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BRIDGETと友人達のLetterを管理するDear B,のEditor達。彼女達の目標は、多くの女の子をBRIDGETのように世界に飛び立たせること。
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HOW TO
2017.07.21

アウトバウンドの注目はワーケーション! 

観光業界がノマド市場を狙うべき理由10

日本ではインバウンドが白熱しています。2016年には年間の訪日外国人観光客は2,000万人を超えました。日本はクールジャパンを掲げ、来たるオリンピックに向けて日本を積極的にPRしています。一方でアウトバウンドはどうか……というと日本から海外に渡航する人は年々減少しておりインバウンドほどの盛り上がりがないのが現状です。外務省が提出したデータによると日本人の約24%、つまり4人に1人しかパスポートを持っていないことが明らかになりました。しかもこれは平成27年度末のデータです。日本国民のパスポート所持率はG7(アメリカ、ドイツ、フランス、イギリスなど)の中では最下位です。20代に限定して言えば、パスポートの取得率は平成25年度でわずかに5.9%です。(観光庁調べ)

 

そんな中で中国を始め、先進国、中進国では海外旅行がブームで、渡航者数は軒並みに伸びています。グローバル化が叫ばれる中、日本人も若い世代を中心にどんどん海外に出て行くべきですし、政府や観光業界もそれをバックアップするべきです。

 

今回は日本のアウトバウンドを盛り上げるべく、デジタルノマドという存在にスポットライトを当て、彼らが今後のアウトバウンドを担う存在である理由を紹介していきたいと思います。

 

デジタルノマドが観光・旅行業界を救う理由1.

世界的に「場所にとらわれない働き方」をする人が増えてきている

 

Léa Dubedout

今、世界ではフリーランス、会社員関係なく、「場所と時間にとらわれない働き方」をする人が増加しています。アメリカのフリーランスによる団体Freelancers Unionによると、アメリカではすでに労働人口の1/3がフリーランスとして働いており、今後2035年までには労働人口の半分以上がフリーランスになるだろうと予測しています。

 

また、リモートワークと呼ばれる働き方も推奨されており、DELなど国を代表するような大企業も在宅や好きな場所で働くことのできるリモートワークを推奨しています。

 

そして、そのような人たちをサポートするために、世界中でコワーキングスペースやシェアオフィスがつくられるようになりました。コワーキングスペースは国内外のフリーランサーや起業家と交流を求める人たちのためにつくられたレンタルビジネススペース兼コミュニティスペースです。

 

その中でも特に観光業界が狙うべきセグメントはデジタルノマドと呼ばれる人たちです。デジタルノマドとはPCなどで仕事をしながら、世界各地を転々とするライフスタイルをおくる人たちのことで、コワーキングスペースなど彼らが働きながら旅ができる環境が整っていれば、彼らデジタルノマドにとって大きな魅力になります。

 

そして、デジタルノマドとして働く人の数は年々増えています。2035年までには世界の3人に1人はデジタルノマド、もしくはそれに近い形で場所や時間の制約を受けずに働く人になるだろうと予想されています。

 

次で詳しく説明しますが、日本もこうした世界の流れについて行くべく、政府主導で新しい働き方の実現に向けて動いています。これによって日本にもデジタルノマドと呼ばれる人たちが増えていくことでしょう。

 

旅行業界にとってもデジタルノマドというのは非常に大きな市場になることは間違いありません。彼らをターゲットにしたマーケティングが今後のキーワードになるのではないでしょうか。

 

デジタルノマドが観光・旅行業界を救う理由2.

日本も働き方改革によって自由な働き方が推奨されはじめている

 

Hubud Bali 

日本でも安倍政権が推しすすめる「働き方改革」によって着実に自由な働き方ができる人は増えていくと予想されています。

 

現在、安倍政権は個人の起業と自由な働き方を推奨しています。また一般企業においても副業=サイドビジネスという考え方から、複業=複数の収入源をもつというパラダイムシフトがおこっています。(日本でもリクルートなどの大手企業をはじめ、複業をすることを推進する企業が増えています。)

 

今までは、平日はオフィス通勤で限られた休日や長期休暇を利用して海外旅行に行くしかありませんでしたが、個人でコントロールできる時間が増えた今、年中いつでも海外に滞在しながら仕事ができる日本人、というのは増えていくことが予想されます。

 

デジタルノマドが観光・旅行業界を救う理由3.

