リーダーシップがない日本人にならない
Problem Solving Skillを育てる教育法

大人にとっての「いい子」は将来
国際的な社会での活躍が難しい?

今の日本人ビジネスパーソンを見て、外国人ビジネスパーソンがよく言うこと、それが「リーダーシップの欠如」です。そんな日本人の欠点、もっとグローバル化した将来にはきっと今の子どもたちは苦労することでしょう。それを解決するひとつのカギとも言えるのが、Problem Solving Skillです。アメリカの雇用ではこのProblem Solving Skillが重要視されます。子育ての中でこの能力を育むための子育て法を、アメリカ在住の英語コーチが教えてくれます。

さっそく子育ての参考にしてみてはいかがでしょうか。

 

Problem Solving Skillって何のこと?

 Problem Solving Skillを和訳すると「問題解決能力」です。私たちは日常的に、問題を解決しながら生活しているのですがあまり意識はしていないですよね。例えば、バランスの良い食生活のために今日は昨日と違うものを食べる、いつも通る道が混んでいるから別の道を行く、風邪を治すために薬を飲む、など、どれも改善のために問題を解決しているということになります。

 私がアメリカに住んで気が付いたことのひとつに、アメリカ人はこれを人生において必要な能力として捉えているということでした。なぜこのようなことに気付いたかというと、彼らの行動力に感心することが多かったからです。

 

 

 

私が驚いたアメリカ人のProblem Solving Skill

 最初に仲良くなったアメリカ人のルームメイトは若くして大学で化学の教授をしている普通の女性なのに、水が詰まった、棚が壊れた、などがあったら自分で電動の工具を使って直すようなたくましい人でした。何でそんなの持っているの? と聞いたら、人を呼んで直してもらうのには時間がかかるし、電動のほうが早く直せるから、というシンプルな回答でした。

 その後私が結婚をして、子どもが生まれ新居に引っ越し、義理の両親が訪ねてきた時のことです。義理の父が家の前に少し大き目なくぼみがあることに気づき、その日のうちにコンクリートを流し込み平らにしてくれました。私が何でそこまでするの? と聞いたら、子どもをベビーカーに乗せている時にこのくぼみは通りにくいだろう、運転していて気付いたけど車にもこの衝撃は良くない、ということでした。

 

 

どうしたら改善できる? それに取り組むことこそがProblem Solving Skill

 その他にもこのように感心してしまうようなアメリカ人の行動力には日常的に遭遇し、さらにアメリカ人だけでなく、アメリカで生活する日本人も非常に行動力があることに気付きました。もちろん環境によって生活スタイルは変わるのですが、それだけではなく、まさにこの問題解決能力が身についているのだと思います。

 我慢して不満を抱え続けたり、逃げたりするのではなく、これはこんなものだろうと諦めを持つのではなく、改善策に取り組む力を育てるということは、希望を持って行くという子育てや人材育成にとって必要なことなのではないでしょうか。

 

 

我慢をする日本人、日本人の優しさ、それこそがProblem Solving Skillを育てない

 私がここでなぜ日本人にこのスキルが必要だと思うのかを付け加えたいと思います。

 それは、日本人は我慢が得意だからです。そのために問題解決を試みるのでなく、現状維持の安定を選択するのが一般的な選択肢であるのではないでしょうか。

 我慢が得意というより、根源は島国で協調性を重んじる文化、公共の交通手段の発達、密集した住宅などの生活事情により、他者の迷惑にならないよう、目立たず自分をおさえる、というような、日本人らしい優しい配慮であると思います。

 しかしその反面、子育てにこの我慢をあてはめるとすると、子どもの自然な本能を奪っているような気がしてなりません。

 一概には言えないのは承知ですが、「いい子=言うことを聞く子、おとなしい子」が一般的なような気がします。これは大人の都合です。公共の場で静かにできていたらいい子であるのが一般的ではないでしょうか。

 

 

 

乳幼児の「いい子」教育こそ、いじめられても自己表現しにくい子どもになる危険

 小学生くらいになれば社会のルールで静かにするべきだと理解できるでしょうが、乳幼児からこれを言い続けるのは子どもに、感情表現するなと人間的に生きることを押さえつけているようなものだと思います。

 幼少期からずっと我慢をする、押さえつけられているのが当たり前という環境そのものが、日本人が感情表現が下手なひとつの原因なのかもしれないと、海外と見比べて思うようになりました。

