Dear B,

Digital Nomad
静岡生まれ。カナダに語学留学したのをきっかけに海外に興味を持ち、その後世界一周の旅に出発。一周後も生活の拠点を海外に移し、訪問した国は40ヵ国以上。趣味はダイビングにトレッキング、海外の可愛い雑貨集め。面白そうなイベントがあれば、世界中どこへでも飛んでいきます。現在はタイで子育てをしながら、次はどこの国に住もうか模索中。
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HOW TO
2017.10.19

「あなたの幸福度は何%ですか」
世界幸福度調査~ニカラグア人編~

中米で一番有名な場所ってどこでしょうか? メキシコ、パナマ運河、あたりでしょうか。その名の通り、北米と南米に挟まれた中央アメリカには実に7つの国が存在しますが、今回のインタビューはその中のニカラグアに住んでいる青年です。ニカラグアといっても正直ピンとこない方が多いと思います。以前、コスタリカの幸福度調査をしましたが、その北に位置するのがニカラグア。筆者は、コスタリカからバスでニカラグアに向かいました。中央アメリカを陸路で移動するのはあまり治安が良くないと噂だったため、ビビりながら入国したものです。特に首都マナグアは、観光でもカメラなどはカバンから出さないほうがいいと言われるほど、治安が良くないと言われていたのです。いざマナグアにつき、用心しながら市場や、観光名所に行ってみると、住民の方々は近隣国と同じように笑顔で人懐っこく、怖い印象は消え、なんだ~いい国じゃないか! と思い直したものです。あまり無防備にいるのも問題ですが、犯罪率と国民の人柄は決して一緒にしてはいけないのだな、と感じました。さて、今回インタビューに答えてくれたのは、そんなニカラグアの田舎町に住むアドです。彼はじつは、色々なやんちゃをしている子。それでも、インタビューには照れながらもしっかりと自分の言葉で話してくれました。悪いことをするから、不幸なのか? 不幸だから悪いことをするのか? 貧困は不幸なことなのか? 他国籍の筆者から見る幸福感と、彼の持つ幸福感があまりに異なり、考えさせられるインタビューとなりました。

 

アド/男性/17歳/ニカラグア人

 

ーあなたはどのくらい幸せですか(100%のうち何%幸せか教えてください)

 

幸せだよ。

 

ーあなたを自分が幸せと思わせるものは何ですか?

 

毎日幸せ。俺、父親も母親もいないんだ。だから、昔は食べ物にも困っていたよ。周りの人たちは、たまに親切にしてくれたけどそれでも親がいる同世代を見ると羨ましく感じたな。なんで俺ばっかりひもじくて、汚くて、といつも思っていたけど、考えても意味ないからやめた。今は農作業とか建設現場とか、1日働けば1日食っていけるお金が手に入るし、親がいたっていなくたってあまり関係ないと思えるよ。金持ちの家に産まれたらよかったなって思う事はよくあるけど。

 

ーあなたの人生でいちばん大切なものは何ですか?

 

考えたことがない。持っているものが少ないし、正直自分も別に早く死んでもいいと思っているしね。怪我とか病気とかは辛いけどさ。人から奪ったり、ドラッグだったり、悪いことだと思っていてもやめられない事もある。僕は大切なものを持っていないから、そういうことが簡単にできるのかも。周りも同じような考えの奴ばっかりだしね。人生とか、大切とか、わかんないよ。でも、友達は大切かなぁ。

 

ーあなたの国の人々は幸福度が高いと思いますか?

 

みんな、楽しそうにしてるよ。食べる分だけ野菜を作ったり、ほどほどにお金を稼いで、お酒を飲んで。音楽聞いて、踊って。太ってる人も多いし。他の国の人たちってどうなの? 日本人はお金持ちだから、もっともっと楽しく暮らしているんだろ? みんな幸せ? 欲しいものが何でも手に入る暮らしっていうのは、羨ましいな。

 

ーあなたの国の幸福度を上げているもの、下げているものは何ですか?

 

幸福度を上げているもの、下げているもの、考えたことない。国としてより、自分の周りで起きていることしか興味がない。ひとつ言えることは、この場所は自分が生まれた環境で、その人生が大概決まるよ。金持ちに生まれたら、教育も受けて、いい仕事について、いい暮らしをして、子供にも同じようにしてやる。貧乏はその逆で、そのまま子供まで貧乏。その繰り返しだよ。そういう場所なんだ。そうやってみんな生きていくんだ。そんな人生だけど、幸せだよ。

 

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