日本が政府レベルで進める「ツーウェイツーリズム」

 

Holly Mandarich

政府が主導する「ツーウェイツーリズム」。ツーウェイとはインバウンドとアウトバウンドの双方を指します。東京オリンピックを控え、インバウンドは右肩上がりです。2020年までに4,000万人の外国人観光客を目指す日本ですが、同時にアウトバウンドも増やそうとしています。

 

例えば、以前日本旅行業界が成田空港とタイアップして行ったようなパスポートの取得料の減免など、日本人の若い世代に中心に海外に行ってもらうべく国家レベルでバックアップが受けられるのは、大きなチャンスと言えるでしょう。

 

なぜなら、今の2030代は生まれながらにインターネット環境があったデジタルネイティブと呼ばれる世代で、ITを使用して働くことになんの抵抗もない彼らの世代からは多くのデジタルノマドが生まれるでしょう。そした彼らが今後のアウトバウンド需要を支える存在になっていくはずです。

 

デジタルノマドが観光・旅行業界を救う理由4.

多数の国を移動するデジタルノマドをターゲットにすれば観光業界は互いに協力しやすくなる

 

Daria Nepriakhina

デジタルノマドは基本的に周遊をします。日本→どこかの国→日本ではなく、いくつかの国々を転々としながら長期間に渡り海外に滞在する人が多いのです。

 

要するに観光業界は自分の国にだけ日本人を呼ぼうと躍起になるのではなく、業界全体で協力しながら「海外に行こう!」という日本人を増やせばいいのです。

 

ひとつの国の中だけで完結するパッケージツアーであれば、周りの国の観光ツアーは競合になってしまいます。しかし、デジタルノマドへ特化したマーケティングをしていけば、観光業界全体が盛り上がる、という良いサイクルが生まれるはずです。競合なくして協力することでアウトバウンド市場が盛り上がる。これはデジタルノマド市場を狙うべく大きな理由のひとつでしょう。

 

デジタルノマドが観光・旅行業界を救う理由5.

目覚ましい進展を遂げる世界のITインフラはデジタルノマドを惹き付ける

 

Freestocks.org

デジタルノマドをターゲットにマーケティングをする際、気になるのが各国のインターネット事情です。日本では田舎にいっても携帯電話も繋がりますし、フリーWi-Fiサービスも増えて来ました。

 

さて、海外ではどうなのかというと、どんどんITインフラが整ってきています。特にアジアにおいては先進国の大企業誘致のためにこうしたインターネット環境の整備することは急務なので、数年もすればデジタルノマドたちは、多くの国でストレスなく仕事ができるようになるのではないでしょうか。海外では日本よりもコワーキングスペースが多いことも魅力です。デジタルノマドを受け入れる体制が整っている、ということを観光局などは積極的にアピールしていくべきです。

 

 

デジタルノマドが観光・旅行業界を救う理由6.

定休日のないデジタルノマドは通常の観光客と比べ滞在期間が長い

 

Anne Preble

通常の観光客の滞在期間はせいぜい35日ではないでしょうか。欧米のようにバカンス(12ヵ月の長期休暇)をとる文化がない日本では、お盆休みや年末年始の休みしかまとまった休みがありません。1年の中で限られた期間にしか海外に行けないとなると、当然、各国で観光客の奪い合いのような状況になってしまいます。

 

しかし年中、流動的に動けるデジタルノマドに向けてプロモーションをしていけば、日本の長期休暇にとらわれずに呼び込むことができます。そして自分の国をうまくプロモーションできれば、その国に長く滞在してもらうこともできるわけです。かなりストレートな言い方をすれば、デジタルノマドに人気がある国であれば、通年、彼らを呼ぶことができるということですね。これはシーズンオンオフ(閑散期)の概念が当たり前な旅行業界にとって、大きなシフトチェンジになるのではないでしょうか。

 

デジタルノマドが観光・旅行業界を救う理由7.

