クラスメイトは政治家、起業家?
スイス語学留学レポート
Franck Muller × Cheer up! English Presents Study Abroad in Switzerland
Cheer up! Englishとワールド通商株式会社による「スイス留学プログラム」レポート。留学中の日記に続き、今回は9日間の留学から戻ってきた奨学生、等 麻理子さんに、語学学校での出来事やフランク ミュラー ウォッチランドでのインターンシップ体験について語ってもらいました。
「スイス留学プログラム」とは
Cheer up! English が意欲ある有能な若者たちに学びのチャンスを提供すべく行っている留学プログラム。今回は、世界最大の機械式時計生産国スイスで、高級機械式時計ブランドとしてその名を轟かせている『フランク ミュラー』の日本輸入総代理店である『ワールド通商株式会社』がプログラムを全面サポート。語学学校での英語研修と時計工房でのインターンシップ体験を通じて、時計作りにまつわる現場を肌で感じ、スイスの伝統産業の粋を体験することがミッション。
私が留学しました!
等 麻理子さん東京の大学でアート・マネジメントを学ぶ大学生。将来は、日本と海外の文化交流を促進させる人になりたい。海外就職にも興味があり、昨年はニューヨーク企業でのインターンシップを経験するなど、意欲的に活動している。
――おかえりなさい。スイス留学、いかがでしたか?
本当に貴重な経験をさせて頂き、ありがとうございました! すごく濃厚な9日間でした。英語を学びたい気持ちも強くなりましたし、今後の進路も考え直そうかなと思ったり。大袈裟かもしれないですけど、人生観が変わりました! 刺激的なことがありすぎて、何からお話するべきか……(笑)。
――ではまず、語学学校「ASC International House」について教えて下さい。
印象的だったのは、生徒のほとんどが社会人だったことです。クラスメイトは6人でしたが、みなさん普通にお仕事もされているので毎日学校に来るわけではなく、少ない時はふたりで授業を受ける日もありました。授業は、主に座学とディスカッションでした。与えられたテーマに対してどんな意見を持つか討議するのですが、私のクラスメイトは40代~50代で、政治家だったり起業家だったり、日本でも滅多にお話する機会のないような方ばかりだったので、ディスカッションでの意見がすごく新鮮でした。
――どんなテーマで話をするのですか?
例えば、「義務教育の英語」をテーマに話をする機会があったのですが、スイスやフランスも、日本と同じように義務教育で英語を学ぶのだそうです。でも、みなさん義務教育だけでは身に付かないから語学学校に通っていると話していました。日本の英語教育についても話題になって、「日本の英語教育は、TOEICを判断基準にしていることがダメだ」という意見が出たり。お話の流れで聞いたのですが、ヨーロッパではケンブリッジ試験を英語レベルの指標とすることが多いそうです。キャリアアップの際には、ケンブリッジの試験を受けて、自分のレベルを企業に伝えるそうで、みなさんそのために学校に通っているとおっしゃっていました。先を見据えて、目標をもって学習されている姿勢にも、すごく刺激を受けましたね。
――学校以外の場で、英語は通じましたか?
通常はフランス語を話す人が圧倒的に多いと思いますが、みなさん英語で返してくれます。多民族国家のため、フランス語、ドイツ語、イタリア語など、様々な言語が話されていますが、英語を共通言語として話してくれるので、困ることはありませんでした。フランス語で話しかけても、英語に切り替えてくれますし、公共の場では、看板なども「フランス語/英語」で表示されているので、迷うこともありませんでした。
――留学前に、「多民族国家でみんなが心地よく暮らせる工夫を知りたい」と話していましたが、その点についてはいかがでしたか?
同じ多民族国家でも、アメリカとはまた違う感じで、独特の空気感がありました。例えば、公園や街のちょっとしたスペースにオブジェがあったりするのですが、違和感なく「古いもの」と「新しいもの」と「隣国から来たもの」が癒合しているんです。時計だったり、元々スイスにあるものをベースに、他の文化を上手く取り入れて進化させているというか……。それが、「ザ・スイス文化」なんだなと思いました。
あとは、スイスで暮らす人々の人柄ですね。外国人に対して免疫があるというか、接するのが上手だなと思いました。これは、私自身も見習いたいと思ったことなのですが、自分たちの国の良さを違和感なく紹介してくれるんです。日本でも、外国人観光客の方が多くなってきましたが、嬉しいけど戸惑う部分ってまだまだありますよね。日本文化をどう紹介したらいいんだろうとか、この良さはどう表現すれば伝わるんだろうとか。それって、無意識に「現地の人」と「観光客」を分けてしまっている気がするのですが、スイスの人々は、自然に自分の生活の一部を共有してくれる感じなんです。例えば、学校でも「そのホテルに泊まってるならこのパン屋に行ったらいいよ」とか。観光客だから特別な事を提案するのではなくて、普段の自分の生活を切り取って、この街を楽しんで欲しいという気持ちがすごく伝わってくるんです。
――「フランク ミュラー ウォッチランド」でのインターンシップは、いかがでしたか?
本当に素晴らしい経験をさせて頂いて……感動し過ぎて、時計職人になりたいと思うほどでした! 2日間お邪魔させて頂いたのですが、もの作りって素晴らしいなと改めて感じました。ひとつの時計を作る過程に多くの職人さんが関わっていて、ひとりひとりがプロフェッショナルなのはもちろんなのですが、お話を聞いていると、みなさん同じパッションを共有してるんです。工房だけでなく、ブティックも訪問したのですが、そこでも時計やその時計がつくられるまでの物語が大切に扱われていて、そういうのって本当に素敵だなと思いました。芸術作品に近いものって、ひとりの人がその人の感性で最初から最後までつくりあげるケースが多いと思うのですが、時計はそうではないんだなと。あとは、時計をつくってその先にどう売り出していくかとか、どう進化させていくかという話を伺って、守り続けていくのではなく、より良いものに進化させていこうという姿勢に魅力を感じました。
――では最後に。今回の経験を今後どのように活かしていきたいですか?
文化事業系の企業を中心に就職活動をしていましたが、「フランク ミュラー ウォッチランド」でのインターンシップを通じて、ひとつのことを極めたいという気持ちになりました。時計職人にもすごく興味がありますが、大学院に進んで、現在学んでいるアート・マネジメントの知識を深めるという選択もアリだなと思い始めています。また、将来的には、日本と海外の文化交流を促進させるような仕事をしたいので、英語力も強化していきたいと思います。
取材・文/Cheer up! English 編集部
・関連記事
CUE「留学プログラム」始動!初のスイス留学、心の準備はできた?
ジュネーブ滞在6日間、何したの?「スイス留学プログラム」日記まとめ