電話をうまく切り上げたい!

相手が必ず気づく自然な合図とは?

デイビッド・セイン先生が教える

日本人のヘンなビジネス英語

ビジネスシーンでも使いたいのは、英語が母国語でない相手とやりとりすることも多いから、シンプルでわかりやすい簡単な英単語や英語表現ですよね。簡単な英語の中にも、日本人が言ってしまいがちな間違い英語や、表現をちょっと直すだけでスマートなビジネス英語になる表現があるんです。

そんなビジネス英語表現を2週間に1度、人気英会話講師である、デイビッド・セイン先生に教えてもらいます。日本人なら誰でも身に覚えがありそうな、ケアレスミスを減らして、スムーズなビジネスコミュニケーションしてみましょう。

 

 


第8回 電話

だらだら長電話を避けられる?電話を「締めたい」ときのひとこと


 

イマイチ英語

Okay, I’m hanging up.

それでは、切りますね

 

イチオシ英語

Okay, thank you for your time.

それでは、お時間どうもありがとうございました

 

英語も同じ!「お礼」が終わりの合図になる

 英語で電話の対応をしたことがある人なら、一度くらいは会話の切り上げ方にもたついてしまった経験があるのではないでしょうか。今回の「イチオシ英語」は、スマートに、お互い気持ちよく電話を切り上げるための一言です。

 「イマイチ英語」で使われているhang upは、「(電話を)切る」の意味を表します。hang「~をつるす、~を掛ける」が使われているのは、受話器をつるす(ひっかける)ことで電話を「切って」いたころ名残りなので、「言葉に歴史あり」ですね。

 確かにI’m hanging up.で「話を切り上げたい」という意図は伝わりますが、そっけない言い方であるのは否めません。ビジネスならもってのほかです。

 イチオシは、Okay, thank you for your time.と、お礼を言うことで「それではこの辺で」と伝える方法です。また、冒頭のokayにも重要な役割があります。これによって「というわけで」のような「一通り話し終わりましたね」という雰囲気を出すことができるのです。

 

その他の表現:

Thank you for calling.

お電話ありがとうございました

 

Nice talking to you.

お話できてよかったです

 

Sorry to bother you during work.

お仕事中、失礼いたしました

 

I’d better let you go.

あまり長くお話しさせるのもよくありませんので…

*「私はあなたを解放するべきだ」というのが直訳。「こちらの都合ではなく、そちらに悪いので切り上げましょう」というニュアンスなので、使いやすいですね。

 

「注文をする」・「注文を変更する」ときの言い方

 今回は「電話編」の最後なので、ビジネスシーンで役立つ「注文」に関するフレーズを一緒に見ていきましょう。

 

Can I order over the phone?

電話で注文することはできますか?

 

I’d like to order 10 units of the ABC101 printer.

ABC101型のプリンタを10台注文します

*「個数」を伝える場合、このように数字 units of ...などの表現が用いられます。

 

I’d like to change my order from 15 units to 20 units.

注文個数を15個から20個に変えたいのですが

 

Is it still possible to cancel my order?

注文のキャンセルはまだ可能ですか?

 

「注文を受ける」ときの言い方

 次は、逆に顧客から注文を受けるケースです。すみやかに、そして注文に対する簡単な「お礼」の一言もお忘れなく。

 

I can take your order now.

では、ご注文をどうぞ

 

How many do you need?

いくつご入り用ですか?

 

May I have the product number and quantity, please?

製品番号と個数を教えていただけますか?

*quantityは「量」です。May I have ...? は「…をお願いできますか?」と、丁寧に尋ねる場合に伝える表現です。

 

Thank you for your order.

ご注文ありがとうございます

 

 

関連表現

 最初にご紹介した「話の切り上げ方」は、比較的遠回しな表現で「終わりたい雰囲気」を出していましたが、ここではもう少しわかりやすく切り上げたいことを相手に伝える言い回しを見ていきましょう。

 

I have to go back to work.

もう仕事に戻りませんと

 

I have to go to a meeting now.

そろそろ会議の時間なので

 

Let me get back to you later.

こちらから後ほどお電話いたしますので

 

I really must be going now.

本当にもう行かないといけないんです

 

 

今回のボキャブラリー

最低価格はlowest priceだけじゃない?

「最低価格」は、low(低い)の最上級lowestを使ってlowest price。これで問題はありませんが、rock-bottom priceというちょっとおもしろい言い方もあります。rock(岩)はその重さで海などでもbottom(底)に沈でいるものなので、「底」「最低」を意味する表現になります。

 

構成・文/デイビッド・セイン

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