英語力コンサルタント 西澤ロイさん
「英語上達のカギは“納得”すること」

エキスパートたちの英語学習法 Vol.01

238

英語学習を始めた人の多くが経験する「文法や単語など覚えることが多すぎて、なかなか学習が進まない」「いろんな英語教材を試したけど、自分に合う学習法がいまいち分からない」という悩み。特に社会人になってからの勉強は時間に余裕もなく、英語学習本でよくいわれている、“例文を300個覚える”とか、“英語のCDを1日2時間聴く”など、とにかく“量”をこなす学習法を続けるのは難しいですよね。 その前に学習の“質”が重要だと指摘するのが、英語力コンサルタントで『頑張らない英語学習法』の著者、西澤ロイさん。今では、TOEIC®テスト満点(!)の英語力をもつ西澤さんですが、大学時代までは全く英語が話せず、英語を身につけようと様々な英語学習法を試して、独自の英語学習メソッドを確立したそう。そんな、西澤さんに、ネイティブ並みの英語力を身につけるまでの過程と、独自の学習理論についてたっぷりお伺いしました。

 

取材・文/佐野知香

 

――TOEIC®テスト満点という西澤さんですが、大学生の時は英語を話せなかったとか。

 

そうなんです。英語学科を専攻したのですが、入学当初は、クラス分けのリスニングテストを途中で放棄するくらい英語が分からなかったんです(笑)。自分がそれまで学んできた受験英語では、ネイティブの会話に全くついていけなくて、先生から英語で質問されると固まってしまうような学生でした。

 

――そこから英語力を身につけるまで、どのような道のりがあったのでしょう?

 

このままではいけないと必死に勉強をしましたね。英語の学習方法を見直したきっかけは、「意味論」という言語学の授業です。「意味論」とは、簡単にいうと、単語のもつ意味を突き詰めて考える学問です。例えば、日本では「wide」も「broad」も「広い」と習いますよね。でも、「wide=broad」ではないんです。英単語を無理に日本語に当てはめているから同じ「広い」になりますが、ネイティブはそれぞれ別のイメージを持っています。そういったイメージから理解しないと、本当の英語理解が難しいことに気づき、まずは今まで覚えてきた英単語の“意味”を新たに学び、習得し直していきました。

 

 

――言語学に基づいた英語学習を始めたことで、英語力はどう変化しましたか?

 

自分の理解を見直していくことで、ただ暗記していただけだった知識が有機的につながり始めました。英語を読む時には、イメージで理解できるようになったので、“日本語に訳す”ことが逆に苦手になりました(笑)。英語を話す時にも、例えば「say」「talk」「speak」「tell」などをうまく使い分けられるようになり、表現の幅も大きく広がりました。

そういった経験から、英語の概念や考え方などを身につけることで、英語学習の“質”が上がるんだと実感しましたね。それからは英語がすいすい頭に入ってきて、数か月後にはあまり不自由なく英語を話せるようになっていました。

 

――そうして体得した“英語力を身につけるコツ”を著書にされているのですね。

 

はい。英語を“考え方”のレベルから身につけるということを教えている人がいなかったので、じゃあ自分がやってみようと。英語力をつけたい、と望んでいる人達に言語学に基づいた英語の考え方を教えることで、学習の“質”を高めてもらえればと思っています。

 

――学習の質とは具体的にどのようなことでしょう?

 

英語を学んでいると「英語の語順はどうして日本語と違うのか?」「ピアノを弾くは play the piano とどうして the をつけるのか?」などいろいろな疑問が湧いてきますよね。そして、そこで「英語はそういうものだから」「とにかく覚えろ」と言われてしまうのが従来の英語学習でした。僕は「英語は“納得科目”だ」と言っていますが、英語の内容を納得することはもちろん、理屈にも納得して学習することが上達のカギだと考えています。納得して覚えたことって忘れにくいので、当然、学習の“質”も上がる。僕がTOEIC®テストで満点を取ることができたのも、暗記だらけの学習から抜け出して、疑問はしっかりと解消し、納得しながら学習を続けたからだと思っています。

 

――でも、学習を続けることが難しいです。何かコツってありますか?

