旅行以上、移住未満の海外の楽しみ方
大人たちを魅了するロングステイとは?
特集|海外ロングステイという選択肢
「自分の人生、このままでいいのだろうか」と悩んでいませんか? 変化の激しい時代だからこそ、幸せを感じて生きるためには、人生の方向性を定め、着実に日々を積み重ねることが重要です。「自分の人生、いずれゆっくり見直したい」と考える人は多いものの、日々の忙しさに追われて二の次になってはいないでしょうか。そんな方にお勧めなのが「海外ロングステイ」という選択肢。非日常空間に身を置き、心に余裕を持って自分自身と向き合うことで、新たな人生の可能性が見えてくるかも。
■お話を伺ったのは
一般財団法人 ロングステイ財団 佐藤博之さん
◎「海外ロングステイ」とは?
「旅行以上、移住未満」で海外の生活を体験
「ロングステイ」とは、海外の1ヵ所に2週間以上滞在し、その国の“生活”を体験すること。昔は定年後のシニア層が年金暮らしを海外で、という傾向がありましたが、昨今はグローバル化の影響もあり、長期休暇や転職のタイミングを利用してロングステイをする若い人も増えています。
◎ロングステイを計画する時のポイントは?
滞在国を決める際には現実的な資金計画を
慎重に行いたいのが滞在国選び。どの国が自分に合っているかというのは、個人の感覚による部分が大きいため一概には言えませんが、若い方で英語力の向上も視野に入れる場合、「行くとしたら、アメリカ、カナダ、オーストラリアあたり?」と想像するようです。しかし、実際に色々調べ始めると、欧米諸国に比べ、アジア諸国は低予算で滞在することが可能だとわかるでしょう。その国で生活をするわけですから、現地の物価や滞在費の事前調査はとても重要です。資金に不安があると、せっかくの滞在が台無しになることもあるので、憧れだけで決めず、慎重に計画を立てるべきです。
余談ですが、先日、出張でマレーシアを訪れた際、鬼ごっこをしているマレー人、華僑(中国系)、アラブ系、日本人の子供たちと遭遇しました。子供たちの共通言語は、なんと「英語」でした。家族の間では、それぞれの母国語を話しているのでしょうが、みんなでいる時は自然と英語になるのでしょう。各国の子供達が、笑顔で巧みに英語を話している様子は、日本ではなかなか見ることのできない光景でした。マレーシアのような多民族国家の国も、ひとつの選択肢だと思いますよ。
自分に柔軟性や異文化適応力があるか考えよう
海外では、レストランの席についてから15分以上放置される、バスや電車が時間通りに来ない、などは当たり前。「郷に入れば郷に従え」と考えられるなら、ロングステイに向いた人と言えます。それ以外にも、危機管理能力や判断力・行動力があることなども、見知らぬ土地で生活をするためには欠かせません。自分がロングステイに向いているかどうか不安な方は、まずはロングステイアドバイザー(※)に相談してみるのも良いでしょう。
※ロングステイアドバイザー:ロングステイ財団の指定した研修を受講 認定された有資格者です。ロングステイを希望する人に対して、適切な情報提供やアドバイスを行い、楽しく円滑な海外滞在の支援を行うエキスパートのこと。
佐藤さんによれば、語学力がつくというメリットに加え、異文化に触れることで“国際人としての感覚”を体得でき、キャリアの可能性が広がるのも、ロングステイの大きな魅力。ロングステイがきっかけで考えてもみなかった人生が開けたという方も多くいるそうです。仕事には代わりがありますが、自分の人生を見直せるのは自分だけ。狭い日本、狭い自分の世界に留まらず、思い切ってロングステイに飛び出してみてはいかがでしょうか。その経験があなたの自信になり、人生を変えるきっかけになるかもしれません。
★ロングステイについてもっと知りたいという方はこちらもチェック!
日本最大のロングステイ情報発信イベント「ロングステイフェア2014」 各国政府観光局や旅行業界などが参加し、ロングステイに関する情報を収集できる日本最大のイベント。個別相談もできる「展示・相談エリア」や、出展者による「最新ロングステイ情報セミナー」など、様々なロングステイスタイルを提案。
日時:2014年11月29日(土)10:00~17:00
場所:東京ビッグサイト 会議棟 レセプションホール
主催:一般財団法人ロングステイ財団
取材・文/坂口弥生