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BRIDGETと友人達のLetterを管理するDear B,のEditor達。彼女達の目標は、多くの女の子をBRIDGETのように世界に飛び立たせること。
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HOW TO
2017.10.20

給料、英語力、ビザ、保険はどうなる?

海外就職体験談アジア・シンガポール編

いつかは海外就職・転職をしたいと夢みているけど、実際現地でどんな生活ができるのか想像がつかない! 何から準備したらいいのか分からないという皆さんに向けた連載が「海外転職体験談」です。ヨーロッパ、アメリカ、アジアを中心に海外就職・転職を実現させた日本人のみなさんに、どうやって現地の仕事を探したか、転職前の準備金や仕事の内容、労働時間、ビザ、年金、保険まで海外転職にまつわるイロハについて伺っていきます。

お名前:高田麗子
年齢: 34
性別: 女
居住国:オランダ
語学力: TOEIC945
ご経歴:日本の大学卒業後、国内で1年半の職務期間を経てから、海外に発ち、シンガポールで現地採用として5年間勤務しました。

 

 

Q1.留学経験はありますか?

 

日本で通っていた大学の交換留学制度で、アメリカに9ヵ月(2セメスター)留学しました。日本で専攻していたアメリカ文化をそちらでも専攻し、現地の大学の授業にアメリカ人と混じって勉強していました。英語語学留学等を事前にしたかったのですが、資金がなかったため直接現地の大学への参加となりました。

 

Q2.転職前に準備した金額を教えてください。

 

移住・転職準備資金として100万円程度を用意していました。

 

Q3.どのように仕事を探しましたか?

 

現地の人材紹介会社で紹介してもらいました。シンガポールは日系企業が多く存在しているので、それらの企業の案件を多く持っているJACリクルートメント・RGF・パソナ等に登録して紹介してもらいました。また、外資系企業に強いRobert Walters, Michael Page等にも登録して会社を紹介してもらい、そこから面接に進んだ企業の中で内定を頂き、就職しました。

 

Q4.就職活動はどのような準備をしましたか?

 

人材紹介会社に日本語・英語の履歴書・職務経歴書を渡していました。その他、なるべくカバーレターを準備するようにしました。特に外資系の場合はカバーレターが必要となるため、ひな形を準備していました。

 

Q5.仕事の内容を教えてください

 

ドイツ系機械メーカーの営業・マーケティングを担当していました。特に日本の顧客担当として、お客様企業とのやり取り全般を担当していました。既存顧客が多かったため、要望のヒアリング・見積作成と提出・交渉・契約成立後のフォローアップ等の流れに関与していました。シンガポールがアジア本社だったため、そこから東南アジアの各国や日本への出張もしていました。

 

Q6.仕事では外国語を使いますか?

 

対顧客は日本語が中心で、社内では基本的に英語でした。同僚はシンガポール人も多いため、シンガポール同僚同士では中国語を話しているのをよく耳にしましたが、私は中国語が出来なかったため日本語と英語で仕事をしていました。ドイツ系の会社なので社内でドイツ語習得の勉強には補助が出る等の制度もあり、ドイツ語も学んだこともありましたが、ビジネスは英語と日本語で行っていました。

 

Q7.給与および税金はいくらくらいですか?

 

営業マーケティング担当として、給与は月4,000シンガポールドルでした。税金は年に一度一括で所得税として年収の8%程度を収めているだけで、月々の手取りはそのまま受け取っていました。私の会社もそうでしたが、多くの企業は所得税分を13ヵ月目の給与(ボーナス代わり)として固定で支給するようです。

 

Q8.労働時間はどのくらいですか?

 

基本的には8時半~18時勤務でした(昼食休憩1時間)。私の会社はドイツ系企業でしたので、自分の裁量で仕事が終わっていればあまり細かく労働時間を管理されることはありませんでした。ただ、アジアの文化として、営業で出張の客先での残業や夕食接待の機会が多くあり、その際は残業手当が無かったため実質労働時間は長かったと思います。

 

Q9.休暇はどのくらいとれますか?

 

有給は14日頂いており、全て消化していました。消化できない人は日当で換金されていました。同じアジアですが日本ほど有給が取りにくい雰囲気はなく、休暇の話を同僚同士や上司として、お土産も買ってくるという仲でした。シンガポールの有給最低限は年間10日だと思います。

 

Q10.ビザはどうされていますか?

 

就職活動中はワーキングホリデービザを取得して滞在・活動していました。雇用決定後、会社が労働ビザを申請し、約1週間で労働ビザが発行されました。シンガポールは労働ビザの発行の早さが有名で、条件(大学卒業者・職務経験がある等)が揃っていれば、直ぐに発行されるとのことです。


 

Q11.退職したらどうなりますか?

 

退職日に労働ビザを返却しなければならず、その後1か月間はビザなしで滞在できます。シンガポールで出会った日本人の多くは、退職後数週間東南アジア等を旅行したりシンガポールでゆっくりしてから帰国する人が多いようです。

 

Q12.海外就職のメリットとデメリットを教えてください

 

シンガポール就職のメリットは、アジアのハブでの国際的な就労経験と、給料の高さ(税金の低さ)にあると思います。デメリットは、東南アジア特有のゆっくりさに慣れすぎて、日本での再就職が難しくなるかもしれないことでしょうか。お給料も高いですが、それなりに生活費も高いので、暮らし方によっては貯金ができない点も挙げられるかもしれません。

 

Q13.日本の労働環境との違いを教えてください

 

日本とは違いレスポンスの遅さや適当さが挙げられます。仕事の質は東南アジアの中では高いですが、日本と比べると少し劣っていると思います。シンガポール人と一口に言っても、中華系・マレー系・インド系がおり、それぞれの文化を尊重して働く傾向にあると思いますので、多国籍の中で様々な文化に順応する能力が必要になってきます。

 

Q14.職場で日本人であるメリットはありますか?

 

私の場合はドイツ系企業で日系顧客担当の職種であったため、大いにメリットはありました。顧客との折衝は全般的に任されていましたのでやりがいはありました。ただ、日本人とその他の間に立つことが多いので板挟みになることもありました。

 

Q15.年金や医療保険について教えてください

 

国が定める年金や医療保険などは、シンガポール国民と永住者には適用されていましたが、外国人労働ビザを保持している人は国からの強制加入等はありませんでした。私の会社の場合は、勤務中の保険と、年にいくらかの医療手当が出て、必要な時にその範囲内で使った分は申請できるという仕組みがありました。

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