中学英語からまるっとおさらい！
大人の学び直し英語【21】
文構造 主語＋動詞が２セットある文 - 形容詞節の場合
「主語＋動詞」が２セットある文として、これまで名詞節や時や条件を表す副詞節について解説しました。今回は、「主語＋動詞」が名詞を修飾している場合について見てみましょう。その前に、動詞が名詞を修飾する場合について簡単におさらいします。
名詞を修飾する動詞
動詞が名詞を修飾する場合については、以前に詳しく見ました。
a. 不定詞を使って
I’m going to make a dress to wear at home.
（私は家で着るワンピースを作るつもりです。）
b. 現在分詞や過去分詞を使って
Do you know that lady wearing a white dress?
（あなたは白いワンピースを着たあの女性を知っていますか。）
名詞を修飾する「主語＋動詞」
「私はあなたが作ったワンピースが好きです。」と言いたかったらどうすればいいでしょうか。
「あなたが作った」がワンピースを修飾することになります。
I like the dress that you made.
この場合のthatは関係代名詞で、whichでも大丈夫ですし、省略しても問題ありません。
名詞を修飾する品詞と言えば形容詞なので、このような「主語＋動詞」を「形容詞節」と呼んでいます。
形容詞節と関係詞
「主語＋動詞」が名詞を修飾するには、繋ぎとして関係詞が必要ですが、省略できる場合もあります。
ただし、関係詞節がすべて形容詞節になるわけではありません。
関係詞については、またいつか詳しく解説しますが、ここでは関係代名詞と関係副詞の違いについて見ておきましょう。
関係副詞なのに形容詞節?! 関係代名詞なのに形容詞節?!
時々、「なぜ関係副詞というのに形容詞節になるのか」という質問があります。
名称なんてどうでもいいと言えばどうでもいいのですが、正しい文を作るために、知っておくと便利なこともあります。
a. I liked the park ( ) had a huge jungle gym and a sandbox.
（大きなジャングルジムと砂場のある公園が好きだった。）
b. I liked the park ( ) we played.
（私たちが遊んだ公園が好きだった。）
aの文とbの文の違いは何でしょうか。
（ ）以下の部分を見てください。
意味ではなく、文の構造としての違いに注目しましょう。
aは主語が欠けていますね。
bは主語＋自動詞なので、文の要素として欠けがありません。
他動詞なら目的語が必要ですが、自動詞なので目的語は付けられません。
関係詞節の中に文の必須要素である主語か目的語が欠けているときは、関係代名詞を使います。言い換えると、関係代名詞は、後ろの節の主語か目的語に代わるものとなります。
後ろの節に欠けが無ければ関係副詞が入ります。そもそも、副詞は主語や目的語など文の必須要素にはなれません。必須要素が揃っていて初めて使える品詞です。関係副詞は後ろの節の中で、副詞のようなものとなります。
後ろの節に文の構成要素が揃っていて、前の名詞が場所ならwhere, 時ならwhen, 理由ならwhyという関係副詞が使われます。
そして、関係代名詞を使った場合も、関係副詞を使った場合も、後ろの節が丸ごと形容詞のように前の名詞を修飾することがほとんどです。この場合、それを「形容詞節」と言います。
つまり、それぞれの関係詞は「関係代名詞」や「関係副詞」という名前ですが、文全体から見て、名詞の後ろの節は形容詞のような役割をしているというわけです。
上の例文に関係詞を入れると次のようになります。
a. I liked the park (which) had a huge jungle gym and a sandbox.
b. I liked the park (where) we played.
aはthatでも大丈夫です。
thatが使えないのはいつか、形容詞節とならない関係詞節とは何かなど、関係詞に関する詳しいことは、文の構造シリーズが終わった後で取り上げます。
練習問題
語句を入れ替えて正しい文を作ってください。ただし、文頭に来る語も小文字で書いてあります。
１. (1. a friend 2. in 3. my son 4. who 5. has 6. lives 7. Madagascar).
２. The flowers (1. have 2. last week 3. I bought 4. already 5. died 6. which) .
３. I remember (1. cell phones 2. exist 3. the time 4. when 5. didn’t).
４. We (1. have 2. the reason 3. don’t 4. know 5. why 6. they) broken up with each other.
５ (1. fish are easiest 2. the time 3. to catch 4. when 5. is) at dawn.
６. (1. the house 2. grew up 3. is 4. I 5. where 6. this ).
７. (1. the day 2. you 3. I 4. were 5. remember 6. when 7. born ).
８. We (1. swim and boat 2. have 3. a small 4. can 5. we 6. where 7. lake).
９. They (1. have 2. is 3. which 4. excellent 5. lake 6. a small) for both swimming and boating.
10. (1. where 2. was being sold 3. a huge line 4. the store 5. the new phone 6. had 7. of people) outside it.
解答・解説・和訳
どの語句が文全体の主語＋動詞で、どれが形容詞節の主語＋動詞なのかを見極めましょう。
１. 3514627
My son has a friend who lives in Madagascar.
文全体の主語はMy son、動詞はhas。
訳：私の息子にはマダガスカルに住んでいる友達がいる。
２. 632145
The flowers which I bought last week have already died.
文全体の主語＋動詞はThe flower + have died
The flowerをより詳しく説明するものとしてI bought last weekが挿入されている。
（ ）に入れて考えるとわかりやすい。
訳：私が先週買った花はもう萎れてしまった。
３. 34152
I remember the time when cell phones didn’t exist.
訳：私は携帯電話が存在しなかった頃のことを覚えている。
４. 342561
We don’t know the reason why they have broken up with each other.
和訳：私たちはなぜ彼らが別れたのか知らないんです。
５. 24135
The time when fish are easiest to catch is at dawn.
文全体の主語はThe time、動詞はis。
when fish are easiest to catchが主語を修飾している。
fishは食べる魚を指す時、集合名詞となることが多く、sがつかなくても複数扱い。「さまざまな種類の魚」を指す時はfishesも可。
訳：魚を捕まえるのに一番いい時間は夜明けだ。
６. 631542
This is the house where I grew up.
訳：これは私が育った家です。
７. 3516247
I remember the day when you were born.
訳：あなたが生まれた日のことを覚えていますよ。
８. 2376541
We have a small lake where we can swim and boat.
swimもboatも動詞として使われている。
訳：私たちは泳いだりボートに乗ったりできる小さな湖を持っている。
９. 165324
They have a small lake which is excellent for both swimming and boating.
10. 4152637
The store where the new phone was being sold had a huge line of people outside it.
文全体の主語＋動詞はThe store + had
主語の後に形容詞節が挿入され、主語を修飾している。
訳：新しい電話が売られている店の外には人々の長い列ができていた。
| ライタープロフィール●外国語人 | |
 |
英語、フランス語、外国語としての日本語を教えつつ、語学力に留まらない読む力、書く力を養成することが必要であると痛感。ヨーロッパで15年以上暮らし、とりあえず帰国。この世界の様々な地域で日常の中に潜む文化の違いが面白くて仕方がない。子育て、犬育て中。TOEIC®985点 |
