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Hair Stylist
原宿の美容室VIRGO(ウィルゴ)店長スタイリスト ヘアケアマイスターという資格を持ち、しっかりとしたカウンセリングと髪質診断で、有名人や海外から足を運ぶお客様など、幅広く支持を得ている。
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HOW TO
2017.06.07

美容師が伝授!夏のダメージヘア対策

紫外線から髪を守り健康でしなやかな髪へ

美容師はしもとさんの

ワンランクアップヘアケア

夏になると強い日差しや高い湿度のために髪の毛はどうしてもダメージを受けてしまいます。紫外線はもちろん、海水浴で浴びてしまうアレ! も実はダメージヘアの原因だったのです。今回は高温多湿な日本の夏にあったヘアケアをご紹介していきます。

 

髪の毛は日差しから頭皮を守るためにある

 

世界にはさまざまな髪色の人が存在します。基本的に髪は「日差しから頭皮を守るためのもの」なので、赤道に近い国に住んでいる人の髪は強い日差しから頭皮を守るために、ブリーチしてもなかなか色落ちしないくらい色素の濃い髪色に進化し、逆に北極や南極に近い人は日差しが弱いので、紫外線から身を守る必要性が低く、色素の薄い髪色になりました。

 

特殊な例は、イヌイットの人々です。彼らは北極圏に住んでいながらアジア系の髪色ですが、これは少しでも光を吸収して、体温を暖かく保つためという仮説があります。

 

 

夏のヘアダメージの原因は紫外線(UV

 

小学生のとき、虫眼鏡を使って黒い紙に光を集めると、焦げて煙がでてやがて発火するという実験がありました。これは白い紙だと反応しません。つまり有色の髪は光を吸収しやすいのです。日差しから頭皮を守るために髪は日差しを吸収しています。髪の毛の黒っぽく見せるユーメラニンというメラニン色素が紫外線を吸収して髪のダメージが始まります。日差しは、集光すると発火するくらい強いものです。長時間日光を浴びていると熱ダメージになります。

 

そして、紫外線は毛髪内部の成分と反応し、活性酸素を生み出します。燦々と輝く太陽の下で、サッカーの練習をしている少年がヘアカラーをしていないのに髪が明るくなるという現象はこれに関係します。活性酸素には酸化作用があり、髪の毛の乾燥、強度の低下、キューティクル表面の粗雑化、光沢の消失などの悪影響を与え、毛髪内部のメラニン色素を分解します。ヘアカラーではメラニン色素を分解してカラーを浸透させやすくするため過酸化水素水という物質を使い、活性酸素を故意的につくります。

 

毎日長時間日差しを浴びる人はダメージヘアになりやすいので気をつけましょう。

 

 

潮風もヘアダメージの原因だった

 

潮風はとても気持ちの良いものですが、髪の毛には大敵です。髪の表面に付着した塩分は、毛髪内部の水分などを奪います。これは「浸透圧」といって、塩分と毛髪内部の水分が濃度勾配(のうどこうばい)の差によって均一になろうとするため、毛髪内部の水分が外に出ていくのです。水分を失った髪の毛は損傷しやすく、少しの摩擦でも通常の状態に比べて大きくダメージを受けてしまいます。

 

髪が潮風になびいている度にキューティクルは傷つき、キューティクルにダメージを伴った髪は修復が困難になるという悪循環なので気をつけましょう。また、潮風はヘアカラーの退色を促してしまうので、海へお出かけの前にヘアカラーするときは退色必須として考えた方が良いです。

 

 

髪の保湿には洗い流さないトリートメントが重要!

 

髪の保湿には洗い流さないトリートメント(アウトバストリートメント)はとても重要です。ヘアオイルやヘアクリーム、ミストやスプレーなどがありますが、用途によって使いわける必要があります。

 

ヘアオイルは、髪の表面につけると水と油は混ざりあわないので、油が水分を封じ込め保湿効果があります。潮風対策におすすめです。

 

UVケアスプレーはSPFやPAなど、UVカットする成分が含まれるものが多く存在します。髪の毛用のUVケアスプレーはSPFやPAの配合量の違いやその他の成分の違いがありますが、基本的にはほぼ同じ内容なのでお好みの香りで選んで良いかと思います。また、UV対策の成分が含まれたオイルやヘアクリームなどもあります。これはすべてにおいて対策可能なので夏は特におすすめです。

 

はしもとさんのおススメ

 

ミルボン ディーセス エルジューダ サントリートメント エマルジョン 120g

ミルボン ディーセス エルジューダ サントリートメント セラム 120ml

 

両方UVケア成分配合しております。特にセラムは日本初UVケア成分配合オイルです。

 

夏のヘアダメージに効くシャンプー

 

夏の対策としては「しっとり」を強調しているシャンプーが良いでしょう。アミノ酸系のシャンプーや両性界面活性剤といわれる成分はやさしく洗い上げる成分になります。

 

シャンプーの内容成分に「ココイルメチルタウリンNa」「ラウロイルメチルタウリンNa」「ココイルグルタミンサンNa」「ラウロイルグルタミン酸Na」「ココイルメチルアラニンNa」「ラウロイルメチルアラニンNa」「ココイルサルコシンNa」「ラウロイルサルコシンNa」「コカミドプロピルベタイン」「ココアンホ酢酸Na」

などが良質の成分がしっとりタイプの中では良いです。

これは水分保持と髪の摩擦軽減を考えての事ですが、シャンプーは季節を問わずに髪にとって重要です。各個人の髪の状態によって合わせる必要があります。

 

はしもとさんのおススメ

 

ムコタ シャンプー A/33 250ml

 

夏のヘアダメージに効くトリートメント

 

サロンでのトリートメントは、内部補修をしてくれるものを選ぶとGood。おすすめのトリートメントは、当店で使用している「ナノピコトリートメント」と、当店で使用しておりませんが「インカラミ」「ハホニコ」。内部補修するトリートメントです。サロンのトリートメントと市販のトリートメントとの違いは成分と分子量にあります。

ナノピコトリートメント例にあげると、以下のステップになります。

 

1ナノスチームを当てて毛髪内部を純度の高い水分で満たし、CMCの潤滑を良くします。最初に純度の高い水分で毛髪内部を満たすと浸透圧によってトリートメント成分が中に入りやすい状態になります。

 

2ナノ化(1/10億グラム)された加水分解ケラチン、加水分解コラーゲン、加水分解シルク、セラミド、クオタニウム、コレステロールをバランスよく入れていきます。これで髪の内部のダメージ部分が修復されます。

 

3疑似間充物質を補い、最初に入れた成分を密着させます。

 

4疑似キューティクルのクリームをつけます。分子量の細かいものから先に入れて順序良く施術しなければいけません。タンパク質で説明するとPPT→アミノ酸→たんぱく質といった順番に入れないと、逆になったら細かい良い成分が入らなくなってしまいます。

 

 

3.まとめ

 

夏の髪はしっかり労わる

 

今回は夏のヘアダメージの原因とケア方法を紹介しましたがいかがでしたか? 夏のダメージヘア対策には潤いが大切です。しなやかな髪であることはダメージ対策になるので事前にしっかりケアしましょう。とくに洗い流さないトリートメント(アウトバストリートメント)は重要です。その日のお出かけの用途によって使い分けできるようにしましょう。万が一髪がダメージを受けてしまった場合は美容師にご相談ください。サロンケアとホームケアの自分に合うものを選んでキレイ髪の素敵女子になってくださいね!

 

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