ゆき姐こと兵藤ゆきさん直撃(後編2)
「子育ては、I know you can do it」

Cheer up! Interview
〜英語を学んだ先輩からのメッセージ〜Vol.07

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撮影/高嶋佳代 取材・文/甲斐真理愛(編集部)

 

ーーそんな自信をもてない気持ちよく分かります。

 

人って褒められたとか認められた経験がないとなかなか自信がもてませんよね。だから、子供が自信をもてるように周りの大人たちがきちっとサポートすることが必要だと思うんです。

私の好きな言葉に「I know you can do it!」(あなたが出来るって信じてるよ!)があります。例えば子供が「母さん、僕これ出来るかな?」と言ってきた時に「I know you can do it!」と答えてあげるんですね。
あと、よく「I‘m proud of you」(あなたを誇りに思います)って親や先生も子供に言ってますし、「I love you!」も、もうそりゃみんなしょっちゅう言ってます。私と息子の間でも「I love you!」が年中飛び交っていますよ。

 

ーー素敵な家庭ですね!

 

そうやって褒めてばかりいると「甘えた図にのった子供になるんじゃないの?」と心配する意見もあると思いますが、NYの親たちを見ていると、子供が間違えたときはちゃんと「but I think~」と意見しています。「私はこう思うけど、あなたはどう思う?」と意見を交換して、正しい答えに導いてあげるんですね。親に間違いを指摘されると子供は、僕は負けちゃったな……と自信を失いがちですが、そう思わせないように上手に話しをするんです。
親として子供に、自分で考える力と意見をひるまず言える自信を与えてあげることは大切ですよね。

日本はどちらかというと「子供の意見はさておいて」という雰囲気はないですか?ワーッと泣いている子供がいたりすると「静かにしなさい! みんな見てるでしょ」と。そうすると親の怒る理由が“みんなが見ているから”になってしまいます。

NYの親は、よその人(みんな)は別として、まず我が子に「What's wrong? 」(どうしたの?)と泣いている理由を聞く人が多い。そして解決策を二人で考える。そういう親の姿勢はとても参考になりましたね。

私もNYの子育てを見ていなかったら、子供の気持ちを上手に聞くことが出来なかったかもしれません。「親としてちゃんと教育しなきゃ!」と力んでしまって。そういった意味では、NYで子育てできて良かったと思います。日本のママさんたちも、NY流の子育てをほんの少し参考にしてみたらいかがでしょう。

 

■プロフィール
兵藤ゆき(ひょうどう・ゆき)
個性的で明るいキャラクターが幅広い世代に受け入れられ、多くのバラエティ番組で活躍。現在はNYと日本を行き来しながら、テレビ・ラジオ番組に出演。ホームウェアや下着などのブランド『yukine inc.』デザイナー、エッセイスト、また、小学校英語準認定指導者、チャイルド・コーチングアドバイザーの資格を活かし、英語学習や子育てに関する講習活動も行う。著者『コミックエッセイ これで英語がちょっとできるようになりました。』(アスコム刊)他、多数。
●兵藤さんのブランド:『yukine inc.』:http://bradelisny.jp/yukine

 

●『コミックエッセイ これで英語がちょっとできるようになりました。』(アスコム)

 

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