石原さとみ以上に乙女な佐藤隆太
『失恋ショコラティエ』六道の名言英訳

あのドラマの名ゼリフを英訳!!

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各局の冬ドラマもいよいよ佳境に入りました。嵐の松本潤さん主演の恋愛ドラマ『失恋ショコラティエ』(フジテレビ・月曜午後9時) では、石原さとみさんの“あざとかわいい”演技やファッションが話題になり、女性ファンが急増中です。また、水川あさみさんや水原希子さん、有村架純さんが、それぞれ片想いを通じて女子力を発揮するシーンも見どころ。しかし!並みいる美女を押しのけ、もっとも乙女なのは佐藤隆太さん演じるオネエなショコラティエ、六道誠之助ではないでしょうか。しかもセリフの一つひとつが深い!! そこで今回は、愛に満ちた六道の名言を英訳しました。

 

<六道誠之助にまつわるストーリー>

”RICDOR”のスタッフ関谷(加藤シゲアキさん)と薫子(水川あさみさん)の仲を応援したい爽太(松本潤さん)は、帝国デパートとコラボすることになったイベントショップの開店初日に偵察と称して薫子を連れて来店する。
一方、爽太に好意を寄せる六道(佐藤隆太さん)は、関谷を気にする爽太に、もしや自分と同じ”ソッチ系?”と浮き足立つ。そして、「ね、爽太君、私のことどう思ってる?」と聞くのだが・・・・・・。

 

爽太LOVEな六道は、恋愛対象として自分のことをどう思うかと尋ねたのですが、 爽太は店の印象だと勘違い。「尊敬しています。六道さんが思い描く世界にブレがないのはハッキリ伝わってきます。人によっては好き嫌いがあると思うけど、誰にとっても間違いなくRICDORは特別な店だと思います」とショコラティエとしての想いを真摯に答えます。その言葉に対して、自分の信念を語った六道のセリフがこちら。

 

「私ね、チョコレートを売っているけど、一番売りたいのは、やっぱり愛なの」

I am selling chocolate, but what I want to sell really is love.

 

「だって、チョコを食べたいだけならスーパーで買うでしょ? 万人向けのおいしいチョコなら、いくらでも売ってるじゃない。」

I think that only people who want to merely eat chocolate buy it in a supermarket.
Don't you think so? Universally acceptable chocolate is obtained anywhere.

 

「万人向け」を「万人受け」と解釈し、“universally acceptable chocolate(万人受けするチョコレート)”としました。

 

「こんなものは欲しくないとか、嫌いっていう人がいても、私はそれでいいの。私とは縁がなかったってだけだから」

I do not care even if some people do not want the chocolate that I make.
There's no chemistry between us.

 

ここでは、「縁がない」ことを“no chemistry(相性が悪い)”と訳しました。“chemistry” は、「化学」 以外に「人と人の相性」を表現する際にも使います。逆に「相性が良い」なら、“good chemistry”です。 

 

「でも、人間はこの星に70億人いるもんね。そのうちの69億9000万人に嫌われても、1000万人と愛し合えたら、もう、十分夢みたいでしょ。だから、私は縁あった人を愛しまくってあげたいの」

There are 7 billion human beings on the earth.
If 10 million people and I are mutual love even if disliked by 6,990 million of them, it sounds too good to be true. That’s why I want to love deeply only people connected with me.

 

「夢みたい」を“it sounds too good to be true(信じられないぐらい良い)”と英訳。一般には何かの状態が非常に良く、それを幸運に感じていることをうかがわせる言い方です。

 

六道の言葉を聞き、爽太は「69億9000万の人に嫌われるのは怖くないですか?」と質問します。その答えがこちら。 「怖くない。そんなことより自分自身のビジョンが消えてしまうことの方が怖い。どんなものが作りたいのかわからなくなって、何も出来なくなることが怖い」

I do not feel fear. I feel the most fear to lose the creativity of its own.
It is not clear anymore to like what kind of chocolate to make, and I feel fear for becoming incompetent.

 

「ビジョン」はショコラティエとしての創造性ととらえ、“vision”ではなく“creativity”に。
「何も出来なくなる」は、「役立たず・無能」という意味の“incompetent”を使って表現しました。

 

一流ショコラティエの矜持とオネエならではの愛に満ちた六道の素晴らしい名言。しかし、このセリフの後「さすがだなぁ」と見つめる爽太に動揺して、「何なの、もうわけわかんないっ!」と取り乱しながらその場を立ち去っていきます。どうです? 他の女性キャストをしのぐピュアで乙女なキャラでしょう。

 

さて、最終回まで残すところあとわずか。既婚者である紗絵子に失恋するつもりで、爽太はバレンタインデーに自らチョコレートを渡し告白したのですが、予想に反し紗絵子が爽太のもとへ。はたして爽太は、紗絵子、えれな(水原希子さん)、薫子のうちの誰と結ばれるのでしょうか。もしかするとハッピーエンドではなく、文字通り『失恋ショコラティエ』のままかもしれませんね。

 

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構成・文/松本考史


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