム戦争への徴兵拒否をしたために禁固5年と罰金1万ドルを科せられ、世界チャンピオンの資格を剥奪されました。それでも戦い続け、その4年後に無罪を勝ち取ります。

 74年のジョージ・フォアマンとの決戦はアフリカのザイールで行われました。自分のルーツ大事にし、アフリカを始めとする様々な国で人権活動をしてきた彼を本当の「アフリカ人」だったと称賛する今回の記事からは有名ボクサーとしてだけではないモハメド・アリという人の大きさを感じさせられます。

 

 

ライタープロフィール●キャッチポール若菜/日英 映像翻訳者

オンラインマーケティング業務に約8年携わり、現在はエンターテイメント系通訳(撮影、収録、リハーサル時の通訳)や字幕翻訳に従事、特に日本の人気ドラマやアニメ、バラエティ番組の英語字幕を多数手がけている。大手英会話学校、私立中学校等で各種英語講座を担当した経験もあり、現在でも法人向け英語研修やエグゼクティブ向け英語レッスンには定評がある。

 

 

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