E質問箱【16】What's up? 英米で意味
が逆!? 言われたら英語で何て答える?

ケンブリッジ大学認定英語教師
ケネス宮本が英語の疑問にお答え

外国人との会話中に、会社での商談の時に、ささいな英語の疑問がわくことってありますよね? そんなあなたの疑問に、ケンブリッジ大学認定英語教師のケネス宮本がお答えします。日頃ふと浮かんだ疑問、ぜひ気軽にメールで質問をお送り下さい。

Helloooooooooooooooooooooooooooo!!

 

What’s new?

物事はどう進展してますか?^^

 

ヘンな訳し方かも知れませんけれど、より直訳的にすると「何か新しいことある?」といったスラングめいた挨拶表現。

「何か面白いことある?」と考えてもよいでしょう。

 

ではでは、今回お答えするご質問にいきましょーう!

 

 

★質問はこちら!^^

ネイティブは挨拶でWhat's up?と言いますよね?

これはどういう意味でしょうか?

言われたら何と返せばよいのでしょうか?

 

 

スラング挨拶What’s up? の意味を検証!

確かに、よく分からなくて困る方は多いですよねー。

僕(ケネっち)がアメリカにいた時、イタリア人のある青年が「ワケ分からん」と言って、現地のアメリカ人女性に全く同じ質問をしてました。笑

 

英語にはいろんな挨拶表現があります。

当コーナー「E質問箱」でも、いつも記事の冒頭でそれらを使ってますね。^^

その中でも、僕たちが学校で教わるHow are you?「調子どう?」「お元気ですか?」は、最も一般的で、友達にも目上の方にも使えるものです。

それとは反対に、ご質問いただいたWhat’s up? は最もスランギーな挨拶表現と言えます。

 

ではでは、What’s up? の意味を見ていきましょう!

…と言いたいところなんですが、実は前述のイタリア人に質問されたアメリカ人女性も答えあぐねてました。笑

ってなわけで、ケネっち流で検証していきたいと思いまーす。^^

 

まず、訳せるだけ訳してみると、「何がup?」とか、「upなのは何?」となりますね。

じゃあupは何を意味するのか。

と言いますと、動詞にくっついて熟語を作る時には、主に以下のような意味合いを持たせます。

 

①上の方へ・より増して

例:stand up「立ち上がる」、tone up「(語気・色合いを)強める」

 

②現れる・見えるようにする

例:show up「来る(姿を現す)」、bring up「(話題を)持ちだす」

 

③~し終える・目一杯~する

例:drink up「飲み干す」、open up「(広がるだけ)広げる」

 

どうでしょう?

僕が思うに、②と③あたりにヒントがありそうです。

つまり、どんな物事が今あるか・進行中か(②)、どんな物事が最近あったか(③)、なんてことを尋ねてるのがWhat’s up? ってわけです。

 

ですからWhat’s up? は、この記事の冒頭で僕が使ったWhat's new? と同じだ、と思ってもらって大丈夫ですよー。^^

 

 

What’s up? って挨拶されたらどう返す?

さて、この表現で挨拶されたら、どう返したらよいでしょうか。

「なんか新しい話あるかい?」って聞かれてるから、あなたの最新ニュースを持ちだすのもアリです。

ですが、あくまで挨拶として扱われる場合がほとんどで、以下のような返答が一般的です。

 

Not much.

Nothing much.

そんなにないよ➡相変わらずだよ

 

Nothing really.

Nothing special.

これといって特にないよ➡相変わらずだよ

 

これらは、日常のたいていの場面では失礼がないと思って大丈夫な口語表現。

Nothing in particular.って言うのも、意味的にはNothing special.と同じですが、丁寧な話し方をする人、って感じがします。

 

あと、そう頻繁には聞きませんが、こんなのも。

 

Same ol’, same ol’.

いつもと変わんないよ

 

これはSame old, same old.の「d抜き」。

朗らかに言わないと愚痴っぽく聞こえますから気をつけましょう。

 

さらに!!

What’s up? への返答として、こちらもWhat’s up? って言うのもアリなんですよー。

意味らしい意味なんて考えてないで、Hello.とかHi.みたいな扱いもされてるわけですね。^^

 

 

アメリカ英語・イギリス英語でマ逆なWhat's up?

このWhat’s up? は、挨拶でなくても「どうしたの?」などという場合に使われます。

ふと声をかけられた時の返事の「ん? どうしたの?」として。

もしくは、心配そうな「どうしたの? 大丈夫?」として。

はたまた、苛立ちをにじませた「おいおい、どうしたんだよ」として。

 

実はイギリス英語では、心配そうな「どうしたの?」の意味でWhat’s up? が使われることが多くて、挨拶としては使われません。

また、アメリカ英語にない挨拶表現もあって、Are you all right?「元気?」って言います。

 

面白いことに、アメリカ英語とちょうど逆なんです。

アメリカ英語ではWhat’s up? は挨拶にも使われて、Are you all right? と訊くのは相手を心配してる時です。

 

僕はアメリカに住んだあと、イギリスにも住みました。

そこでAre you all right? と挨拶されるのは、慣れるまでは妙な感じでしたねー。

反射的に、「なんで心配してるんだ?」みたいな感覚がでてきたものでした。笑

 

いかがでしょうかー?^^

 

 

 

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ライタープロフィールケネス宮本

アメリカ、イギリスなどで計7年の海外生活経験をもつ生粋の日本人。英語教師、翻訳・通訳、コラムニスト。雑学(科学全般・歴史・芸術など)が大好き。色んな言語をカタコトで話すのも大好き。取得資格:ケンブリッジ英語教師資格(CELTA)ほか語学系。

 

 

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