映画で学ぶ|スウィート17モンスター The Edge Of Seventeen

とっさに言えるようにしたい

「気をつけて!」をマスターしよう

日本で英語漬けになる環境を作るのが難しいなら、日本語字幕がない映画の公式予告編でリスニング力を鍛えましょう。映画情報を知ることができて、リスニングの学習にも役立ちます。英語フレーズや表現、日本との文化の違いなどのワンポイントの解説から、すべての英語のセリフと翻訳も掲載しています。今回はアメリカ若手女優のヘイリー・スタインフェルドとウッディ・ハレルソンが共演する『スウィート17モンスター』。人気者の兄と親友が恋に落ちて疎外感からとんでもない行動を起こしてしまう、こじらせ系女子の100%共感できちゃう青春映画です。

 

見どころ

『JUNO/ジュノ』より感情移入してしまう、青春時代の記憶がよみがえる作品

本作品は全米映画批評No.1サイトROTTEN TOMATOESにて95%フレッシュという高数値を叩き出した良作。ウェス・アンダーソンやキャメロン・クロウという比類なき才能を見出してきた名プロデューサー、ジェームズ・L・ブルックスが新たに発掘した恐るべき才能、ケリー・フレモン・クレイグが監督をつとめ、初監督・脚本にもかかわらず、ゴールデングローブ賞のみならずニューヨーク映画批評家協会賞第一回作品賞受賞ほか4受賞、17ノミネートの快挙に。 

このイタさ、愛おしさを描いた本作は『ゴーストワールド』よりリアルに、『JUNO/ジュノ』より身に迫って感情移入し、家族や友達の愛で『リトル・ミス・サンシャイン』より感動してしまうこと間違いなし。

 

あらすじ

まだ恋より友情が大切な17歳。キスも未経験、妄想だけが空まわり

ネイディーン(ヘイリー・スタインフェルド)は17歳の高校生。キスさえ未経験の、イケてない毎日。恋に恋する妄想だけがいつも空まわりして、教師のブルーナー(ウディ・ハレルソン)や情緒不安定な母親(キーラ・セジウィック)を困らせてばかり。

たった一人の親友クリスタ(ヘイリー・ル・リチャードソン)だけが自分のすべてだと思っていたのに、何をしてもかなわないとコンプレックスを抱いていた人気者の兄ダリアン(ブレイク・ジェナー)とクリスタが恋に落ちてしまう。疎外感から世界にたった一人取り残されたような気持ちになったネイディーンは、とんでもない行動に出るのだが…。

 

 

知っておきたい英語・文化のワンポイント

とっさに言えるようにしたい「気をつけて」

青春時代の「あるある」に共感できる場面がたくさんありそうな作品ですねー。

予告編では、ブルーナー先生が実に教師らしいアドバイスをしてくれてます。

 

You need to watch out for run-on sentences.

文がダラダラするのに気をつけたほうがいいな

 

英語、とくにアメリカ英語では、「気をつける」にwatch(意識して見る)が使われます。

Watch your head.って言えば、「頭(ぶつけないように)気をつけて」。

Watch your step.なら「足元、気をつけて」だし、火をつける時などWatch your hand.「手、気をつけて」って言えます。

「言葉遣いに気をつけなさい」だったら、Watch your mouth.です。

 

でもって、watch outっていうのも「注意する・気をつける」です。

意識のアンテナを外に向けて張ってる状態だからoutなんだと思えばいいでしょう。

 

いきなり車が来た時や、何かに当たりそう・コケそうな時、ぶつかるよ・火傷しちゃうよ、などなど。

とっさに「気をつけて!」「あぶない!」って言ってあげられなかった、なんて経験がある方も多いでしょう。

そんな時にはWatch out!って言ってあげましょう。

ぜひ何回か繰り返して口に染み込ませて、いつでも言える準備をしておくとよいと思いますよー。^^

(もちろんBe careful!とかCareful!って言うのもアリです)

 

上のブルーナー先生は、文がダラダラするのを「避けるよう(常に)気をつけている」ようアドバイスしてますね。

その時は、「watch out forナニナニ」って言い方になります。

 

Watch out for perverts.

痴漢に気をつけて

 

You have to watch out for pickpockets in this town.

この街ではスリに気をつけなきゃダメだよ

 

なんて感じで使えますよ。

 

いかがでしょうかー?^^

 

 

予告編のセリフとその英訳はこちら!

Erwin (Hayden Szeto):

How was your weekend?

アーウィン(ヘイデン・シート):

週末はどうだった?

 

Nadine (Hailee Steinfeld):

Fuck!

ネイディーン(ヘイリー・スタインフェルド):

ちきしょー!

 

Oh, my God!

うわあ!

 

What the fuck?

なんなのコレ?

 

It was below average.

イマイチ、だったかな

 

Narration/Copy:

“The Edge of Seventeen is a brilliant coming-of-age comedy.”

ナレーション/コピー:

「スウィート17モンスターは最高の大人に向かう青春のコメディ」

 

Nadine:

Nick is so hot.

ネイディーン:

ニックってセクシーだわ

 

Krista (Hayley Lu Richardson):

He works at Petland now.

