日本で英語漬けになる環境を作るのが難しいなら、日本語字幕がない映画の公式予告編でリスニング力を鍛えましょう。映画情報を知ることができて、リスニングの学習にも役立ちます。英語フレーズや表現、日本との文化の違いなどのワンポイントの解説から、すべての英語のセリフと翻訳も掲載しています。今回は奇跡の実話を描いた『ボブという名の猫　幸せのハイタッチ』です。

作品情報
『ボブという名の猫　幸せのハイタッチ』
原題：A Street Cat Named Bob
日本公開：2017年 8月26日(土)

あらすじ

ロンドンでプロのミュージシャンを目指すが夢破れ、家族にも見放されてホームレスとなった青年ジェームズ。人生に目的も目標も持てないまま、いつまでもヘロイン中毒から抜けだせずにいた彼の前に突然現れた、一匹の野良猫ボブ。彼らは支え合い、困難を１つ１つ乗り越え、やがて“一人と一匹”の人生は大きく変わっていくことになり……。

みどころ

運命的に出会ったストリートミュージシャンのジェームズと、野良猫のボブの実話を描いた原作は、全英で150万部を超えるベストセラーとなりました。世界30ヵ国以上で出版され、続編2冊とあわせて1,000万部以上の売上を記録しました。さらにこの物語は、「奇跡体験！アンビリバボー」（2013/12/12放送）で【奇跡の猫ボブ 人生ドン底男ジェームズとのキズナ】として紹介され、大きな反響を呼んでいます。

監督は『シックス・デイ』『００７／トゥモロー・ネバー・ダイ』『ターナー＆フーチ／すてきな相棒』で知られるベテラン、ロジャー・スポティスウッド。製作陣に『英国王のスピーチ』のポ―ル・ブレット、ティム・スミス、『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』のダミアン・ジョーンズらが名を連ねます。主役のジェームズを演じるのは『タイタンの戦い』『アタック・ザ・ブロック』等に出演している英国美形俳優ルーク・トラッダウェイ。彼の薬物中毒治療をサポートするヴァルを『おみおくりの作法』や人気TVドラマ「ダウントン・アビー　華麗なる英国貴族の館」でゴールデングローブ賞最優秀助演女優賞を受賞したジョアンヌ・フロガットが演じます。また、この作品は2017年ナショナル・フィルム・アワーズUKで、【最優秀英国作品賞】を受賞しました。

関連書籍

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知っておきたい英語・文化のワンポイント

I’m on my ninthとはどんな意味？

夢やぶれ、家族に見放され、薬におぼれ、ホームレスという、なんとも可哀想な人生を送る主人公ジェームズ。その彼の元に現れた一匹の猫、ボブにジェームズは語りかけます。

What number life are you on? Apparently I’m on my ninth.
お前は何番目の人生を生きてるんだ？　僕は間違いなく(最後の)9番目だね

さてこのI’m on my ninth (life).「９番目の人生」って、一体何でしょうか？　実は映画に登場する「猫」ととても深い関わりのある数で、「猫は９つの命を持っている」という言い伝えからきています。
面白いことに、この言い伝えはヨーロッパの国々に加え、アラブにまで同じような言い方があり、国によって命が８つだったり、７つだったりしています。

なぜこのような言い伝えができたのか。それは、猫の類まれな運動神経からきているのかもしれません。高い所から落ちても必ず足から着地し、怪我をしないですむ。そのことから、命の危機を何度も乗り越え、９つの命を使って生きていると考えられていたという説があります。

９つが限度ということは、ジェームズの言う「９番目の人生」は、最後の最後、もう崖っぷちということ。そこから人生立て直しのために、ジェームズはどんなことをしていくのか注目です。

それにしても、猫って運動神経がすごいんですね。でももし猫ちゃんを飼っていらっしゃっても、決して高いところから落としたりしないでくださいね！　９つの命が減らないように、大切にしてあげてください。

日本語字幕ナシの予告編でチェックしよう

上のフレーズを聞き取りながら、予告編を見てみましょう。「あらすじ」も参考にするとさらに理解度も違ってくるので、わからないところはもう一度チェックしてみましょう。