E質問箱【38】SVOCってナニ!? 訳の解らない5文型から解放されるコツ

ケンブリッジ大学認定英語教師

ケネス宮本が英語の疑問にお答え

外国人との会話中に、会社での商談の時に、ささいな英語の疑問がわくことってありますよね? そんなあなたの疑問に、ケンブリッジ大学認定英語教師のケネス宮本がお答えします。日頃ふと浮かんだ疑問、ぜひ気軽にメールで質問をお送り下さい。

Helloooooooooooooooooooooooooooo!!

How’s it going, everyone?
皆さん、今日はどんな感じですか?^^

今回は、とっても真面目な英語のお勉強、って感じのご質問ですー。

 

★質問はこちら!^^

英語には5文型というものがありますよね。ちゃんと覚える必要ってあるのでしょうか?
覚えようと思ってもさっぱり分かりません…

 

ちゃんと覚える必要ナシ!!

いやあ、分からなくて当然でしょうね!
この「5文型」は、英語という言語の法則性(文法)を見渡してみると、5種類に分類できるね、っていう話。
学者さんが勉強の末に、抽象化してまとめられたものです。

抽象的だけに分かりにくい!
正直なところ、僕(ケネっち)だってそんなこと考えてませんし、ちゃんと覚えてません。
ハッキリ言えば、英語圏の、いわゆるネイティブの人たちでも、英語を学問として専攻しないかぎり、そんなこと考えてませんし、知りもしません。
(英語圏では学校で文法を教わらない。主語・動詞・形容詞などといった用語も知らない大人が多い)

 

5文型と構成要素をいちおう見てみよう

まあ、ちゃんと理解する必要は皆無、って言えちゃうものですけれど、僕にとっても改めて見つめてみるよい機会です。
せっかくですから、「5文型」をちょっくら見てみましょう!

まず、5文型にでてくる成分を並べてみますね。

S = subject(主語) …は、…が
V = verb(動詞) …する、…である
O = object(目的語) …を、…に
C = complement(補語) be動詞「…である」につく形容詞

と、すでによく分からんと思いますが、簡潔かつ解りやすくを心がけて並べてみました。笑
でもって、いよいよ「5文型」。
日本語での表記と例文(あえて直訳)も添えましょう。

1. SV(主語・動詞。※動詞は自動詞)
Babies cry.「赤ちゃんは泣く」
He runs so fast!「彼はとても速く走る!」

2. SVC(主語・動詞・補語。※S = Cの関係)
She is rich.「彼女はお金持ちである」
We feel happy.「私たちは幸せに感じている」

3. SVO(主語・動詞・目的語。※動詞は他動詞)
I ate sushi.「私は寿司を食べたよ」
They study English.「彼らは英語を勉強してるよ」

4. SVOO(主語・動詞・目的語・目的語)
He gave me a book!「彼が私に本をくれた!」
I sent you the file.「そのファイルを君に送ったよ」

5. SVOC(主語・動詞・目的語・補語)
You made us happy.「君は私たちを幸せにしたよ」
The smell got me hungry.「その匂いは僕のお腹を空かせた」

いかがでしょうか?
こう言われてもワケ分からんと思います。
ひとつ分かるのは、「副詞」とか「前置詞+名詞」(副詞部)は5文型の成分としてカウントされてない、ってことですねー。

 

英文の必須構成要素はSとVだけ

上の5文型と例文を見ても、そこまで必死に憶えたところで英語を使って文を作るには不完全だと感じるかも知れません。
ごく限定された文型にしか当てはまらない文型もある、って感じるものでもあると思います。
そう感じたとしたら、あなたは正しい!


英文法を知るうえで、まず知っておけばよいことは…。
英語では、1文に「主語」と「動詞」があることになっている、ってことです。
ゼッタイに主語と動詞があるんですよー。


大きく分けて2種類あります。


一般動詞がある場合

例えば、「水泳選手が泳ぐ」って言うとしましょう。
Swimmers swim.となります。
この文での主語はswimmersで、動詞はswimですね。
主語アリ動詞アリで、問題ナシだと思います。
このように、英語では「主語」と「動詞」があれば文は完結できるんです。


一般動詞がない場合

では次に、「私シアワセ!」って言うとしましょう。
行為・活動が含まれない文ですから、I happy.となる、で十分なはず。
でも英語では、文に必ず動詞が入ることになってる。なのに動詞がない文です。
それなら、ってことで、「詰め物」としてbe動詞を入れてやることになってます。
改めて英語で言うと、I am happy.となりますねー。


例外的な命令文

命令文の例として、例えばStand up!「立ちなさい!」って言うとします。
これじゃ主語がない、って思うかも知れません。
でも、本来はYouがあるところなんです。
主語がゼッタイyouだから省略されてるものなんですよー。
命令文の否定形なら、例えばDon’t stand up!「立ち上がるな!」とDon’tがつくのも、本来はYou don’t stand up!だから、ってことが分かりますね。^^
(強く命令するなど場合によっては実際にこの言い方がされます)


基本はI love you.だと思えばイイ!

英文法を知るうえで、もうひとつ知っておくべきことは…。
「主語」のあとに「動詞」がくる、残りはその後に続く、ってことです。


「ダレダレ」は「ナニナニする」、っていうのが一番大事って考え方がでてます。
でもって、その「行為の対象」(目的語)が来たりするわけです。


I「私は…」(反応 ⇒ ほう、あなたは?)
love「愛している…」(反応 ⇒ ほう、ナニを?)
you「あなたを」(反応 ⇒ きゃーっ、マジで!?)


って感じ。^^
さらに、副詞だとか、副詞部であらわされる「詳細」は、基本的にはさらに後にくる、って考えるのがラクでしょう。


I love you very much.
あなたを愛している、とても

I love you from the bottom of my heart.
あなたを愛している、心の底から


僕はよく「言葉は積み木だ」って言います。
大事なことをまず言って、より細かいこと・特定すべきことなどは後で付け足していく、って感じです。
言語はすべてそうだと言えますけれど、英語ではそれが顕著に現れてますね。


いかがでしょうかー?^^

 

 

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ライタープロフィールケネス宮本

アメリカ、イギリスなどで計7年の海外生活経験をもつ生粋の日本人。英語教師、翻訳・通訳、コラムニスト。雑学(科学全般・歴史・芸術など)が大好き。色んな言語をカタコトで話すのも大好き。取得資格:ケンブリッジ英語教師資格(CELTA)ほか語学系。

 

 

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