ひとつの道では行き詰まる!?
生涯5種類以上の職種を経験する欧米人

日本人の知らない海外就職で本当に必要なスキル

お金で時間を買う人と、時間を費やしてお金を稼ぐ人。以前から雇い主と雇われる側のスタンスは変わらないものの、欧米では労働市場が変化しています。

5つのキャリアに立ち向かう勇気ありますか?

 

現代の欧米人、ひとり当たり一生涯で平均5つのキャリアを経験するそうです。

ポジションではなく、5つの全く異なるキャリア。

以前のコラムではどれだけ欧米人が残業せず、私生活とのバランス保持に人生を賭けているのか、離職率共に転職率が日本に比べとても高いことなどをご紹介いたしましたが、なんと仕事以外の人生のエンジョイ法は「もうひとつの仕事」なのだそう。

 

5つのキャリアを経験○○さんの場合

 

セクシーな女性向けの下着ブランドSPANXで成功した創立者も元オフィスグッズの訪問セールスの出身。弁護士は、趣味でつけていたレストランレビューの出版にキャリアを切り替え。

あの自然は化粧水LUSHの創立者は、もともとは毛髪学者とビューティセラピストで、ハイエンドな香水ブランドDIPTYQUEのファウンダーはインテリアデザイナー、ペインター、シアターデザインをやっていたとか。

医学の資格を取った後、医者のキャリアで対処していた病気を防ぐため学校の栄養学の道へ進んだ人。シェフがレストランではなく農家へ……など学びの先にあるキャリアではなく、学びの道で発見した小道へ進むのが特徴です。

 

 

趣味でお小遣い稼ぎ

 

「趣味」と言ってまとめてしまえばそうなのですが、趣味をマネタイズするのが現代の生き残り方。AIの発達、金正日、トランプ大統領、イルマの暴走、EU内外、世界のどこでも明日何が起こるか想像がつかない今年今日。去年も激動でしたが、今年も勢いは止まりませんね。10年前と同じ仕事を変化なく続けられる職種は一握り。去年ブイブイいわせていた部署がリストラというケースに驚く人も少ないでしょうから、ひとつの会社、仕事に頼れるのはひと世代前の話し。現代の世渡りは縦ではなく横。

 

需要が減りしぶしぶ異なるキャリアに移る人ももちろんいますが、自分を見つけ出し、キャリア転換後は給料は半分以下のインターン、貯金を使って起業などなどキャリアのステップアップではなく、今までの経過をつなぎあわせるように自分ならではのフィールドを立ち上げ、安定した収入を狙うどころか、キャリアに収入を費やすまでになってきたのが現代の欧米人の特徴のひとつです。

 

そんな記事が今週はSTYLISTFINANCIAL TIMESにも掲載されていました。MONOCLE誌はそういったテーマが多いですが(日本でも英語版が発行されています)今月号はEscape the office(オフィスをエスケープ)というビーチとガーデンからビジネスを運営するというむちゃくちゃなアイディアをまじめに特集として扱っている始末です。

 

複数のキャリアを同時並行

 

金融出身のカウンセラー。

元観光・旅行会社勤めのインスタグラマー。

ジャガイモにメッセージをプリントできるサービスを立ち上げた方も。

 

働くママ、趣味を優先するため週4、中には週3のパートタイム社員の方もたくさんいます。

朝9時から午後3時までという契約の方もちらほら。

お金で時間を拘束するのがとても高くつくようになってきている最近のビジネス近状。

もうお金を払っても残業してくれない社員たち。雇っている側も大変です。

 

ただちょっとでも成績をおとし、時間やその他の面で有利な別の候補がでてくると英国では入社以内2年はいとも簡単にクビになるので、やっぱり5つのキャリアに立ち向かう準備はできてて損はなさそうです。

 

 

 

伊勢 音亜(いせ・おとあ)

英国在住暦22年。社会人暦10年。元コンサルタントの英国人起業家に付き添いVC、スタートアップ、飲食業界、ブランディングなど幅広い業界にて幅広い経験を持つ。現在はロンドン、LEON社にてエンゲージメント、ブランドコミュニケーション、社内報の編集を担当。

「人を動かす英語術」紹介しているブログもチェック→  http://ameblo.jp/otoa-ise/

 


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