リスニング&リーディング力を会得しろ!
今、旬な時事英語はコレだ!

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構成・文/山川俊行(編集部)

 

このところ、タイの政情不安のニュースが報じられていますが、そのなかでよく登場するのが「political turmoil(政治の混乱)」という言葉。こうしたニュースや新聞に登場する用語“時事英語”は、専門性が高く、普段は聞き慣れないワードばかりなので、ちょっと取っつきにくいですよね。そこで今回は、今話題のニュースの見出しから注目すべき時事英語をご紹介します!

 

anti-apartheid(反アパルトヘイト運動)

『RAPPLER』 December 6 2013
Anti-apartheid hero Nelson Mandela dies.
「反アパルトヘイト運動の英雄・ネルソン・マンデラ氏、死去」
http://www.rappler.com/world/regions/africa/nelson-mandela/45353-nelson-mandela-death

 

12月5日、南アフリカのネルソン・マンデラ元大統領死去のニュースが世界中を駆け巡りました。マンデラ氏は、白人と黒人の人種隔離政策“アパルトヘイト”反対運動を率いて、政策の撤廃に尽力。長年の功績が認められ、1993年にはノーベル平和賞を受賞しました。葬儀には、アメリカのオバマ大統領、キューバのカストロ議長、日本からは皇太子殿下が参列されました。

 

◆「anti-apartheid(反アパルトヘイト政策)」の「anti」は、「反」、「非」、「抗」を意味する接頭語。日本では「アンチ」と発音しますが、正しくは「ǽntai(アンタイ)」という響きに近いんです。

 

legalize(法律化する)

『CNN』 December 9, 2013
Uruguay set to legalize marijuana
「ウルグアイがマリファナ合法化」
http://edition.cnn.com/2013/12/09/world/americas/uruguay-marijuana-bill/index.html?iref=allsearch

 

ウルグアイの下院は、粗悪な非合法麻薬の乱用による少年犯罪を防ぐため、大麻の栽培や購入を合法化する法案を可決しました。法律でマリファナの生産・販売・消費を認めるのは世界で初めてなのだそう!

 

◆「〈〜を〉を法律上正当と認める」という意味の「legalize」。「legalize it」で「解放しろ」になりますが、レゲエ音楽の歌詞のなかでよく使われる言葉なのだとか。

 

radioactive(放射性の)

『CNN』 December 4, 2013
Mexico: Suspects detained in radioactive truck heist.
「放射性物質を積んだトラック盗難の容疑者拘束、メキシコ」

http://edition.cnn.com/2013/12/09/world/americas/mexico-radioactive-truck-arrests/index.html?iref=allsearchd

 

12月4日、メキシコの首都・メキシコシティ近郊で、医療に用いられる放射性物質「コバルト60」を積んだトラックが盗まれるという事件が発生。現場近くで発見されたトラックからは、保護ケースに入った「コバルト60」が取り出されていたとのこと。当局の発表では、取り出した犯人は危険な状態まで被ばくしており、数日内に死亡(!)するとの見解を示していました。その後、12月10日に容疑者6人を逮捕。病院の検査の結果、放射線は検出されず、全員が被ばくしていないことが判明しました。

 

◆さて、「radio」と「active」で、なぜ「放射性の」という意味になるのでしょうか? 実は、「radio」は「ラジオ」ではなく、「radiation(放射能)」が縮んだ単語なんです。そこに、活動を表す「active」が組み合わさり、「radioactiveという言葉が生まれたのだそう。

 

いかがだったでしょうか? 時事英語は、英字新聞を読んだり、英語のニュースを見たりと、積極的に触れる機会を作らないとなかなか身につかないもの。でも、毎日の積み重ねがリスニング力、リーディング力アップの近道になるはず! あなたも、自分の興味のある分野のニュースを見つけて、時事英語を学んでみては?

 


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