PMSによる米経済損失は年間1兆円! 

生理前のイライラが全てを壊す!?　

生理前になると憂鬱な気持ちになったり、イライラ当たってしまったり、身体がダルくなる子はいない？　それってPMSかもしれないよ。自覚して正しく対処すれば生きやすくなるわ。

PMSとは？

PMSとはPre Menstrual Syndromeの略で、月経前症候群という意味。生理になる2週間くらい前から心身ともに不調があらわれることで、不調にはイライラ、ヒステリック、やる気がでない、わけもなく不安になる、チョコレートなど甘いものが食べたくなる、偏頭痛、吐き気、腹痛、めまい、ニキビなど症状が多岐にわたるんだ。生理が始まった途端に、ころっと調子が良くなるのが特徴よ。

PMSが引き起こす社会的問題

PMSの時期は普段考えていないようなことを思ってしまう傾向があるので、「あんたなんて嫌い！　離婚したい」って暴言を吐いたり、PMS期の女性の凶暴さに夫が嫌気がさして実際に離婚に発展してしまう人も多いわ。会社内では急に何もかも嫌になって辞表を出してしまい、後々困るという女性もいるんだって。怖いのが、アメリカの女性殺人犯の多くがPMSの時期に事件を起こしたというのがわかっているんだ。

PMSはアメリカ社会でどう捉えられている？

アメリカでは雑誌や新聞にPMS特集が組まれていることが多く、「PMS＝病気」という認識が男女ともにされているし、誰でも発症しうるものと思われているんだ。そのため、「PMSでの体調不良は甘え」みたいな風潮は一切ないよ。夫婦間ではカレンダーにPMSマークをつけて、ケンカに発展しないように気を付けているんだ。

ただ社会的には、PMSの不調による職場での生産性の低下が問題視されていて、それによる損失が年間1兆円とされて女性の進出を阻む大きな課題になっているんだよ。

アメリカ人女性はPMSとどう付き合っている？

アメリカ女性は10人に9人がPMSの何かしらの症状があり、そのうち5～10%は重症。「PMSの不調はホルモンのせい」ということを自覚して、暴言を吐くのを恐れてプライベートでは誰とも会わないようにしたり、食事を小麦抜きのグルテンフリーにしたりして工夫しているよ。暴言を吐きたくなったら、「これはホルモンのせいよ」って抑え込んでいるんだ。

アメリカにはどんな治療法がある？

アメリカでは病院代が高いので、まずナチュロパシーのような健康に詳しい人に相談しに行くんだ。そこでは通常、甘い物を食べすぎない、カフェインやアルコールをとりすぎない、ヨガなどで運動不足を解消するなど生活習慣の改善をするように言われるよ。ナチュラルに改善していきたい子には、栄養サプリメントの服用をするのが一般的で、よく使われるのがマルチビタミン、カルシウム、チェストベリー、月見草オイル、ブラックコホシュ、セントジョーンズワートetc.。どうしてもイライラや不安感が収まらずに日常生活に支障が出る場合は、病院でピルや抗うつ薬などの精神安定剤が投与されることも。

このように、PMSはバリバリ働きたいと思っている子の障壁となっているんだ。PMSは治らないわけではないので、健康的な生活を送って少しでも生きやすくなるといいよね。