TOEIC®の勉強を効率よく進めよう・パート7の注意点4

TOEIC®のスコアアップを目指すなら英語力を上げる、これ当たり前

TOEIC®も英語のテストのひとつ。英語の基礎を固めることが何よりも大切です。その上で、TOEIC®特有の傾向を知れば効率的に対策をとることがでるでしょう。今回は、比較的速く解ける問題、つまり全文を読まないでもいい設問について見ていきましょう。最後に比較のため、全文を読む必要がある設問についても触れます。時間が足りない時の目安になると思います。

簡単な問題と速く解ける問題は違う

前にも書きましたが、どんな問題が難しいかは人によって違います。同じくらいのスコアでも、何が得意かによって解きやすさも変わります。しかし、本文を全部読まないと解けない問題と、一部を見れば解ける問題ということなら、ほぼ誰にでも共通しているといえるでしょう。

 

本文が長くても、全文読まないでも解ける問題もある

本文の特徴については、「TOEIC®の勉強を効率よく進めよう パート7の注意点2」で述べました。今回は設問に注目してみましょう。

 

What does ○○ most likely mean when he/she writes “・・・・”

「○○さんは『・・・・』と書いたとき、何を意味していたと考えられますか」

この種の設問は、本文がテキストメッセージのときによく出題されます。

送信された時間も”At 3:15 P.M.” のように設問に明記されるため、本文のどの部分かすぐわかります。

“・・・・”の中に入るフレーズは、それだけでは何を言いたいかあいまいで、前後を読まないとわかりません。「意図問題」とも呼ばれるもので、一般には難しめだと言われています。しかし、全文を読まなければならないことは稀で、たいていは前の2、3行を読めば、見当がつきます。

 

The word “○○” in paragraph 2 , line 3, is closest in meaning to

「2段落、3行目の『○○』という単語の意味は次のどの語に最も近いですか」

長い本文の設問としてもよく出題されます。「多義語の問題」と呼ばれているものです。同じ単語でも文脈によって意味が変わるため、前後をみて、そこではどんな意味に使われているかを判断します。

例えば、よく知っているはずのroomという単語にも、「部屋」のほか、ものを置くための「スペース」という意味もあり、(友人などと)「同居する」という動詞にもなります。

ひとつの英単語にひとつの和訳を覚えるという方法だけで英単語の勉強をしていたら、こうした問題に太刀打ちすることはできません。常に文脈の中で単語を見ることが必要です。

とはいえ本文を全部読む必要はなく、前後1,2行くらいで答えがわかることが多いです。本文の該当箇所も段落や行で示されているので探しやすいですね。

 

Who is ○○? / What is ○○

「○○さんは誰ですか/○○は何ですか」と端的に聞かれているときは、キーワードの○○周辺を見れば解ける場合が多いです。ただし、いつもではありません。名前が出てくる場所と、その人が何者かというヒントが少し離れている場合もあります。

例えば、まず「私の秘書に連絡してください。」とあり、様々な説明が続き、ずっと後の方で「彼の名はヤマダです。」と書いてある場合などです。設問で「ヤマダさんとは誰ですか。」と聞かれ、Mr. Yamadaの周辺を見ても、すぐに彼が秘書だという情報は出てきません。

それでも、What is implied/indicated/stated about ○○(○○について述べられていることは何ですか)という設問に比べれば、ヒントのある場所は限られているといえるでしょう。

 

日付や曜日、値段などを問う設問

時間や日付、曜日、値段などを問う設問も、比較的狭い範囲にヒントがあることが多いです。ただ、設問と本文で言い方が異なっていることもあるので注意しましょう。例えば、本文では締め切りをdeadlineと言っているが、設問ではclosing dateと言い換えることもあります。

また、特に本文がふたつ以上ある問題の時は、二ヵ所を合わせ見る必要があることもこの種の設問に多いです。

 

NOT問題は難しいか

前の記事で書いたとおり、一般的には設問だけ目を通して選択肢は読まずに本文を読むのがいいと思いますが、NOT問題は別です。

NOT問題というのは本文と合わない選択肢を選ぶ設問のことで、例えば次のようなものがあります。

What is NOT mentioned as ○○?

(○○として述べられていないことはどれですか。)

こんな時には、選択肢も全部見てから本文を読むと効率がいいです。読みながら、あ、これはあった、これもあった、これはないぞ、と確認することができるからです。そう考えると、特に難しい設問ではありません。

 

ただし、本文の全体を確認する必要があるので、時間はかかるということになりますね。

 

ライタープロフィール●外国語人
外国語としての英語、フランス語、日本語を学生や社会人に教えつつ、通訳・翻訳の経験を積む。新TOEICのスコアは985点。この世界の様々な地域で日常の中に潜む大小の文化の違いが面白くて仕方がない。子育て中。

 

 

外国語人の英語学習コラム一覧はこちら≫

 

 


「TOEIC®学習法の勘違い」連載記事一覧

続きを見る >>

おすすめ記事