英検®はここに注意しよう! 1級の傾向と対策5

攻略ポイントはここ! 英検®合格への道しるべ

前回まで、英検®1級一次試験のリーディング第1問、語彙問題について解説しました。今回から2問目の長文穴埋め問題を見てみましょう。制限時間内で確実に正解を選ぶには、どうすればいいのでしょうか。

長文には語彙問題ほど難しい単語はない

1問目の語彙問題で気持ちが折れそうになる人も多いようですね。
そんな人でも、2問目以降の長文では、それほど見慣れない単語はないと思います。
2問目以降の方が簡単だと言う人も少なくありません。

実際、2問目以降にはそこまで難しい語彙は出てこないようです。
ただ、簡単に感じるとしたら、普段から英文を読みなれているからでしょう。
読みなれていない人にはやはり難しく感じられるのではないでしょうか。

 

英検®長文穴埋め問題の形式

リーディング第2問にはふたつの長文が出題され、それぞれに3つずつ空所があります。

空所に入る選択肢は4つで、4~9語からなるフレーズです。

 

英検®長文穴埋め問題を解くのに大切なこと

効率よく長文問題を解く「策」として言えるのは、策に溺れないで素直に本文を読むことです。

具体的に言えば、まずタイトルから入って普通に本文を読み進めます。
先に選択肢など見てはいけません。

選択肢4つの中から正解を選ぶということは、選択肢のほとんどは間違っているということです。本文を先取りできるならまだしも、間違った選択肢に考えを惑わされるのは時間の無駄ですね。

普通に本文を読み、文脈を捉えられれば、空所にどんな内容が入るかは自ずから明らかになるはずです。だいたい分かったところで選択肢を確認した方が、回り道をしないで済むというものです。

長文穴埋めの場合、その一文だけを読んでも答えは出ません。単文の穴埋めとは全く違った考え方が必要です。

できれば本文全文、時間がない場合でも、空所がある文の前後2,3行ずつは読んでください。空所の前数行だけで答えが出る場合もあれば、後だけでわかる場合もあります。前後を合わせないと確実には分からない問題も多いです。

タイトルと文章の初めでテーマが分かることも多いので、冒頭部分は必ず目を通しておきましょう。

 

長文問題の原則を忘れない

どのレベルのどのテストでも同じですが、長文問題では、接続詞(but, soなど)や接続副詞(therefore, howeverなど)に特に注意を払いましょう。文と文、段落と段落をつなぐこれらの言葉は、その前と後の関係を捉え、文脈を理解するための道しるべです。

これら道しるべを頼りに、話の展開を意識しながら英文を読み進んでください。

また、itsheなどの代名詞が何を指しているかということも、いちいち確認することです。

こうした原則は、初級からプロの翻訳者に至るまで、変わることがありません。

次回は、過去問を例にとって長文穴埋め問題を解く手順を確認してみましょう。

 

ライタープロフィール●外国語人

英語、フランス語、外国語としての日本語を教えつつ、語学力に留まらない読む力、書く力を養成することが必要であると痛感。ヨーロッパで15年以上暮らし、とりあえず帰国。この世界の様々な地域で日常の中に潜む文化の違いが面白くて仕方がない。子育て、犬育て中。TOEIC®985点
https://www.znd-language.com

 

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