PTE Academic(PTEA)って何?その長所と短所解説します
PTEAとはPearson Test of English Academicの略で、TOEFLやIELTSのように海外留学、進学を希望する人を対象にした、英語を母国語としない人たちの為の英語検定です。大学や高等教育機関、政府機関など、アカデミックな英語力を必要とする組織に対して、受験者の言語能力を現実的に測定するための新しい国際的なコンピューター試験です。2009年に開始され、歴史が浅いために日本ではあまり認知されていません。イギリス、アメリカ、オーストラリア、カナダ、インド、香港、中国、韓国を含む44の地域で受験可能で、世界中の大学、ビジネススクールなどで受け入れられています。イギリスのビザ申請にも有効でGMAC(世界中の一流大学のマネジメントスクールの非営利団体)からも推奨されています。
試験は約3時間で3つのパートからの構成で下記の流れになっています。
イントロダクション | |
パート1 | スピーキング&ライティング 77分~93分 |
パート2 | リーディング 77分~93分 |
休憩 10分 | |
パート3 | リスニング 45分~75分 |
採点は90満点で各セクションの点数と平均点が出ます。
問題は学問的な分野や学生生活を題材にし、社会学、人文学、経済学、経営学等の幅広い分野から出題され、歴史上の人物伝記、学術論文、書評,リサーチペーパー、雑誌の記事なども使用されています。受験者には学問分野に関する事前知識がないと想定していますので、文章に書かれた内容ではなく情報を理解する能力を評価されます。
とは言うものの、新しい試験だけに情報が少なく実際どのように勉強を始めたら良いか、対策を立てるのが難しい試験でもあります。PTEAの長所と短所をまとめてみました。
長所
- いつでも何度でも試験が受けられる
- 年間通して随時受験できます。先着順で満席になる事もありますが、空いている日をいつでも選択する事ができます。
- 受験申し込みが簡単
- 試験前日までネット申し込み可能です。
- 結果が早い
- 試験から5日以内に結果をWebサイトで確認できます。場合によっては当日に結果が出てしまうという早さで、ビザの申請を急いでいる方や結果が早く必要な方におすすめです。
- スコアレポートを無料送付
- 志望校にスコアレポートを2年間は無料で送付してくれます。しかも、何校分でもです。送付先を指定してから48時間以内に送付ということで、とにかく急ぎの時に助かります。
- 部分採点
- リーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの4セクションの採点は、それぞれ文法、発話の流暢さ、発音、スペル、語彙力、文章構成など細かく分けて評価されます。例えばスペルミスが多くても構成がしっかりしていればそこを評価してくれるなど、総合的な評価が得られ、より正確な英語力が測れます。どの項目が得意か不得意かということが明確になるので、的を絞って学習に望む事ができます。
短所
- 情報、テキスト不足
- 和書は公式ガイドしか出版されていないと思います。海外の模試や書籍を利用しましょう。また、情報が少なくテスト傾向の対策がしにくいです。テクニックより英語力が求められます。
- 受験会場が少ない
- 現在は東京と大阪の2ヵ所です。遠方の方は利用しにくいですね。
- 受け入れ機関が少ない
- 新しい検定なのでTOEFLやIETLSに比べると受け入れ機関が少ないです。志望校が受け入れてくれるかの確認が必要です。
英国内務省やGMACにも推奨されているものなので今後は受け入れ機関も増えることが見込まれます。イギリスへの留学を考えている方は、TOEFL、IELTSと同様に選択肢のひとつとして、PTEAを検討するのもいいかもしれません。
Photo by Steven S.