 この押さえつけがもたらすのが、いじ­められても嫌だと表現できない、だまって耐えてしまう、などの行動にも繋がるのかと危惧してしまいます。

 このような状況に陥ると、時に子どもは周りと違う自分がいけないんだ、と思い込んでしまってその子の一生を左右する自己肯定感・自尊心(self-esteem)にも影響が出てくると思います。しかし、このような幼少期からの押さえつけから生じる、自己表現力の経験不足を回避し、問題解決能力を養うようにすれば、自己肯定感さえも育つのではないかと思います。

 

 

 

いじめられてもたくましい、アメリカ人の子どもたち

 アメリカでたくましいと思った子どもたちの例を紹介します。スタイルのよい子どもが多い地域で、太めの子どもたちは、「それでも私たちは生まれ持って素晴らしいから、みんなと一緒じゃないから負け犬なんてことはない」と言い切る強さと自己表現力があります。

 また別の例では、ランチの常識がサンドイッチという環境のとき、アジア人の子どもがおはしで食べるお弁当を持参して周りの子にからかわれても、「私は住んだことはなくても、両親のバックグラウンドに誇りをもっているから、全然恥ずかしくない」と言い切れたりします。

 子どもであれ私はこのような発言に感服しました。人に迷惑をかけないためではあれ、大人の都合で我慢するように言われ続けるのみだったら、このような自己表現力は育たないと思うのです。

 

 

 

日本人が弱いとされるリーダーシップにもつながるProblem Solving Skill

 大人になっても目立つことは面倒だから周りと同じようにする、前例に沿うというような、成長意欲に欠けた人材では、リーダーシップを要される国際的に活躍できるような人材にはなっていけないでしょう。

 実際アメリカで求人の採用条件にこのproblem solver(問題解決できる人材)が採用条件となっていることがよくあります。

 現状維持に留まる大人にならぬよう、幼少期から問題解決能力というスキルを養っていけば、自立して、道を切り開いていける大人に成長を遂げられるのではないでしょうか。枠にはめて抑え込むのではなく、どうしたら良くなるのか、という考える力を養うということです。

 そうすれば“やればできるがやらない”、“できないと思っているからやらない”から起因する多くのことが解決でき、より良い人生や未来が築けるようになると思うのです。

 

 

 

Problem Solving Skillを育てるアメリカ人の子育て、実際どうしている?

 そしてもうひとつ日本人の協調性から起因する共通点に、受け身である、指示されることに慣れているということがあると思います。

 もちろん、子育てにおいては子どもを導いてあげるために指示することは必要なのですが、私がアメリカで子育てする上で気づいたことに、親や先生たち、大人が子どもに選択肢を持たせて、考えさせているということがあります。

 同じことを教えるのにも、話しかける言葉が違うということに気付かされました。良くないからやめなさいということを教えると同時に、子どもに考えさせるのです。大人の一方的な都合で、子どもに我慢をさせて押さえつけない考え方です。日本人でもこれを行っている人はいますし、アメリカ人全員がこうしているわけでももちろんありません。ただ日本で自分の育った教えと違うなあと、純粋に思ったことです。

 

 

 

子どもに我慢させない、ということは具体的にどういうことか?

 例えばこのようなことが言えます。

 子どもが電車の中で遊びたがったら「今は電車の中だから遊べる場所じゃないよね。どこなら思いっきり遊べると思う? どこなら人の迷惑にならないでかけっこできるかな? お父さんお母さんは一緒に遊んであげたくても電車の中では遊べないよ。どこに一緒に行きたい?」や、喧嘩をしてしまったら、「手を出す前に、怒らないで解決するために、何て言えばよかったと思う?」などです。

 考える力こそが、Problem Solving Skill「問題解決」できる能力になり、国際的にも活躍できる未来を担う人間と成長していくのではないでしょうか。

 そして、一方的な教えではなく問いかけるということは、コミュニケーションが生まれます。大人と子どもの深い対話がそこには生まれるので、親子関係の基本である会話が増えるわけです。これこそ人生を豊かにしていくうえで必要不可欠なのではと信じています。

 

 

 

ライタープロフィール●Yukari Weber

英語を母国語としない人向けの英語教授法の資格TESOL取得し、英語コーチとして大人からのやり直し英語、親子で楽しむバイリンガル子育てをサポート。自身のアメリカ留学、アメリカ人との国際結婚、二児のバイリンガル子育てなどのアメリカ実生活を通して、教科書からは学べないリアルな英語や文化の違いを伝えるとともに、学習者や海外在住者のストレスをなくし、楽しい生活を応援して行くことをミッションとしている。お笑い好き。

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