Dear B,

co-working space writer
韓国でSpace NoahとOpen Contents Labという2カ所のコーワキングスペースでコミュニティービルダーを2年間勤め、現在はアジアのコーワキングスペースをテーマに、旅をしながらプログを書いている。Courage is Contagious!勇気が伝染するコーワキングコミュニティーがマルチカルチャーな社会の重要な鍵になってくれると信じており、将来はアジアの若者が集まれるコワーキングスペースを立ち上げたいという夢を持っている。
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HOW TO
2016.05.23

ノマドに必要なのは"打たれ強さ"

Nomad Summit 2016リポート④

"2035年までデジタルノマドの数は10億人になる”

Pieter Levels, Founder of Nomad List

 

ノマドリストのファウンダー、ピーター・レベルは公的データを分析し、2035年にはデジタルノマドの数が10億人まで増えるだろう予測した。彼の予測が正しければ、2035年から俯瞰する2016年という年は、新しい時代の幕開けとなるノマド史を振り返るにあたり重要な年になるはずである。このコラムでは2月13日にタイのチェンマイで行われた”Nomad Summit”のノマド達によるプレゼンテーションを紹介している。今回はなんと最終回! チェンマイのノマド達がどのようにデジタルノマドとしてビジネスを成立させているのか、ノマド志望のあなたはもちろん、自由な働き方に興味があるあなたは是非参考にして欲しい。

How Success Without Personal Development is Not Sustainable Long Term - Alice Bush

 

サクセスフルな人生を生きていたAliceだったが、そんな生活退屈を感じはじめスタートアップに飛び込んだ。始まりは順調だった。スタートアップの環境が整っていない故郷イタリアを離れ、米国サンディエゴに行き、そこでいいビジネスネットワークを築く事もできた。

しかし、計画になかった妊娠とともに困難が始まった。彼女は”家族とビジネス両方ともダブルローンチをやってみせてあげる!”と奮起。しかしながら、結局子供と家族を失い、ビジネスにも損失を抱えることになった。

「一夜の間にほぼ全てを失った状態になっちゃったの」彼女は言う。

しかし、起業家になるということは責任を負うこと。彼女は人生がめちゃくちゃだと嘆くよりも行動することを選んだ。変化に対応できる能力を高めて発揮する力を磨いた。

成功のためには"徹底的な自己理解"が必要だと彼女は強調する。彼女自身"何を望んでいて、どうしてそれを望んでいて、どのように実現できるか"といった問いを自分自身に徹底的に繰り返した。

その後、集中してプロジェクトに取り組むことができたが、モチベーションにむけてフォーカスしたおかげだと言う。

そして"どこにいるべきか"という問いに対しては、スタートアップやデジタルノマディズムなどの環境が整わない祖国イタリアでは良いネットワークを得られないと判断し、さらにサンディエゴに残ることにはコストがかかりすぎたためにチェンマイに来ることを決めた。

予想もしない望まない失敗は起こりうるが、本当の失敗はそこをうまく対処できないことであり、うまく対処するためには自らの欲求を知ることにフォーカスしろと彼女は再び強調した。

完璧かどうかではなく、どれほど進歩したかどうかをはかるべきだといった彼女の助言は、波瀾万丈な経験を通してて出た率直な言葉であったので、多くの人々に大きな感動を与えた。

そんな彼女が一生懸命取り組んだコーチングプラットフォームサービスcoacherr.comはついにベータサービスが発売されたので一度覗いてみよう。

 

 

Building a $100 Million Business the Nomadic Way - Sam Marks

 

Samはミリオネアのデジタルノマド。 WOW!  

電子タバコが今のように商用化される以前にイギリスで電子タバコ事業に飛び込んだのが2008年。1年前に懸命に育ててきた会社SKICIGを1億ドル(米ドル)で売却して、現在はチェンマイで暮らしているサクセスフルな起業家だ。

事業初期に彼もやはり4HWW(4-Hour WorkWeekという本。これはデジタルノマドのバイブルだね!)を読んですぐに旅発った。驚くのは旅行中もセールスは拡大したことだそう。

もちろんいつも順調であるわけではなかったが、旅先で酒を飲み過ぎて気を失い、すべてを紛失するという事件もあったという。

「'旅'というのは日常生活よりはリスクを伴うライフスタイルだよね」と彼は言う。

この事件がきっかけで、ビジネスにもっと真剣に取り組むことを決心したらしいが、イギリスに戻った後に、中国の製造工場で火災が起こった。すぐさま中国に駆けつけたて彼は、幸いな事に燃えてしまった工場の隣を使うことができたので、大惨事には至らなかった。

その後、彼は自社工場を持って製造するように戦略を変えた。それはSamの会社が成功できたファクターにもなった。Aliceの話と一致しているのは、危機的状況でにどのように挽回にする行動を取れるかということが、ノマドとしても、起業家としても備えるべき最も重要な資質であること。 そして、その中でも最も強調されたのは"自分よりも優秀な人たちとだけ働きなさい"ということ。

”あなたが今このカンファレンスにいるなら、すでに他の人たちにとっては夢を生きているのです。今この瞬間を楽しんででください”

という言葉で締めくくられた。

 

Minimum Viable Product (MVP) Hacking - Johnny FD


最後の発表はこのノマドサミットのファウンダーであるJohnny FD。最近はタイKoh Lantaで主に過ごしながら、ブログの運営とオンラインビジネスをしている。Johnny FDはMVP(Minimum Viable Product)でビジネスの構築法について語った。

リーンスタートアップの重要なテクニックであるMinimun Viable Productは、彼の個人的な事業だけでなく、ノーマッドサミットを開催するにおいて重要な役割を果たした。

ノマドサミットのビハインドストーリーはとても興味深いものだった。 まず彼らがやったのは予算の範囲でカンファレンスの場所を確保すること。その後、破格的な参加費を通して、短時間で参加者数の確保とサミットに対する認知を獲得した。お陰で私はチケットをわずか1ドルで買えることができた。その後、それを拠点にスピーカーを集め始めた。魅力的なスピーカーが合流し、体裁が整えられ、プロパーな参加費を支払う参加者たちを増加させ、当初予定をしていたより大きい会場に変更することも。

多くの困難を乗り越えた経験から、最小限の投資でも、まず取引を先に作り、収益を最適化させることが大事と彼は述べた。

 

 

今回のNomad Summitでは期待以上に多くのインスピレーションと導きがあった。ノマド現象について外部から観察して分析するようなカンファレンスではなく、デジタルノマド本人たちの話が聴きたいし、実際にノマド本人たちが話を交わす場であった。実践的に役立つ専門知識とティップスから始まり、失敗を通じて得た教訓など内容は充実していた。

そして多くの人たちが、チェンマイが好きで、その理由としてNomad Summitのようなノマドコミュニティがあるためと言っていたのが印象的だった。

Aliceをはじめ、さまざまなスピーカーが失敗ストーリーを包み隠さず打ち明けながら、挽回の重要性を強調した点も嬉しかった。私は彼らに比べれば、ひよっこデジタルノマド。だが、「私はなぜあえてノマドの道を選んだのか」と、自答する度たどり着く答えはひとつだ。 To become resilient(打たれ強くあること)。みんな長文を読んでくれてありがとう:)

 

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