発信力のある日本人デジタルノマドが次の波を呼ぶ

 

 

デジタルノマドには大きなコミュニティがあります。有名なデジタルノマドは発信力が強く、彼らが発信する情報には大きな影響力があります。知名度の高いデジタルノマドが自身の媒体からそれぞれの国のことをシェアしていくことで、新たなデジタルノマドが次々と訪れることでしょう。特にデジタルノマドの人たちは自分の活動をブログやサイトで紹介することが多いので、これらは大きな宣伝力になります。観光局のプロモーション活動だけでなく、デジタルノマドのコミュニティによってもアウトバウンドが加熱していく……というのは理想的な構図ではないでしょうか。

 

デジタルノマドが観光・旅行業界を救う理由8.

日本人デジタルノマドはインバウンドにも貢献する

 

Oskar Krawczyk

デジタルノマドには大きなコミュニティがあることは分かりました。そして、このコミュニティによってインバウンドの伸びを起こすことも可能です。デジタルノマドのコミュニティは海外にもネットワークがあるので、日本人のデジタルノマドと海外のデジタルノマドとの交流が増えれば増えるほど、日本に興味を持つ海外デジタルノマドが増えることでしょう。そして彼らにはコワーキングスペースという出会える場所があるので、高頻度で密な情報交換が可能になります。

 

「日本はデジタルノマドにとって良い国だよ。」という口コミが広がれば、大衆的なインバウンドマーケティングを行わずとも口コミで訪日ノマドが増える、というわけです。

 

デジタルノマドが観光・旅行業界を救う理由9.

現地の言葉や文化に影響されにくいデジタルノマドはプロモーションがしやすい

 

Hubud Bali

少し異なった視点でデジタルノマド市場のメリットを見てみましょう。彼らは仕事をしながら、現地で旅をします。例えばバックパッカーの場合は現地での仕事をしながら各国を転々とするケースが多いです。しかしこの場合現地の言葉がわからないと仕事ができないなどの問題が生じます。

 

しかし、デジタルノマドの場合は自分のスキルにあった仕事を選び続けられるため、どこの国であってもインターネット環境さえあれば仕事ができます。

 

また、移民をはじめとする外国人が現地の人々の仕事を奪っていることが世界的に問題になっていますが、デジタルノマドであればこうした心配はなく、むしろ現地で消費活動をしてくれる存在なので、海外の国々にとってはぜひ迎え入れたい存在なのではないでしょうか。

 

デジタルノマドが現地での滞在でどれだけの消費活動があるか、概算をしてみましょう。

 

<タイ>

*デジタルノマド1人が1ヵ月滞在した場合

-賃貸物件6万円

-食費35万円

-コワーキングスペース使用料1万円

その他、移動費や観光費など

 

デジタルノマドの場合はコンドミニアムなどを借り、数ヶ月の間滞在をします。1ヵ月で試算をした場合でも1ヶ月で10万円を超える消費をする試算になります。アジア各国と日本の物価を考えると、かなりの金額を消費している計算になります。これが通年、しかも入れ替わり立ち替わりでデジタルノマドがやってくるとなると、これは観光市場としてとても大きなものになることは言うまでもないでしょう。

 

デジタルノマドが観光・旅行業界を救う理由10.

デジタルノマドはリピート率が高い

 

Marvin Meyer

最後にデジタルノマドは、毎年のように各国に訪れる存在として、市場価値としてはとても高い存在になるでしょう。コワーキングスペースを中心にデジタルノマド向けの定例のイベントやカンファレンスを組むことで、定期的に海外に出向く日本人デジタルノマドはさらに増えていくでしょう。コワーキングスペースなどと連携し、日本人デジタルノマド向けにプロモーションを行うやり方がとても効果的だと考えられます。

 

 

デジタルノマドをターゲットにしたアウトバウンドのPRを行うべき理由を10つご紹介しました。今旅行業界に求められているのは、観光客という少ないパイを奪いあうのではなく、日本人を世界へ出すための啓蒙活動と、来るデジタルノマドというライフスタイルの時代に向けての受け入れ準備です。時代の変化はあなたが思っているよりもすぐにやってきます。他国に遅れをとらないように、アウトバウンドに関わるみなさんは今一度デジタルノマドについて考えてみてはいかがでしょうか?

 

 

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