5フレーズ英語で伝える日本文化|
侘び寂び Wabisabi
皆さんは、「侘び寂び(わびさび)」という言葉を聞いた時、何を思い浮かべるでしょうか。苔の生えた岩や石灯籠の並ぶ日本庭園でしょうか。それとも、茶道や俳句に流れる、日本の心そのものと考える人もいるかもしれません。この言葉にはとても深い意味が込められており、心の中では分かっても、言葉で説明するのは難しいと思う人も多いと思います。今日は、この日本人の美意識の集大成ともいえる「侘び寂び」を、5フレーズ英語で伝えてみましょう。
“Wabi-sabi” is a Japanese aesthetic concept that has greatly influenced the Japanese people in various areas from haiku poetry and Noh theatre to tea ceremony and modern art.
「侘び寂び」は、俳句や能楽、茶道や現代美術にいたるまで、日本人に大きな影響を与えてきた日本の美意識のひとつです。
The words “wabi” and “sabi” were originally used separately, but today they are usually combined together as one expression.
「侘び」と「寂び」はもともと別々に使われてきた言葉ですが、現代では一緒に組み合わせて使われています。
“Wabi” is the attitude of seeking beauty and inner contentment in simplicity and imperfection, and this concept is said to have developed alongside the spirit of the tea ceremony during the Muromachi Period (1336-1573).
「侘び」は質素なものや不足の中に、美や心の満足を見出そうとする意識のことで、室町時代に茶道の精神と結びついて発展したと言われています。
“Sabi” is the attitude of seeking beauty in withered things where their internal essence is oozing out to the surface, an example of which is a stone covered with moss.
「寂び」は古びたものに美を見出す意識のことで、内面世界の本質が外へにじみ出していることを差し、例として苔の生えた石が挙げられます。
The spirit of “wabi-sabi” is not contained only in Japan but has substantially impacted Western art, architecture, literature, and movie making, and it is known to be one of the design philosophies of Jack Dorsey, a founder of Twitter.
「侘び寂び」の心は日本だけにとどまらず、西洋美術や建築、文学や映画製作にも強い影響を与え、ツイッターの創始者の一人ジャック・ドーシーのデザイン哲学としても知られています。