アメリカで誕生したシュールな新定番?
英語のじゃんけん今昔

後出しじゃんけんが東京都知事選で話題

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自民党推薦の舛添要一氏が当選を果たした東京都知事選挙。近年の都知事選では、告示ギリギリになって立候補を表明する“後出しじゃんけん”が話題となっていますよね。

ところで、みなさんは海外のじゃんけんをご存知ですか? 英語圏では、手の形を物に模した「RPS(Rock-Paper-Scissors/岩、紙、ハサミ)」が一般的ですが、なんでも最近、その地位に取って代わろうとする新スタイルが現れた様子。そこで今回は、「RPS」の歴史とともに、英語のじゃんけん新定番をご紹介します。

 

原始人もじゃんけんをやっていた? 意外に古い「RPS」の歴史

アメリカに本部を置く「RPS」の国際組織「USARPS(The United States of America Rock Paper Scissors) LEAGUE」」によると、「RPS」の起源は630万年前の東アフリカまでさかのぼるとしています。つまり、原始人が荒野を走り回っていた時代ですね。彼ら曰く、我々の祖先は当時、「Rock Rock Rock(岩、岩、岩)」のスタイルで勝負をしていたと説明しています。要は、相手が根負けするまで延々とあいこを続けるという生き地獄……。当時のじゃんけんは、運勝負というより根比べ的な意味合いが強かったんですね。

さらに数千万年の時を経たAD2世紀あたりの中国に至り、「RPS」のスタイルに行き着いたと自説を展開しています。

 

続いて、そんな進化を遂げる「RPS」の新定番をご紹介します。

 

「monkey-pirate-robot-ninja-zombie(猿、海賊、ロボット、忍者、ゾンビ)」

 

役の種類を表す手の形は、従来の3種類から5種類へ増加したものの、基本ルールは「RPS」と同じ。出す方の手を後ろに隠し、「one two three」とカウントした後、それぞれの役を表すジェスチャーを繰り出します。それぞれ、「robot」は破壊を表すにぎり拳、「pirate」は海賊の銃、「ninja」は手刀、「monkey」は耳、「zombie」は犠牲者の脳みそに触れる手の形を表しているそう。

 

また、役を繰り出すときの効果音もあるようで、

 

monkey「ee-ee-eek!イ―——ク!/キャー、ワー)

robot「ex-ter-min-ate!(エクスタ―—ミネ―—ト!/ミナゴロシニシテヤル!)」

pirate「arrrrr!(アァァァァァ!)」

ninja「keeee-ah!キ―——アー!/忍者のかけ声)」

zombie「braaaaaaaaainsss!(ブレェェェェインズゥゥゥ!/脳みそォォォォ!)」

 

といった具合に雄叫びを上げれば、シュールな盛り上げるをみせること間違いなしです。

 

なお、アメリカでは「RPS」のスタイルは独自の進化を遂げており、役の種類も実に多種多様。先ほどご紹介した5種類の他にも、7種類、11種類、25種類なんて組み合わせもあります。挙句には、ヒモのないあやとりを披露しているかのように、複雑な両手指の動きで役を表現する101種類のバージョン(!)も爆誕。そのさまは、さながら武術対決!!

※ 101種類バージョン「RPS」相関図

 

 あなたも、外国人の友人とじゃんけんする機会があったら、この新スタイルを是非お試しあれ。

 

 イラスト/和田鈴香 構成・文/山川俊行(共に編集部)

 

出典元

「Yahoo! VOICES 〜How to Play monkey-pirate-robot-ninja-zombie」

「The History of RPS」

 


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