ゆき姐こと兵藤ゆきさん直撃(後編)
「子育ては、I know you can do it」

Cheer up! Interview
〜英語を学んだ先輩からのメッセージ〜Vol.07

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撮影/高嶋佳代 取材・文/甲斐真理愛(編集部)

 

生後7ヵ月の長男を連れて渡米し、NYで子育てに奮闘した経験をもつ兵藤ゆきさんを直撃したインタビューの後編。英語を学ぼうと思ったきっかけや英語の学習法について伺った前編に続き、(★前編はコチラから⇒ゆき姐こと、兵藤ゆきさん直撃(前編)『英語学習のキモは、文法と英語環境』)後編では、NY流の教育や子育てについてご紹介します。

 

ーーNYの教育って日本と違いますか?

 

NYでは大人が対等に子供と接するし、子供の自主性を尊重する印象を受けました。
自主性を育てるために、小さいうちから“自分の気持ちを冷静に言葉で伝えるレッスン”をするんです。喜怒哀楽の特に“怒”の部分をそのままぶつけるのではなく、言葉にして伝えて解決に導く……、そんな能力を育てます。
そのために、例えば子供たちがケンカした時、大人は「なにやってるの!」と頭ごなしに叱るのではなく、まずは「What's wrong?(どうしたの?)」と事情を聞いて、興奮した子供を落ち着かせて。そして、落ち着いた子供がケンカの理由を冷静に話しだしたら、辛抱強く聞いてあげます。そんな親や先生をたくさん見て感動しましたよ。

後は、とにかく子供を褒めていました。褒めるって“共感して寄り添って肯定する”ということなので、子供にとってすごく必要なことだと思います。

 

ーー褒める教育っていいですね!

 

そうですよね。非難したり頭ごなしに教えるってことじゃなく、まずは子供の気持ちをインタビューして「こういうことね」と理解したことを伝える。そして「あなたの気持ちを教えてくれてありがとう! ちゃんと意見を言えたあなたを誇りに思うわ!」と褒めます。そうやって育てられた子供は、堂々と人前で自分の意見を言えるようになりますよ。NYの子供たちは幼稚園の年長さんくらいから「アメリカの大統領についてどう思う?」なんて、大人顔負けの議題でディベート(共通のテーマについて意見をやり取り)したりしますから(笑)。

一方で、日本の学生は英語のテストの成績はいいけど、ディベートが苦手な学生がいると聞きますが、小さい頃から人前で意見を言う訓練はまだ日本は少ないから、意見を持っていても自信を持って人前で話すのが苦手なのかな。

 


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