前回は、英検®３級の構成と難易度について書きました。今回からは、リーディング、リスニング、ライティング、そして二次試験のそれぞれについて、傾向と対策を探ります。まずはリーディングの１問目から始めましょう。

英検®３級リーディング１問目　単文穴埋め問題の内容

リーディングの１問目は単文穴埋め問題で、選択肢は４つです。

2020年から2021年第一回の過去問を見ると、全15問のうち、語彙問題（動詞、名詞、形容詞、副詞、前置詞、接続詞）が７問、熟語が５問、文法問題が３問という構成でした。

ただし、何を語彙問題とするか、熟語とするかによって数え方も変わるので、大体の割合として理解してください。

英検®３級リーディング１問目　単文穴埋め問題　語彙問題

１～２行の単文に空所があるので、必ず文全体を読んでふさわしい語を選ぶようにしましょう。

例えば、2021年第１回では次のような文がありました。

I bought a new T-shirt for my brother, but I bought the wrong size. It was too (  ) for him.

選択肢はすべて形容詞で、heavy, clear, tight, brightが並んでいます。ItはT-shirtを指していること、前の文で「サイズを間違えた」と言っていることから、「きつい」という意味になるtightがふさわしいですね。

意味：弟に新しいTシャツを買ったんだけど、サイズを間違えたんだ。弟にはきつ過ぎるんだよ。

英検®３級リーディング１問目　単文穴埋め問題　熟語

熟語は中学校で習うものばかりです。

be afraid of～（～を恐れる）、in fact（実は）、come up with（思いつく）、for the first time（初めて）など、実際によく使う熟語が並んでいます。 基本的な熟語を例文と共に覚えておけば対応できるでしょう。

英検®３級リーディング１問目　文法問題

文法問題は、受け身、比較、関係代名詞、助動詞、仮主語、動名詞を取る動詞とto不定詞を取る動詞など、中学２～３年で学ぶものが出題されます。

動名詞を取る動詞か不定詞を取る動詞か選ぶ問題では、どちらを取ることもでき、意味も変わらないものも出題されます。その場合は、選択肢にどちらか一方のみ出てくるので、どちらも取れると覚えていれば、正しい答えをひとつ選ぶことができます。

begin, start, like, love, prefer, hate, dislike などの動詞は後に動名詞も不定詞も取ることができます。

例えば、「雨が降り始めた」という文に空欄があるとします。

It started (　　).

選択肢にto rainとrainingの両方が出ることはありません。４択としては、

１. rain　２. rains　３. rained　４. to rain

などのように出題されます。

勉強するときは、どちらか一方しか取れない場合や、どちらを取るかで意味が変わる場合を一所懸命に覚える人が多いですが、どちらも大丈夫な動詞もきちんと把握しておきましょう。

ライタープロフィール●外国語人
	英語、フランス語、外国語としての日本語を教えつつ、語学力に留まらない読む力、書く力を養成することが必要であると痛感。ヨーロッパで15年以上暮らし、とりあえず帰国。この世界の様々な地域で日常の中に潜む文化の違いが面白くて仕方がない。子育て、犬育て中。TOEIC®985点 https://www.znd-language.com

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