「あなたの幸福度は何%ですか」

世界幸福度調査～カンボジア人編～

今回インタビューをお願いしたのは、カンボジア人の女の子、サリカです。筆者がカンボジア滞在中、ゲストハウスの前でボーっとしていると、話しかけてきてくれたのが彼女でした。折れてしまいそうなくらい華奢で、あどけない顔に少し濃いメイクをした彼女は、とても明るく人懐っこく、すぐに仲良くなりました。話を聞くと、どうやら外国人旅行者の男性を騙して（？）お金を稼いでいるとの事。あえて詳細はきかなかったのですが、なぜか筆者は心からそっか、がんばれ！と思ったのです。こんな事を書くと怒られてしまうかもしれませんね。でも、彼女はただただ生命力あふれ、芯が強く、魅力的な人だと瞬時に感じました。そこで今回は、筆者よりだいぶ年下でも、しっかりと現実と未来に向き合って生きている彼女の話をもっとたくさん聞いてみたくて、インタビューをしてみました。

サリカ/女性/18歳/カンボジア人

ーあなたはどのくらい幸せですか(100%のうち何%幸せか教えてください）

40％

ーあなたを自分が幸せと思わせるものは何ですか？

綺麗にメイクして、服を着て、人に褒められること。自分の価値がとっても上がったように感じるもの。私は身一つで仕事をして、その結果で将来の夢をかなえなくてはいけない。自分が商品で、自分を幸せにするのも、自分。お金が溜まったら外国に行きたいの。その為にずっと英語も勉強しているのよ。その為なら人を困らせる事もして、悪いとは思うけど、そうでもしないと私の人生は変わらないわ。私の友達で、日本語を勉強している子がいて、いつか日本に行きたいって子も多いのよ。みんな、自分の力で幸せを手に入れようとしているわ。

ーあなたの人生でいちばん大切なものは何ですか？

お金。なければ、一生貧乏、みじめなままだわ。おなかがすいて、一人ぼっちでいる事って、本当に苦しいのよ。家族も大事、友達も大事だけれど、最後まで私を守るのは私。そして、私を守るためにはお金がなければ、何もできないのよ。お金が沢山あれば、教育だって受けられる。そうしたら、また私を守るためのいい仕事に就ける。綺麗なことばかり言っていても、何も変わらないと思う。お金がなくて、大変で辛い思いをしている人を沢山知っているよ。

ーあなたの国の人々は幸福度が高いと思いますか？

家族みんなで暮らして、ご飯もおなかいっぱい食べられて、教育も受けることができている人たちは幸せ。孤独で、お金がなくて、どうしたらいいのかもわからない人たちは不幸せ。ただそれだけよ。カンボジアという国が、住んでる人が、どうかなんてわからないわ。私の周りには、そのどちらの人たちもいるし、みんないまも生きているから。

ーあなたの国の幸福度を上げているもの、下げているものは何ですか？

幸せにしているものは外国人たちだと思うわ。沢山のお金を使ってくれて、支援もたくさんしてくれているでしょう。外国人が来なくなってしまったら、この国は終わってしまうわ。特別な技術もないし、ただ貧困に苦しむだけだもの。支援の中で新しい考え方や技術を伝えてくれているから、この国は保たれているし、今後の向上も見えてくると思う。国民だけでは、発展し続けていくのは難しいわ。不幸せにしている原因は、やっぱり貧困と、内戦の爪痕ね。まだまだ国として癒えない傷はたくさん残っているし、そのせいで貧困からも抜けられない。これはいつになったら良くなるのか、全く想像できないわ。

※写真はイメージで本人ではありません。