

21世紀の鉄の女!!
メルケルがドイツ国民に愛される理由
2005年にドイツ初の女性首相となったメルケルは、現在まで3期にわたって国民の支持を集め続けているよ。国内のみならず海外にも影響力を持ち、そんな彼女はForbesの「世界一影響力のある女性」に何度もランクインされているほど。物理学者から一転して首相となったメルケルがなぜここまで愛されているのかは、ドイツの経済に秘密があるわ。
1、EU圏をなんとか支えているから
この数年、ユーロ圏ではギリシャ財政赤字の危機や難民問題など色々な課題がふりかかってきたのは知ってるかしら? そのたびにヨーロッパ経済は混乱してユーロの信用や価値も下がりつつあるわ。それでもなんとか持ちこたえているのは、ギリシャに厳しい態度をみせて根本から強いEUを立て直そうとしているメルケルの手腕のおかげ。ドイツの経済を安定させていることが評価され、事実上リーダーとなっているメルケルに対して、国民は誇りを持っているのよ。
2、ヨーロッパでユーロ安が広がるなか、ドイツ経済は好調だから
ギリシャ危機やイギリスEU離脱が原因でユーロ圏が不安定となり、ヨーロッパ全体がユーロ安や失業率増加に見舞われているなか、ドイツは経済的に独り勝ち状態なんだ。というのも、自動車の輸出が盛んなドイツは逆にユーロ安や原油安の恩恵を受けられるから。さらに、労働市場では非正規雇用の拡大をしたことによる企業の人件費コスト削減により、企業も潤ってGDP成長率が大幅に伸びているんだ。メルケルが首相になってから軒並み景気が良いのも、国民から愛されている理由のひとつよ。
3、最低賃金制度を導入したから
徒弟制度でなりたってきたドイツにはもともと最低賃金という概念はなく、雇い主と雇われる側が賃金交渉を行うというのが主なやり方だったわ。ただ、雇う側は潤って経済的には成功するものの、職業によって所得格差が広がるという問題もあったの。その問題を解決するために、メルケルは法的に全国一律の最低賃金制度(最低時給約1,200円)を定めて施行し、これまで競争社会の波にもまれて、上から搾取されていた人の信頼を勝ち取ったのよ。
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