「Google Zeitgeist」公開!!
映像で振り返る2013年
構成・文/山川俊行(編集部)
『Google』が毎年年末に公開している、「その年に最も多く検索されたキーワード」や「検索された回数が急上昇した話題のキーワード」などをまとめたランキング「Google Zeitgeist〈グーグル・ツァイトガイスト〉」の2013年版が発表されました。「zeitgeist」とは、ドイツ語で「zeit(時代)」と「geist(精神)」を組み合わせた造語で、ネット利用人口が激増した現在において、人々の関心が集まったキーワードから、その年の時流をつかもうというものです。
また、このランキングでは、“ローマ法王・フランシスコ2世即位”や“フィリピン台風”の話題など、今年の印象的な出来事をまとめた『Google』オリジナルの2013年の総括ムービーも公開されています。今回はそのなかから、誰かに伝えたくなる心打つ名文を編集部独自にピックアップ! ムービーのあとに、英文と和訳つきでご紹介します!
BGM:Jetta『Feels Like Coming Home』
【0:17】
“We are now in a position to look at the other worlds of our solar system.”
「今、私たちは、太陽系にある別の世界を目の当たりにする時代に生きているのです。」
この言葉が誰によるものなのかを特定できませんでしたが、ムービー内に表示されるサブカテゴリ「new frontier(新たなる開拓)」の通り、アメリカの宇宙開発に関連した言葉と推測できます。
1960年代、ジョン・F・ケネディの発案でスタートした“ニューフロンティア計画(太陽系の惑星調査を目的)”は、2013年に入り、“火星探査機キュリオシティ”による火星の地表採掘や水が存在していた証拠の発見など、50余年の時を経て大きな前進を見ました。
ちなみに、「now in a position to〜」で「今、〜することができる、〜する立場にいる」という意味になります。
【0:26】
“Our values call upon us to care about the lives of people we will never meet.”
「我々の価値は、我々が決して会うことのない人々の命に関心を持つことにある。」
Barack Obama(バラク・オバマ/第44代アメリカ大統領)
2013年6月19日に、ベルリンで行われた演説の一節。「call upon」は、「call on」と同義で、「〜を要求する、〜を求める、招く」という意味。
【0:33】
“We realize the importance of light when we see darkness.”
「暗闇を目にしたときに初めて、私たちは光の重要さに気付くのです。」
Malala Yousafzai(マララ・ユサフザイ/女性人権活動家)
11歳のころから、パキスタン国内で女性への教育の必要性や平和を訴える活動を行っていたマララさんは、2012月10月9日、中学校からの帰宅途中、武装勢力に頭部と首に銃撃を受け、瀕死の重傷を負いました。奇跡的に命を取り留めた彼女は、今年の1月9日、女性解放、権利向上、男女平等の実現への取り組みに貢献した人に与えられる「シモーヌ・ド・ボーボワール賞」を受賞。この言葉は、7月12日に、受賞に際して国連に招待されたときの演説で述べられたものです。
【0:41】
“Peace, Democracy and Freedom for All.”
「平和、民主主義、自由を全ての人に!」
Nelson Mandela(ネルソン・マンデラ/第8代南アフリカ 大統領)
12月5日に死去した南アフリカの元大統領のネルソン・マンデラ氏の言葉。「Nelson Mandela」というワードは、訃報から1ヶ月も経たないうちに、今年の「Google Zeitgeist」全世界検索ワードランキング1位に! アパルトヘイト政策撤廃や、南ア初の全人種選挙実施など、彼が残した偉大な功績は人々の心に永遠に刻まれることでしょう。
【1:01】
“When you finally get to the point of acceptance, there is nothing more beautiful.”
「お互いを認め合えたときほど、美しいものはない。」
Jason Collins(ジェイソン・コリンズ/プロバスケットボール選手)
今年3月、アメリカ4大スポーツ界で初めて同性愛者であることをカミングアウトしたNBAのジェイソン・コリンズの言葉です。突然の一報を受け、スポーツ界に大きな衝撃が走るなか、オバマ大統領やクリントン元大統領ら著名人が、次々と彼の発言を支持。彼の行動は、世界中の同性愛者やマイノリティーに勇気を与えるに違いありません!
いかがでしたか? 今回ご紹介した名スピーチのように、人々の心に響くフレーズは、繰り返し視聴することで自然と身につくようになるもの。あなたも、英語学習のひとつとして取り入れてみては?