クリスタ(ヘイリー・ル・リチャードソン)

彼いまペットランドで働いてるのよ

 

Nadine:

I should go in there, and be like, “Excuse me. Where are the beta fish, and do you wanna have sex right now?”

ネイディーン:

じゃあ、そこに行って、「すみません、キノボリウオはどこにありますか?あと今すぐセックスしません?」なって言ったりして。

 

Guy:

Oh, yeah!

男子:

いいねえ!

 

Nadine:

Not you.

ネイディーン:

あんたじゃない

 

Narration/Copy:

“Joins the ranks of classics, like Clueless, Mean Girls, and Fast Times at Ridgemont High.”

ナレーション/コピー:

「クルーレス、ミーン・ガールズ、初体験リッジモント・ハイに並べられる名作」

 

Nadine:

Why are you so awkward?!

ネイディーン:

なんでこんなに不器用なの!?

 

Narration/Copy:

“It’s a true original.”

ナレーション/コピー:

「真に独創的」

 

Mona (Kyra Sedgwick):

Why don’t you try what I do when I’m feeling down?

モナ(キーラ・セジウィック)

私が落ち込んでる時にする方法を試してみたら?

 

Nadine:

Mom…

ネイディーン:

お母さん…

 

Mona:

I say to myself, “Everyone is as miserable as I am.”

モナ:

こう自分に言うの。「みんな私と同じぐらい惨めなのよ」

 

“They’re just better at pretending.”

「そうでないフリをするのが私より上手なだけ」

 

Copy:

“WONDERFUL”

コピー:

「素晴らしい」

 

“HILARIOUS”

「爆笑」

 

“BRILLIANT””

「最高」

 

“CELEBRATORY”

「祝うべき作品」

 

“ELECTRIFYING”

「シビれる作品」

 

“VIBRANT”

「溢れる生命力」

 

“HUMAN”

「人間らしい」

 

“WINNING”

「観る者の心を奪う作品」

 

“WARM”

「心温まる物語」

 

“BOLD”

「大胆」

 

“SO SPECIAL”

「ふたつとない映画」

 

Narration/Copy:

“Pick a god…

Any god…

And thank them for this movie.”

ナレーション/コピー:

「神の名を挙げよう

どの神でもいい

そしてこの映画がある事に感謝しよう」

 

Nadine:

“Nick, I like you.

And I just want to be with you, and want you to put your mouth on my tits.

And I wanna feel you inside me.

We can do it in the Petland stockroom.” Maybe.

ネイディーン:

「ニック、あなたが好き

ただあなたと居たい、そしてその口を私の胸にあてて欲しい

私の中に入ったあなたを感じたい

ペットランドの倉庫でしてもいいわよ」、なんてね

 

Oh, my God. I can’t send this.

はぁ~、こんなの送れないわ

 

No-no-no-no-no. Oh, my God, no!

え、え、え、え、え、そんな、ダメ!

 

OMG!

どうしよ~う!

 

Narration/Copy:

THE EDGE OF SEVENTEEN

ナレーション/コピー:

スウィート17モンスター

 

Mr. Bruner (Woody Harrelson): 

This does’t look so bad.

ブルーナー先生(ウッディ・ハレルソン):

悪くない文章なんじゃないか

 

“I just want wanna be with you.

Want you to put your… mouth on my… tits.

I… wanna feel you inside me…”

We can do it, in the… Petland… stockroom...”

「ただあなたと居たい、そしてその口を私の…、胸に…あてて欲しい

私の…中に入ったあなたを感じたい…」

 

Nadine:

Oh, my God…

ネイディーン:

ああ~…

 

Mr. Bruner:  

“We can do it in Petland… stockroom…”

ブルーナー先生:

「…ペットランドの倉庫…、でしてもいいわよ…」

 

Nadine:

Oh, my God. Say something!

Please help me!

ネイディーン:

あーもう、何か言って!

お願い、助けてよ!

 

Mr. Bruner: 

You need to watch out for run-on sentences.

ブルーナー先生:

文がダラダラするのに気をつけたほうがいいな

 

Copy:

NOVEMBER 18

コピー:

11月18日

 

スウィート17モンスター

原題:The Edge Of Seventeen

日本公開:422日(土)HTC渋谷、新宿シネマカリテほか公開

全米公開:2016年11月18日

★監督:ケリー・フレモン・クレイグ出演〔役名〕:ヘイリー・スタインフェルド〔ネイディーン〕、ウディ・ハレルソン〔ブルーナー〕、キーラ・セジウィック〔ネイディーンの母親〕

配給:カルチャヴィル

公式サイト:http://www.sweet17monster.com/

公式Twitter:https://twitter.com/Sweet17Monster?lang=ja

公式Facebook:https://www.facebook.com/Sweet17MonsterJP/

© MMXVI STX Productions, LLC. All Rights Reserved.

 

 

ライタープロフィールケネス宮本

アメリカ、イギリスなどで計7年の海外生活経験をもつ生粋の日本人。英語教師、翻訳・通訳、コラムニスト。雑学(科学全般・歴史・芸術など)が大好き。色んな言語をカタコトで話すのも大好き。取得資格:ケンブリッジ英語教師資格(CELTA)ほか語学系。

 

 

 


「映画・ドラマで学ぶ」連載記事一覧

続きを見る >>

おすすめ記事