『緊急取調室』天海祐希がつぶやく
「面白くなってきたじゃな〜い」を英訳

あのドラマの名セリフを英訳!!

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構成・文/松本考史

 

天海祐希さん演じる取調官・真壁有希子が、犯人との“言葉と心理戦による駆け引き”を行いながら事件の真実を追求していく新感覚刑事ドラマ、『緊急取調室』(テレビ朝日系・木曜午後9時)が人気です。そこで、今回は事件の真相に近づいた時に真壁がつぶやく決めゼリフ、「面白くなってきたじゃな〜い」をはじめ、編集部厳選の名セリフを英訳しました。

 

<ストーリー>
可視化設備の整った特別取調室で、厄介な被疑者を取り調べる捜査一課の専門チーム「緊急事案対応取調班(通称・キントリ)」に配属された真壁有希子。一癖も二癖もあるベテラン男性取調官たちに囲まれ、一筋縄ではいかない犯人との“言葉と心理戦による駆け引き”を行いながら、事件の裏に隠された真実を追求していく。

 

キントリ・メンバーの冴えわたる頭脳と話術を駆使した取り調べに、必死に抗いながらも、マル裸にされていく被疑者たち。真相究明の糸口をつかんだ際に、真壁がつぶやく決めゼリフがこちら。

 

「面白くなってきたじゃな〜い」

Now things are getting interesting.

Now”は、「いよいよ」などのニュアンスを文章にもたせるためにあります。“things”の意味は「事態や状況」で、 “situations” や “conditions”よりも口語的な表現。“be getting interesting” は、「面白くなっている」というフレーズです。
他にも、“Things are starting to heat up. (断然燃えてきたぜ)”などの表現があります。 仕事やゲームで自分自身を鼓舞するときに使えるフレーズですね。

 

そして、被疑者自供へと一気に畳みかけるときに、キントリ・メンバー間で交わされるのがこのセリフ。

 

「マル裸にしましょう」

We will make a suspect a full confession of crime.

ここでの「マル裸」は、被疑者に洗いざらい自供させること。
そこで、“make a full confession of crime(犯行の一部始終を自供する)” というフレーズを使用しました。

 

さて第1話では、高嶋政伸さんが演じる、冤罪被害者が警察や弁護士への復讐のため爆弾魔になってしまいます。犯行自供後に真壁が彼に投げかけた名セリフは、

 

「冤罪被害者だったのに、なんで本当の犯罪者になってしまったの!」

You were a exoneree. Nevertheless, it is foolish that you become a real criminal!

exoneree”という見慣れない単語は、「無罪が確定し釈放された冤罪被害者」を指します。海外の刑事ドラマなどでよく使われる単語です。また、冤罪は一般的に“false charge”や“false accusation”ですが、スラングで“bad rap”とも言います。

 

キントリ・メンバーは真壁以外、すべて男性。女性被疑者の泣きの演技で、情にほだされることも。そこでピシャリ!

 

「女の顔は当てになりませんよ」

A female expression is unreliable.

ちなみに「人は見かけによらない」という諺は、
英語で“ Looks can be deceiving. ”と言います。「外見はいくらでも装えるので、見た目で人を判断するのは危険である」という意味です。

 

最後に、第3話で管理官・梶山(田中哲司さん)が、休暇中の真壁に緊急召集をかける際に電話で言った面白いセリフを。

 

「非番じゃなく、出番だ」

You are not off duty but your chance.

「非番」は“off duty”、「出番」は“(one’schance”です。「出番」には“chance to show off”や、スラングで“game time”など様々な表現があります。

 

密室の戦場で展開される、銃も武器も持たない生身の人間同士の死闘を、スリリングに描く、『緊急取調室』。主演の天海祐希さんはもちろん、ベテラン男性取調官の大杉漣さん、小日向文世さん、でんでんさんの渋い演技も見どころです。回を追うごとに「面白くなってきたじゃな〜い」なので、みなさんお見逃しなく!

 

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