日本人は大ショック!?

イギリス就職でTOEICは役立たない!!

日本人の知らない 海外就職で本当に必要なスキル

「日本人の知らない 海外就職で本当に必要なスキル」では、英国在住20年。イギリス・ロンドンのLEON社のエンゲージメント担当として働く伊勢音亜が、海外就職、外資系企業を目指すあなたに欧州と日本のワーキングカルチャーの違いや、欧州での仕事のつかみ方を伝授します。

 

-残念! TOEICは欧米(イギリス)では役にたたない!?

 

英語の資格試験といえば日本ではTOEICが主流ですが、海外ではそうでもありません。

 

求められるレベルは"Fluent”(流暢)。そして100%相手のものさしで決まります。就職面接では伝わるか、伝わらないかが勝敗の分かれ目。TOEIC990満点でも、メール3行、面接30秒で相手に点数を塗りかえられます。990点満点を面接でアピールするのはSo Japanese!! ちなみにamazon英国社で翻訳担当していましたが、語学の資格は不要でした。

 

実はTOEIC70年代にキタオカさんという日本人が作った主に「日本仕様」のテストで、英国では2014年、不正が発覚したため今は無効になっています。なんとテスト中に試験官が答えを教えていたことが発覚し、以来、今でも英国ではテストが実施されていません。

 

その前から海外ではTOEICに限らず、語学レベルに興味がない。多国籍の人が働いており、その中でも完璧とも言われる日本人の文法やスペル、ボキャブラリーはネイティブと比べても高い完成度です。それでいて仕事がしにくいといわれる日本企業や日本人。問題は「英語」ではありません!

 

決してTOEICが無駄なわけでもなく、やはりハイスコアを持っていることは素晴らしい功績だと思います。ただ、600点も取れている方、満点がなかなか取れず悩んでいる方はここでさっぱり諦めましょう。

 

まだまだTOEICが基準のところもありますし、英国ではIELTS、米国ではTOEFLなど資格といっても色々あり、会社や部で異なります。万が一憧れの役職の採用基準に点数が足りない場合は代替を検討してもらえるか聞いてみましょう。

"Is there an alternative measure to prove English proficiency?"

堂々と交渉するとアッサリ通ります! これで面接で笑いなんかとられたら、即採用。

 

-英語力より大切なのは人間力!

 

最近はIQにちなんでEQ (Emotional Intelligence Quotient) 「心の知能指数」に多くの企業が注目しはじめています。判断力、会話力、交渉力、人を動かす力というコミュニケーション力のことです。ボキャブラリーでも文法でもない「人間力」にフォーカスがシフトしています。専門用語を避け、簡単な言葉でどれだけクリアなコミュニケーションにするかがどこの業界でもテーマになっているのです。

 

日本よりスペシャリストが求められる外資では得意分野を伸ばし、弱みが弱みにならないようカバーするのが勝負どころ。メールが苦手なら電話をかける、資料が読めないならどっかから概要を聞き出す・・・これも求められている才能です! 中途半端に全部手をつけるより(読み・書き)または(聞き・話し)のどちらかを磨くことをおススメします。

 

ちなみにネイティブは10人に1人ぐらいは読み書きが苦手な失読症。あのヴァージン社、会長のリチャード・ブランソンもかなりの重症なのだとか。

 

今の英語力は文法、ボキャブラリーではなく、どれだけうまく”No”と言い、”Yes”と言わせるか、全くルールもフィールドも異なった競技になりつつあります。TOEIC 990点の人よりカタコトでも「一緒に仕事をしたい人」に軍配があがるんです。

 

次回からどしどし紹介していきますね! 海外の企業で重用される人材。では!!

 

 

伊勢 音亜(いせ・おとあ)

英国在住暦20年。社会人暦10年のうち、9ヵ月を日系イベントのプロジェクトマネジャー、1年はamazon社で翻訳、トータルの8年ちょっとを元コンサルタントの英国起業家のもとでしごかれる。VC、スタートアップ、飲食業界、ブランディングなど幅広い業界にて幅広い人材と幅広い経験を持つ。現在は英国LEON社にてエンゲージメントを担当。

人を動かす英語術」紹介しているブログもチェック→  http://ameblo.jp/otoa-ise/

 

 


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