留学すれば全部上手くいく!は幻想?アメリカ語学学校の失敗&成功を振り返る

留学の理想と現実を

経験者が語る

大人の留学がトレンド。学生時代にできなかった留学を、大人になってから叶える人がたくさんいます。実は私もそのひとり。実際に私の人生は大きく変わり、語学力もアップ。かけがえのない経験ができました。でも、留学生活中「あれ?」と思う失敗談もあります。今回は、「留学生活での失敗談・成功談・気をつけるべきこと」についてお伝えします。

経験者談の留学の理想と現実。何が失敗で何が正解だった?

私は28歳でアメリカ・NYに留学をしました。ロースクール卒業後も、浪人生活で毎日勉強の日々。辛くて辛くて「試験が終わったらしたいことをしよう」。そう決めて動き出したのがきっかけです。

皆さんの中にも、海外留学を諦めきれず就職後や大学卒業後に、「思い切って留学!」と考えている方がいらっしゃるのでは? 結論からいって、行きたいなら今すぐ行くべきです。でも、正直言うともう少し慎重になるべきだったなと思うこともあります。そこで今回は、私の経験から留学生活で後悔しないために、気をつけるべきこと3つをお伝えします。留学を考えている方は必見です!

 

日本人以外の友達とも積極的に交流を

 

留学をすると、飛行機で空港に着いた瞬間から不安になります。「あーやばい。どっち行けばいいの?道が……」と地図の読めない私はめちゃめちゃ不安になりました。語学学校の初日も、うまく英語が話せず(今考えれば当然なのですが……)「やっていけるのかな?」と不安になっていました。そんなとき助けてくれるのは、同じ国の留学生です。

 

「一緒にランチでもどう?」この一言でかなり救われます。「あー知り合いができた!」という感じで安心します。で、このまま日本人の輪が広がっていくわけです。語学学校では、基本的に母国語禁止です。でもやっぱり同じ国の人が集まると、母国語話しちゃうんですよね。そして行動も一緒にしてしまう……。

そうこれが失敗ポイントです。

これは語学を学びに行った目的から考えると最悪のケースだから。だって、英語を使わないんですもの……日本人同士で繋がるなといっているわけではありません。未知の世界で共有した思い出は一生モノになります。同じ国の人間同士困ったときは支え合うこともでき、良い人間関係が生まれるのは確かです。しかし、ずーっとそのコミュニティにいたのでは語学力はアップしません。積極的に他の国の子たちと遊んだり、留学先の現地で友達を作ったり、そんな作業が必要不可欠です。

 

日本人は、他国の方に比べて比較的シャイな人が多いと思います。私もそうです。でも、せっかく語学を学びにきたんだから、いろんな人をお話をしましょう。単語や文法ミスも、うまく話せるまでの過程です。積極的に留学生活を楽しむことが大切です。

 

学校選びは慎重に。留学エージェントのおすすめは絶対じゃない

次に大事なことは学校選び。ここは慎重になってください。

というのも、語学力の向上度に大きく影響するからです。

 

私は色々悩んだ結果、私立の語学学校に通うことに決めました。

「おすすめポイント! 大人の留学生が多い。日本人が少ないので語学力アップに最適」

そんな感じの留学エージェントからの推薦でした。本当は、大学併設の語学学校も検討したんです。これは知り合いの教授のおすすめです。しかし学費が高い! そのため、結局私立の語学学校に行くことに……。

でも実はこれが、間違いだったかなと少し後悔しています。

まず、語学学校では教師のレベルがあまり高くありません。授業で気になったことを教師に質問しても、「私もわからない。でもそうなってるのよ」と言われたとき愕然としました。私立の語学学校は、先生の質がバラバラです。熱心な先生がつくとラッキーですが、専門的に確立された効果的な学び方などはあまり期待できません。

大学併設の語学学校の場合は、ここが異なります。教師自体、早く語学を理解して使えるようになるためのメソッドを持っています。語学の習得を専門に研究している教授がついてくれる場合もあり、効率的に学習することができます。その分宿題がすごく大変というデメリットもありますが…。私は、大学併設の学校に行けばよかったなと後で思いました。

 

もちろん語学学校でも英語は学べます。日常会話レベルを学びたい方なら十分だと思います。また、大学進学前に語学学校に行く人にも効果的です。ただ十分に英語を使えるようになるには、学校で教えてもらうことだけではなく、自分で努力して勉強することも必要です。

1年など長期留学を計画されている人は、途中で学校を変えるという選択肢もあります。「違うかな?」と思ったら転校も検討してください。これは実際によくあります。それから良い教師から学びたいという方は、お金を出してでも大学併設の語学学校へ行くことをおすすめします。

 

何のために留学するの? これだけは事前にはっきりさせよう

 

学生時代に留学をするのと、大人になってから留学するのとでは重みが違います。なぜなら、仕事を辞めなければいけないから。フリーランスでもない限りは必然的にそうなるでしょう。そのため、一大決心をして留学を決断する方は多いのではないでしょうか。しかし、実際のところ、留学生活について具体的に考えている方は少ない傾向です。なぜなら「人生を変えたい」という目的の人が多いからです。「行って帰ってきたあとどうするのか」なんて考えてから留学する人は、本当に賢い人だと思います。個人的には、先のことを考えすぎて決断できないなら、具体的に考える必要はないと思います。

 

しかし、「なーんも考えないで行け! GO!」というわけではありません。考えなくてはいけないこともあります。それは、「何のために留学するのか」「何を得たいのか」についてです。自分なりに留学の動機づけをはっきりさせ、それをクリアすることを目標に現地で生活した方が、より良い留学生活になり、帰国後も後悔しません。

 

・語学を身に付けたい、向上させたい

・海外に住んでみたい、文化を感じたい

・海外の大学で学び、学位を取りたい

・違う環境に身を置いて人生を考えたい

 

これ以外にもいろいろあると思いますが、全て正解です。失敗パターンは、留学の理由が、会社をやめたことであったり、留学後に語学力がつかなかったことを後悔し、留学は「現実から逃げたかった」だけかもしれないと考え込んでしまうことです。知らない土地で生活するのですから、失敗や後悔は誰にでもあります。それでも、「これだけは得て帰る!」と決めたことを実行できたら、留学は成功じゃないでしょうか。

 

かという私の動機は、「とにかく現状から脱して新しいことにチェレンジしたかった」、「まだやっていないことを実現したかった」ただそれだけです。実際にそれは叶いましたし、世界も広がりました。今の仕事も留学がなければ考えもしないようなことでした。だから、留学自体を後悔したことは一度もありません。

 

海外留学でやりたいことがはっきりしている方は、素晴らしいと思います。でも、はっきりしていない人は、「留学生活で何を得たいのか」を事前にはっきりさせてみてください。そのあとは、後悔しないよう、ただ行動あるのみです♪

 

 

ライタープロフィール●yuikomore

関西在住。ロースクール卒のアラサー世代。司法浪人中に始めたライター業がいつの間にか本業に。ファッションからジェンダー、法律まで様々な記事を執筆。ファッションメディアの編集も担当。NY留学中に「居場所はここだ」と勝手に感じ、さらに進学検討中。絶対音感の洋楽マニア。すぐに使える英語をモットーに、皆さんとスキルアップを目指します。

 

 


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