アメリカの現役インターン生に直撃

「憧れていたNYの日系出版社に勤務♡-2」

何がなんでも海外就職Vol.2(実践編)

夢を叶えた先輩の声

 

――平日のタイムスケジュールを教えてください。

7時 起床
8時 家を出る
9時 始業 メールチェックなど
10-11時 車で営業に出る (多い時は7件、8件回る)
16時 帰社後、企画書など資料作り
18時 定時

 

営業の仕事の8~9割は得意先まわりです。こちらでは、契約の更新や広告の提案などをします。仕事の後は友人やクライアントとご飯をしたり、飲みに行ったりします。つい盛り上がってしまい、帰宅が3時になってしまうなんていうことも……。ですがニューヨークの地下鉄は終電がないので安心です。

 

――休日はどのように過ごしていますか?

お昼近くに起きて前半は家事をしていることが多いです。シャワーを浴びて、ご飯食べた後、洗濯をしにランドリーに出かけます。洗濯の帰りに『ターゲット』に寄って買い物をして、またランチを作って、掃除をしたり。15時くらいまでに一連の家事を済ませたら、友人や会社の人と飲みに繰り出します。

 

――ニューヨークのお気に入りスポットを教えてください。 
グランドセントラル駅が好きです。会社の最寄り駅なのですが、日本でいうと東京駅のような歴史のある建築物です。建物がとても素敵なので、駅構内でぼーっとするだけでも幸せですし、日本にいた頃に憧れていたこの駅を通勤に使っているなんて「わたしニューヨーカー!!」なんて気分に浸って感動しています。また、先日ブルックリンを訪れましたが、最近注目のエリアで、とてもオシャレなお店が多く、素敵な場所でした。ブルックリンもお気に入りスポットになりそうです。

 

――ニューヨークで生活していて良い点と悪い点を教えてください。

日常で、突然知らない人と会話が始まる機会が多く、それがとても自然です。買い物をしている時も、エレベーターに一緒に乗っただけでも、見ず知らずの人と会話が弾んでしまったり……。また、渡米当初はビクビクして街を歩いていましたが、1週間後には、この街では誰もそんなふうに気にしていないということに気づいて。自意識過剰にならず、自然体で自分らしくいられるのがニューヨークの街の良さだと思います。悪い点は、アメリカ全体的にいえますが、事務手続きが異常に遅いということ。免許を取るときに、役所で永遠に待たされ、やっと発行された免許証の誕生日が間違っていたこともありました。(笑)

 

――アメリカ人と接する機会はありますか?

アメリカ人とは友人の紹介などで出会うことが多いですね。休日は日本語を勉強しているアメリカ人の方と、お互いの言語を教えあうランゲージエクスチェンジをよくしています。相手が日本語で話すのをこちらは英語で返したり、「この単語ってなんていうんだろうね?」とお互い辞書を引いて教えあったり、とても英語の勉強になります。また、ボストンにアメリカ人の知人がいるので、サンクスギビングや家族が集まるイベントの時はその家に遊びに行きます。

 

――英語力は上がったと思いますか?

日常的な会話はできるようになりました。文法などに自信がなくても単語の組み合わせで伝わりますよ。渡米して半年目なのですが、耳が慣れたというのは大きいですね。渡米直後に会った友人の英語が早口でまったく分からなかったのですが、半年後に会った時に100%ではないけど、だいたいの内容を理解できるようになっていました。英語を頭の中でいちいち日本語に切り替えなくても、そのまま入ってくるようになったんだと思います。

 

――渡米前に準備をしておいたほうがいいことは何だと思いますか?

英語を勉強しておくことと、お金を貯めておくことでしょうか。

 

――渡米前はいくら位用意しましたか?

インターンへの参加費やビザの申請費、航空券除いて、渡米時に持ってきた金額は100万円くらいですね。インターン先のお給料にもよると思いますが、トータルで100~150万円は必要だと思います。贅沢しなければ十分生活できます。

 

――渡米前の面接ではどんなことを聞かれましたか?

渡米前には、「インターン先企業との採用面接」「スポンサー団体との面接」「ビザの面接」と3回の面接があります。「インターン先企業との採用面接」は、インターンを紹介してくれる会社がスカイプで面接をセッティングしてくれます。採用面接で聞かれたのは、日本での職歴や仕事の内容などでした。

 

一番の難関は、「スポンサー団体との面接」です。J-1ビザを取るためにはトレーニングプログラムに参加することが義務づけられており、このトレーニングプログラムに参加するのに、スポンサー団体が必要になります。この面接もインターンのコーディネート会社がスカイプでセッティングしてくれるのですが、面接はもちろん英語で『なぜインターンに参加するのか?』『それを通じてなにを得たいのか?』『なぜ日本ではなくてアメリカでなければダメなのか』など、かなりつっこんだところまで聞かれます。色々と注意点もあるので、面接の準備は入念にした方がいいですね。スポンサー団体はいくつかあるので、落ちたらまた別のスポンサー団体を見つけて、面接を受けることができます。

 

アメリカ大使館での「ビザの面接」は意外にあっけなく5分もかからず終わりました。『何をしに行きますか?』「インターンしにいきます」『その会社はどんな会社ですか?』「日系の出版社です」『終わったらどうしますか』「日本に帰ります」のやり取りだけでした。現在、アメリカの移民局が規制を強め、チェックポイントが多くなったので、ビザの発行にすごく時間がかかっているようです。わたしの場合は、ビザを申請してから発行されるまで6カ月待ちました。

 

 ――最後にインターンを考えている人に一言
ニューヨークは日本からとても遠いところに思えますが、来てしまえばとても近い場所です。不安な気持ちはあっても、「案ずるより産むが易し」思い切って飛び込んでしまえばワクワクする毎日が待っています。1度しかない人生なので、深く考えすぎず、前向きに、楽しむことを忘れずに!

 

 

いかがでしたか。海外就職には『キャリアアップ』や『語学習得』など目標があると思いますが、何よりも、異国で生活し、働くという経験は人間としての成長に繋がります。それぞれの夢や目標はもちろんのこと、ワクワクする新しい景色を見つけにあなたも海外インターンシップに参加してみてはいかがでしょうか。

 

 構成・文/高石真帆


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