「少量なら毒の摂取が有益な場合があります」
エンジニア英語でどう言う?【218】

会社でイチモク置かれる
ビジネス英語フレーズ

「全てのものは毒であり毒でないものなど存在しない。その服用量こそが毒であるか否か を決めるのだ」という言葉を残したのは“毒性の父”と言われるパラケルスス。 栄養価が高いとされている野菜も実はアクという名の毒で武装しているのです。

 

Paradoxically, certain toxins can be beneficial if taken in small doses.

パラドキシカリ・サートン・トキシンズ・キャン・ビー・ベネフィシャル・イフ・テイクニン・スモール・ドウスィズ

逆説的ではありますが少量であれば毒の摂取がかえって有益である場合もあります。

 

こんなフレーズ

 

paradoxicallyはparadoxの副詞形です。paradoxとは2つの相反する事実や特徴が 同時に存在するという理解しがたい状況が現実である(a statement or situation that may be true but seems difficult to understand because it contains two opposite facts or characteristics.)というなんともややこしい意味です。これを簡単に言うと逆説 ということになって 副詞にすると逆説的になるというわけ。toxinは毒素。 beneficialは有益なという意味です。doseは服用する量ということ。つまり逆説的に言って 毒素は少量の服用(small doses)なら有益であると確信している(certain) ということになります。

 

どんな場面で使える?

 

エンジニア同士、研究者同士など専門家が意見交換をしている場面を想定した一言です。 アクという名の毒素を持った野菜は己の身をそれで守っているのです。野菜に限ったこと ではなく自然界に存在するものは全て他のためにあるのではありませんから。 キュリー夫人が発見したラジウムだってそうですね。免疫力アップなどの効能が ありますがウランからラジウムを取り出す試みを繰り返すうち夫人は被ばくが原因で命を 落としてしまいました。有用成分と毒素は背中合わせの存在なのかもしれませんね。

 

これも一緒に覚えよう

 

There is a certain amount of data that corroborates the hypothesis.
(その仮説を裏付けるデータもあります。)

Maybe drivers on the streets might have much higher risk of losing their lives than nuclear industry workers.
(もしかしたら原子力産業に従事する人間よりも一般公道を走っているドライバーのほうが命を落とす危険はずっと高いかもしれませんよ。)

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