国際バカロレア認定校名誉校長らが語る
「世界が求めるグローバル人材と教育」

教育現場から、日本のグローバル力を底上げ!

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3月4日。国際的に活躍する経営コンサルタントとして著名な大前研一氏が代表を務めるMBA(経営学修士)取得のオンライン大学『ビジネス・ブレークスルー(以下、BBT)』本部にて、「今、世界が求める人材を育成する教育とは」をテーマにしたセミナーが行われました。

セミナーには、スイスに本部を置く国際バカロレア認定校『インターナショナルスクール・オブ・ベルン(以下、ISベルン)』の名誉校長や、BBTの子会社のインターナショナルスクール『アオバジャパン・インターナショナルスクール(以下、A-JIS)』の代表らが出席。日本の教育の現状や今後の展望について、世界から求められるグローバル人材の具体像などを語りました。

 

ISベルン名誉校長・Kevin Page氏が語る

「国際バカロレアと、日本と海外の教育のギャップ」

 
   ▲Kevin Page氏

 

経済のグローバル化が加速する今。

世界の教育機関では語学力の強化はもちろん、コミュニケーション能力や、チャレンジ精神などのソフトスキル(内的な能力)面を育てる“全人教育”に力が入れられています。

 

全人教育に特化する“国際バカロレア(世界で通用する大学の入試、入学資格)”(●バカロレアについて詳しくはこちら⇒世界で通用する大学入試、入学資格『国際バカロレア資格』って?)は、国のグローバル力を底上げする取り組みとしても注目され、グローバル人材育成がトレンドになっている海外では、バカロレアの認定校が増加傾向にあります。

一方、日本はグローバル人材育成に力を入れる教育機関が少なく、語学力やソフトスキル面の弱さが問題視されている状況。海外からは「国際競争に負けている」などと言われています。

そんな現状を受けた国(文部科学省)はここ数年グローバル教育に力を入れていて、教育政策の一環としてIBディプロマ(専門的な知識を学ぶ高校生を対象としたバカロレアプログラム)を導入、国内の認定校を増やそうとしています。

 

[世界の教育機関が目指すこと・世界で求められる人材は?]

世界ではコミュニケーション能力、モラル、オープンマインド(色んな文化を持った異国の人々を受け入れる、寛容性)、バランス感覚、リフレクティブ能力(自分の進めている物ごとを一旦ストップして振り返る能力。自分の仕事を見直せる能力)のある社会人が求められ、このような人材の育成が急がれています。

 

BBT取締役/A-JIS代表・柴田巌氏が語る

「グローバルに活躍する人材を輩出する、学習のプラットフォーム作り」


  ▲柴田巌氏

 

BBTではこれまで社会人向けの学習プログラムを提供することで“今、活躍するグローバル人材”を輩出してきました。ただ、これからはそれだけではなく、10年後、20年後の国力の強化につながる“これからのグローバル人材”を育てる取り組みにも参入していこうとしています。そこで、A-JISISベルンと提携することで、小・中・高一環の学びのプラットフォームを作り、さらに、教育のグローバルスタンダードを発信していきます。

 

世界で活躍するには、語学力やコミュニケーション能力などはもちろん、幼少期から実社会との関わりを持つことが必要です。

さらに、日本人としてのアイデンティティを育むことも大事だと思います。そんな環境を提供するのが、BBTが目指す学びのプラットフォームです。

 

いかがでしたか? 国や民間の教育機関の様々な取り組みにより、グローバルスキルを持つ若い世代が増えていきそうです。

 

現在、ビジネスパーソンにとっても、グローバルスキルは外せないものになってきていますし、若い世代に負けていられません。オンライン大学などを利用して英語力や経営学などの特別なスキルを磨くなど、社会に出てからも学び続ける向上心をもつことが重要といえそうですね。

 

取材・文・撮影/甲斐真理愛(編集部)


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