ビジネス英語の測定に特化した
『BULATS』解説
人生の武器になる英語力【Chapter.3】
取材・文/甲斐真理愛(編集部)
英検やTOEIC®テストなど、英語力を証明する資格ってたくさんありますよね。ただ、それぞれの資格の違いやその資格が何に役立つのかいまいち分からず、「自分に合った資格を見つけるのは大変」と感じている方も多いのでは?
そこで、それぞれの運営団体の方に、試験の内容や特徴について詳しくお伺いしました。この機会に、自分にピッタリの資格を見つけて下さい!
『BULATS(ブラッツ)』
『BULATS(ブラッツ)』は、ビジネスで必要な英語力の測定に特化した試験で、社員の英語力を強化したいと考える企業が受験を推奨するなど、毎年、多くのビジネスパーソンが受験しています。その試験の特徴などについて、運営団体の方にお伺いしました。
――『BULATS』の特徴を教えてください。
「最大の特徴は、ビジネス英語に特化した資格ということ。個人で受験することも可能ですが、企業が社員の英語力を測定するために、受験を義務づけることがほとんどです。また、BULATSを受験する人は、もともとある程度の英語力を持っていて、その英語力プラス、“ビジネスシーンで即役立つ英語力”をピンポイントで測定するために受験する人が多いです」
(日本英語検定協会 教育事業部通信教育課 大屋雅史さん・以下、同)
――ビジネスで即役立つ英語力とはどのようなことでしょうか?
「積極的に意見を交換し合う“ディスカッション能力”や“プレゼン力”を伴う英語力です。また、聞き手がなにを求めているのかを探りながら会話を進めていく、コミュニケーション力や、論理展開能力もビジネスシーンでは特に重要です」
――なるほど。では、そういった能力などを測る、試験内容について教えてください。
「試験は“リスニング・リーデング・スピーキング・ライティング”の4技能で、スピーキングとライティングだけなど、測定したい能力を単体で受験することもできます。スピーキングとライティングの2つを受験する方が1番多く、例えば、ライティングを一斉受験した後に、ネイティブ試験官と1対1でスピーキングテストを受けるなどします。
スピーキングでは、自己紹介から始まり、出身地や趣味など簡単な事柄を質問されるQ&A、また、「〜はこうだけど、あなたはどう思う?」など、ある質問項目に関して自分の意見をパッとまとめて答える問題もあります。日本人は、“聞かれたことに自分の考えをプラスし、尚かつ相手に分かりやすく伝える”などの、ロジカルシンキングが苦手な人が多いので、このスピーキングテストを一番の難関と感じるようですね」
――グローバル化が進むこれからの時代、海外のビジネスパーソンと対等に渡り合うためにもロジカルシンキングは鍛えておきたいところ。BULATSで苦手分野を把握、克服し、ビジネススキル向上につなげましょう!
■『BULATS(ブラッツ)』
※詳しくはHP参照
【受験申し込み】原則団体のみの受験なので、団体の実施責任者が実施申込書(HP上で取得可)に必要事項を記入。
【申し込み期限】試験実施日の10営業日前まで
【試験日・試験会場】団体の実施責任者が会場・日程を設定
【受験代金】2,900円〜6,900円。
【受験資格】団体、個人でも受験可能
【必要な個人情報】氏名
【当日の本人確認書類】特になし
【試験時間】オンライン、ペーパーで異なる
【スコア】0-19点、20-39点、40-59点、60-74点、75-89点、90-100点の5段階評価のスコアと、CEFR(世界的な語学力基準)を併記
【試験結果】試験後、10営業日以内に発送
【有効期限】2年間
【公式ホームページ】●http://www.eiken.or.jp/bulats/