アメリカに留学する人のお役立ち情報
カリフォルニア運転免許証の取得方法
留学生のために日本語で教えます
カリフォルニア州での手続方法
アメリカで初めての運転、ここに注意
初めてアメリカで運転する時は緊張するかと思います。私は日本でペーパードライバーだったのでなおさらドキドキしました。頭の中で常に「右車線、右車線」と唱えて逆走しないようにしたり、慣れるまでは気を張りっぱなし。
その他交通規則で注意した点は、アメリカでは交差点で右折する際に、右折車のための特別な信号が存在しない限り、前方の信号が赤でも(左からくる車がいない場合は)常時右折可能という点です。日本のルールが染みついていると、赤信号で停車してそのまま信号が変わるのを待ってしまい、後続車からクラクションを鳴らされてハッとすることがあります。
ちなみに、私が住んでいる地域のドライバーは、クラクションを頻繁に鳴らします。少しでもボーっとしていると注意されるので、運転中はプレッシャーを感じます。かと思えば、方向指示器に関してはかなりのドライバーが使用しない傾向にあるので、いきなり車線変更してくる車と衝突しないように注意が必要です。
実技試験の予約をしよう
筆記試験の合格後にDMVで実技試験の予約をすることもできますが、筆記試験時と同様にDMVのサイトからも予約できます。実技試験の予約の際には、予約の画面の一番上のBehind-The-Wheel Driving Test Appointmentをクリックします。 なお、実技試験を受けるDMVは、筆記試験を受けたDMVとは別の場所を選択することもできます。予約が無事に済むと、筆記試験時と同様、予約した試験日の数日前にDMVから応答不要の確認の電話がかかってきます。
実技試験は予約時から1ヵ月以上先の日にちになることが多いので、この間に路上練習を積んで、自信を持って実技試験を受けられるようにしておきましょう。
いざ実技試験へ
予約時間にDMVに赴き、Behind-The-Wheel Driving Test Appointmentの列に並びます。
実技試験時に持参が必要な物は下記になります。
1. 車 ※日本とは異なり、実技試験には自分で車を持って行く(運転して行く)必要があります。車がなければ始まりません。
2. 車に付帯する必要書類
● 自分の車や友人の車を借りて試験を受ける場合
1) 車の登録証
2) 車の保険証
● レンタカーを借りる場合
1) レンタカー会社との間の保険契約書
2) レンタカー会社からのレター ※レンタカー予約時に実技試験に使用する旨伝えると発行してもらえます。レンタカー会社によっては発行していない場所もあるので、事前に問い合わせるとよいでしょう
3. 路上練習許可証 ※筆記試験合格後に渡されたTemporary Driver LicenseまたはPermitが綴ってある紙の束をそのまま持っていきます
なお、路上運転許可証の種類がPermitの方は、ひとりでは運転禁止なので、試験場に有効な運転免許保持者を同伴する必要があります。
受付では、書類を提出して、右手親指の指紋採取をします。その後、車を試験スタートの地点まで移動させるのですが、長い列ができていて、試験開始まで1時間以上車内で待たされることもあります。終わる時間が分からないため、路上試験の日は後ろに他の予定を入れない方がよいかもしれません。
いよいよ実技試験開始
自分の番になったら、車の運転席の窓を開け、エンジンを切って、試験官の指示に従い下記の確認をしていきます。
● 方向指示器
● ブレーキランプ
● ワイパー
● ライト
● エマージェンシーライト
● デフロスター
● エマージェンシーブレーキ
レンタカーなどの普段乗り慣れていない車の場合、事前に車内のどこに何の機能があるのか確認しておかないとその場で焦ることになるので気をつけましょう。
最後にハンドシグナルの確認をします。左手を窓の外に出して、ひじを曲げて「ライト」、伸ばして「レフト」、斜め下にして「ストップ」と自分で声を出しながらやります。
確認完了後、試験官が車に乗り込んできていよいよ出発です。緊張感が甚だしいのですが、とにかく自分の運転に集中することが大切です。 運転の試験では、華麗な運転テクニックではなく、安全性を審査されるので、慎重に、安全に運転することが肝要。
①適正なスピードで、
②何回か安全に車線変更をし、
③歩行者などに注意を払いながら右左折をし、
④周囲に注意を払いながらプルオーバー(路上駐車)をし、そこから
⑤路上に復帰。そして無事にDMVに戻ってきてパーキングできればOK。
地域によっては縦列駐車も無いし、坂道駐車・発進も無いので(サンフランシスコのような坂だらけの地域では試験があります)、極めてシンプルです。基礎を押さえて、特に日本と異なるルールに気をつければ大丈夫です。
合否と再試験の予約方法は?
実技試験は減点方式で15点までが合格です。しかし、採点表左下枠のクリティカルエラーにチェックが入るとそこで試験終了。不合格の場合は最後に試験官から次回に向けたアドバイスがもらえます。 残念ながら不合格となってしまった場合、試験終了後に次回の試験の予約をします。
再試験では手数料6ドル(2015年現在)が必要です。一度不合格になると、Temporary Driver License が取り消されてPermitになってしまうので、以降、練習時には同乗者が必要になります。
ちなみに、私は1回で合格することができず、2回めの挑戦で無事受かることができました。試験終了後に試験官から満面の笑みで「おめでとう!」と言われた時は思わずハグしたくなってしまうほど嬉しかったです。
待ちに待った運転免許証の交付
実技試験合格後、DMVで本免許が届くまでの紙免許をもらい、手続完了です。本免許は通常2~3週間で届きます。私の場合、運よく1週間程度で届きました。しかし、中には数ヵ月経っても全く音沙汰が無いという、アメリカらしいトラブルがあるので、その場合はDMVに問い合わせましょう。
アメリカで自由に運転ができること以外にも運転免許証を持っていて嬉しいことがあります。それは、常にパスポートを持ち歩かなくてもいいということ。バーに入る時やお酒を買う時、アジア人は若く見られがちなので、IDの提示を求められることがしばしば。この時に運転免許証をサラッと出せるとちょっと気持ちがいいですね。
ライタープロフィール
牧野 麻耶(まきの まや)
静岡県出身。シリコンバレー在住。法科大学院卒業後、法律事務所に勤務し知的財産関係の仕事に従事。2014年、IT関係の会社に勤めるアメリカ人夫の本社転勤に伴い、退職してカリフォルニア州に移住。