 

僕は、学習を続けるために重要なのは楽しいと思えることで、そもそも、英語が苦手という気持ちは勘違いだとお伝えしています。子供の頃に嫌いだったピーマンが、大人になったらおいしいと思えるように、昔挫折した英語の苦手意識も勘違いかもしれない。「英語が苦手」なのではなく、「英語の先生が嫌いだっただけ」かもしれないんです。

人間の脳は、自分が本当に実現したい方向に動くので、「英語を覚えたくないなぁ」と思いながら覚えようとすると本当の望みは「覚えたくない」なので、覚えられないように動くんです。だから、苦手という思い込みを取り払うことが重要です。英語を苦手になった理由や原因を探って、英語に対するネガティブな感情を解消してから立ち向かわないと、思うような学習効果が出づらいんですよ。

 

そもそも英語を「頑張ろう」と思ってしまうのは、「大変だ」「やりたくない」などといったネガティブな感情があるからなんです。大切なのは、英語を“フツー”にやること。食事したり、TVを見たりするのと同じように、英語をフツーの日常に取り入れて学ぶことができれば確実に上達しますよ!

最新の研究でも言われていますが、英語はだれでも身につくものです。特に大人になってからの学習は、英語を理屈で解釈し、納得することができるので吸収が早いんです。先ほども「英語は“納得科目”だ」と言いましたが、学習法にも納得して勉強することが大事。つまり、教材をなんとなくやるのではなく、これをやるとどんな結果が手に入るのかを分かっておくことです。「この教材が売れている」「この方法がいいらしい」というのは納得とは言いません。

そして、僕自身としては、学びたい人がその努力に応じた上達をきちんと手に入れられる学習法や教材を提供し続けたいと思っています。

 

 

★西澤ロイ式・英語学習の“質”を高めるメソッド★

・学習前に苦手意識を解消する
・「なぜ」という疑問を大切にし、納得して学習する
・単語はイメージで理解する

 


 ★直筆メッセージ入り!! 書籍プレゼントのお知らせ★

応募は締め切りました。たくさんのご応募ありがとうございました。


西澤ロイさんのサイン入り著書『頑張らない英語学習法』、『英語を「続ける」技術』を抽選で各2名様にプレゼント! ※応募要項は下記詳細をご覧ください。

◆プレゼント商品
『頑張らない英語学習法』
著者/西澤ロイ  価格/¥1,365(税込)発行/あさ出版

『英語を「続ける」技術』
著者/西澤ロイ  価格/¥1,260(税込)発行/かんき出版 

 ◆当選者数
各2名様

 ◆応募締切
2013年10月末日

 ◆応募条件
ご応募にはCheer up! English SNSへのメンバー登録(無料)が必要です。

 ◆応募方法
①メンバー登録をしていない方は、こちらのフォームから「Cheer up! English SNS」へメンバー登録してください。
②希望のプレゼント名をタイトルに記入し(例:「思い立ったらマチュピチュ」)、以下の内容を明記のうえpresent@cheerup.jp宛までメールにてご応募ください。
・住所
・氏名
・年齢 
・職業 
・Cheer up! English SNSユーザー名
・サイトに対するご意見・ご感想をご記入ください

 ◆当選通知について
全応募者の中から厳正な抽選のうえ当選者を決定します。
当選者の発表は賞品の発送をもってかえさせていただきます。

 ◆注意事項
・必要事項に記入漏れがあった場合、抽選の対象となりません。
・応募者には、今後編集部からのお知らせをお送りさせていただく場合があります。
・当選発表以前にCheer up! English SNSを退会された場合は、応募は無効となります。
・応募いただいた方の個人情報は、プレゼントの発送およびCheer up! Englishの運営ために 使用し、その他の目的では利用いたしません。個人情報保護方針に関しましてはこちらをご参照ください。

 ◆提供元
ビードットコム株式会社 Cheer up! English編集部

 

 

■プロフィール
西澤ロイ(にしざわ・ろい)
TOEIC®テスト満点の英語力コンサルタント。英語の感覚や英語の考え方をわかりやすく日本語で伝えるスキルに定評があり、これまで、3000人以上に英語を指導。結果が出る英語学習のノウハウや英語の本質についての情報を発信。著書に『頑張らない英語学習法』(あさ出版)、『英語を「続ける」技術』(かんき出版)、英語教材に『Just In Case』『リアル・リスニング』など。


●好評の英語学習コラムはこちら。http://www.stress-free-english.net
●『誰でも英語が話せるようになる世界一聞きたい英会話の授業』全国47都道府県 開催プロジェクト実施中。詳しくは http://tinyurl.com/lg74s84

おすすめ記事