オランダで労働許可が不要に!
しかし現実はそんなに甘くない
海外就職のチャンス? と期待した人は
読んでおきたいオランダ就職の落とし穴
オランダでの就労に労働ビザが必要ないというニュースが日本国内でも駆け巡りまわったけど、そもそもオランダ在住の日本人が少ないこと、オランダの企業といってピンとくるものが少ないことから、興味はあるけれど、一歩踏み出せないという声をよく耳にするの。今日はオランダ在住の私が、オランダでの就労について詳しく紹介するね。
Q1.オランダに日本人を現地採用する仕事はある?
実はオランダでは、日本語を話せる人材を募集している会社が多いの。例えば、大手ホテル予約サイトBooking.comなどでは、日本人向けのカスタマーサービスの募集を頻繁に行っているんだ。日本食がブームなのもあって、すし屋など日本食料理店の人材募集はインターネット上でもよく掲載されているよ。
気になるサラリーは、基本的に、年間で€20,000(約300万円弱)ほどが目安。もちろんマネージャーなど役職がつけばさらに給料は上がるけど、社員としての給与はその程度と考えた方がいいかな。基本的にどの求人もすでに居住許可を持っている人を探しているので、求人は多いけど、就労先を見つけることは実際難しいわ。
Q2.オランダの生活費は月々にいくらかかるの?
オランダで最も高いものは税金。給与の半分は税金にとられると考えて。
次に高いのは家賃。私の住んでいる首都アムステルダムでは、セキュリティと駐車場付アパートメントの2人のシェア(2LDK)でも、光熱費込で1人€1200(約16万円強)かかっているよ。
もちろん、オランダ語のウェブサイトでオランダ語を駆使して探せば、半額程度のアパートメントも探すこともできるけど、日本での「基本的生活水準」を保ちたい場合は、€1,000(約12万円)以上で探すことがおすすめ。
一方、日本と比べて非常に安いものが食費。他のヨーロッパの国と同じく、レストランでの食事はかなり高価。アムステルダムの少しシックなレストランで食事をすると、1人€50(6,800円)はするよ。だけど、スーパーでの野菜、果物、牛乳、肉製品の価格は、日本の半額に近いから、自炊で節約をするのがGood。
年間の生活費は、€20,000(300万円弱)ほどが目安かな。
ちなみにオランダは家を購入した場合、収入に応じて国から補助が出るよ。そして、税金が高い分、教育費、医療費も18歳までは無料。年収の低い若い人々は、両親と一緒に住んだりしているオランダ人が多いかな。 オランダ人は贅沢をあまりしないから、給料と生活費はとんとんでどうにか生活をしているっていう感じかな。
Q3.就労ビザがなくても働けるメリットは何?
まず、手続きがとても簡単なこと。個人事業主で自分を雇用して資本金の4600€(65万円)を払い込むだけでビザが取れてしまうというもの。これまでは身元保証人がいないとビザが取りにくかったから、自営業者にとって、一番メリットが大きいシステムと言えるかな。
それとワーキングホリデービザや配偶者ビザを持っていない場合でも、基本的に居住許可の申請のみで就労ができるようになったの。(これは基本的に従業員ではなく、会社が申請)
Q4.居住許可書はどうしたらとれるの?
居住許可の申請には、「雇用されている」ことが必須。
あてのない状態で入国することも可能だけど、あまりおすすめできないわ。
Q5.オランダ就職を思い立った日本人がすべきことは?
オランダで働くには、英語が話せることが条件となっていることが大半。現地企業での採用には、オランダ語も条件になっていることが多いかな。また、まだオランダ国内には日本人移住者が少ないから、買い物や交通機関の利用にも英語は最低限必要。日常会話はすらすらできるようにしておいたほうがベター。
結論 : オランダ就職はそんなに甘くない
オランダでの就労には、居住許可が必要。またこの居住許可の申請は、就職予定の会社が申請するもの。なので、オランダに入国して、ビザなしでふらっとに働けるというわけではなく、きちんと就職が決まっている/就職先のあてがあることが前提ということ。ふらっと1人旅にでかけて気軽に現地で就職&移住ができるわけではないということね。注意しよう!
※1ユーロ= 137円(25/08/2015)で計算しているよ。
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