Dear B,

Digital Nomad
静岡生まれ。カナダに語学留学したのをきっかけに海外に興味を持ち、その後世界一周の旅に出発。一周後も生活の拠点を海外に移し、訪問した国は40ヵ国以上。趣味はダイビングにトレッキング、海外の可愛い雑貨集め。面白そうなイベントがあれば、世界中どこへでも飛んでいきます。現在はタイで子育てをしながら、次はどこの国に住もうか模索中。
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HOW TO
2017.02.23

世界に触れてみて変わる、幸せな生き方

~仕事観編~

できれば仕事なんかしないで、遊んで暮らしたーい! と思っている方も多いのではないでしょうか? 筆者もそんな中のひとり。好きなことを仕事にしている、という方はそんな悩みなどないと思います。でもそれだけで食べていけている方はごく少数、さらに家族を持っている方は自分の都合だけではないので、自分の楽しさや充実度と仕事との兼ね合いは難しいところです。世界各国の方々が日本人の仕事のスタイルを知ると、驚くことが多いそう。生活を維持するために職を失うことを恐れ、報酬以上のサービスを提供したり、上司の目を気にして残業をしたり、時間ばかりとる不要なミーティングなどが多く生産効率が悪いとぼろくそに評価されています。私生活とのバランスも、趣味や家族の時間をとる、という事よりも仕事が大事と考えている方も多く、仕事への執着がとてもあるというように、見られています。自分の家族や友人など見回しても、そういった考え方というのが、当たり前になっているのでは?

それでは、今回は各国の仕事観をご紹介します。私たちの持っている限りある時間の中で、大きな割合を占めている『仕事』。多様なあり方を知れば、仕事自体ももっと充実して、今以上にハッピーな生活ができるかもしれません。

 

アラブ首長国連邦ドバイ

 

中東の中でも、外国人が多く住むドバイはイスラム教色も薄く、多様な文化や価値観が受け入れられた国です。筆者が訪問した時も、他の中東の国と比べてヨーロッパのようなレディファーストな文化を感じました。もともとイスラム教では、「人々に仕事をして生計を立てさせるために、神は昼を作った」というような教えがあり、五体満足で健康な成人が仕事をしないことは神への冒涜だという考え方があるそうです。そういったお国柄のドバイでは、例えばダラダラと必要のない仕事をして時給や月給をもらおう、という考え方はないように思います。そんな背景があるので、仕事のミーティングや残業も必要以上にはしません。規制が緩めとはいえイスラム教が国教なので、アルコール類が購入できる店が限られており、仕事付き合いの飲み会という風習はないそう。それだけでも、残業代もでない気の向かない飲み会なんて行きたくないな~といったストレスも、時間の無駄もないですよね。多様な国の方を受け入れてきたからこそ、宗教や文化を柔軟に受け入れ、仕事に効率がいい部分を沢山取り入れているようです。

 

インド

 

皆さんご存知の通り、現在は緩くなってはいるものの、インドではカースト制度という身分制度が根強く残っています。上の身分は司祭や王族といったところから下は奴隷まで、基本的に親から子へその身分が引き継がれ、職業もほとんどの場合世襲制です。ざっくりいうと、どんなに一生懸命学んで努力しても下の身分の者は上の身分の職業に就くことはできない社会だったのです。しかし、古い歴史のカースト制度は新たに作り上げられたIT産業については該当しないので、あまり裕福でない出身の方が一発逆転の成り上がりを夢見てIT産業にこぞって進出し、現在の”ITに強い”インドが出来上がりました。さて、現在のインド都市部の方々の仕事ぶりはというと、基本的には日本と同じく1日8時間程度の労働です。私生活も充実させるライフワークバランスを見直す、といった考え方も普及し始めたので、不要な残業もしないそう。とはいえ、同僚が仕事が終わっていなかったら一緒に残業して手伝ったりと、仕事場での人間関係も大切にし、柔軟に対応している印象です。筆者が訪問した時も、インド人は日本人のように「これはしちゃいけない」や「これじゃなきゃ絶対ダメ」といった頑ななルールへの拘りがなく、その場その場で臨機応変に行動するといった感じでした。ある意味、いい加減だな~と思うのですが、そのくらい頭が柔らかい部分を持つのも、きっと仕事や生きていく上で重要なことなのでしょう。



ベルギー

 

まず前提に、欧米人にとって仕事とは、人生を楽しむ為のひとつのツールでしかないという考えが普及しています。仕事一番! 業績が良ければ私生活をも投げうって! という考えは少数派なのでしょう。なので有給休暇だって仕事の報酬で使って当たり前、休んで楽しむために仕事をしているのでしょう? という感じで、仕事が休めないから有給なんてもってのほか、仕事の都合第一で休日をとろう、という日本人とは根本的に考えが違います。なので欧米人は、仕事の効率化にも余念がなく、通勤ラッシュで時間をくうのはもったいないからフレックスタイムの導入。ベルギーではないですが、ギリシャやスペインなど、眠い時間に仕事しても無駄だから、お昼寝タイム(シエスタ)をとる、なんてことも当たり前として受け入れられます。もちろん、細かな制約もあるとは思うのですが、是が非でも仕事を最優先にして何になるの?という事なのでしょう。ベルギーは、平均労働時間が世界的に最も短い国とされています。それでも、経済は問題なく成り立ち、決して怠惰な国民性というわけではなく、効率よく短い時間で多くの報酬を得る社会システムが出来上がっているのでしょう。キリスト教では、仕事とは神から与えられた罰だという教えだそうです。決して楽しくはないけれど、生きていくためにしなくてはならない事というような解釈でしょうか。すべての方が敬虔なキリスト教というわけではありませんが、そういった文化歴史背景があって今ある欧米諸国が作り上げられたのでしょうね。

 

 

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