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WORLD
2017.10.06

給料、英語力、ビザ、保険はどうなる?

海外就職体験談ヨーロッパ・オランダ編

いつかは海外就職・転職をしたいと夢みているけど、実際現地でどんな生活ができるのか想像がつかない! 何から準備したらいいのか分からないという皆さんに向けた連載が「海外転職体験談」です。ヨーロッパ、アメリカ、アジアを中心に海外就職・転職を実現させた日本人のみなさんに、どうやって現地の仕事を探したか、転職前の準備金や仕事の内容、労働時間、ビザ、年金、保険まで海外転職にまつわるイロハについて伺っていきます。

お名前:高田麗子
年齢: 34
性別: 女
居住国:オランダ
語学力: TOEIC945
ご経歴:日本の大学卒業後、国内で1年半の職務期間を経てから、海外に発ち、オランダで現地採用として1年弱勤務していました。

 

 

Q1.留学経験はありますか?

 

日本で通っていた大学の交換留学制度で、アメリカに9ヵ月(2セメスター)留学しました。日本で専攻していたアメリカ文化をそちらでも専攻し、現地の大学の授業にアメリカ人に混ざって勉強していました。英語語学留学等を事前にしたかったのですが、資金がなかったため直接現地の大学への参加となりました。

 

Q2.転職前に準備した金額を教えてください。

 

移住・転職準備資金として200万円程度を用意していました。

 

Q3.どのように仕事を探しましたか?

 

MonsterExpatica等外国人をターゲットにしている求人情報が載っているウェブサイトを中心に活動しました。更にジェトロや商工会議所、日蘭貿易連盟などのイベントに参加した時に、日系企業で既に勤務されている人達や日系企業を対象としたサービスを提供している会社の人達に出会い、最終的にその中から人づてで就職が決まりました。

 

Q4.就職活動はどのような準備をしましたか?

 

オランダは英語が十分通じる環境にあるため、日本語・英語の履歴書・職務経歴書・カバーレターを準備し、オランダ語の履歴書等は用意しませんでした。その他に、人脈を作るためのイベントの検索も準備の中に入っていたと言えるでしょう。

 

Q5.仕事の内容を教えてください

 

オランダ系サービス業の主に日系企業に対する営業・マーケティングを担当していました。その会社は日系企業への営業を拡大していきたいとの考えだったため、日本語のウェブサイト・パンフレットの作成から、日系企業への営業・フォローアップ等、顧客とのやり取りの全般を担当していました。新規開拓が多かったため、オランダ国内への電話での営業や訪問が多々ありました。

 

 

Q6.仕事では外国語を使いますか?

 

対顧客は日本語が中心で、社内では基本的に英語でした。オランダ人は英語に長けているため、オランダ語は全く必要ありませんでした。その他近隣のドイツやベルギーに電話する際に、その国の言語の挨拶程度を使えるようにしていました。

 

Q7.給与および税金はいくらくらいですか?

 

営業・マーケティング担当として、給与は月3,600ユーロでした。そのうち4割程度が年金、公共費等で引かれ、手取りは2,200ユーロ程度でした。健康保険は別途自分で加盟する義務があり、月100ユーロ程度かかります。経験年数や職種によりますが、押し並べて言うとオランダ人の平均所得は月4,000ユーロ程度だそうです。

 

Q8.労働時間はどのくらいですか?

 

基本的に9時~18時勤務でした(昼食休憩1時間)。オランダ人はパートタイムで働く人も多いので、朝早くに来て昼過ぎに終わらせる母親がいる一方、自己の判断で夕方7時や8時までの残業して納期に間に合わせる同僚もいました。私の場合は営業職種であるため、顧客の要求によって急に忙しくなったりする場合もありましたが、基本的には夕方6時に帰っていましたし、必要であれば家からも仕事が出来る体制でいました。

 

Q9.休暇はどのくらいとれますか?

 

最低日数は20日程度で、ほぼすべての人が有給を完全消化しています。オランダは特に夏など3週間等長い休みを取る人も多く、有給を消化しない人はいないどころか、無給休暇を申請している人もいました。

 

Q10.ビザはどうされていますか?

 

観光ビザで3ヵ月滞在中雇用が決定し、会社が労働ビザを申請してから3ヵ月程度で労働ビザが発行されました。オランダは日本と良好な外交関係があり、日本国民の会社員としては比較的ビザが取りやすい環境にあると思います。会社員でビザが却下されたという話は耳にしません。

 

Q11.退職したらどうなりますか?

 

退職日から3ヵ月はビザなしで滞在できます。その間に次の仕事を探したり、別のビザに切り替える人もいます。

 

Q12.海外就職のメリットとデメリットを教えてください

 

オランダ就職のメリットは、プライベートも充実して仕事に臨めることです。残業はあまり良い文化とはされず、むしろ残業をし続けていると心配されて新しいスタッフを入れてくれます。デメリットは、税金の高さでしょうか。4割が年金・雇用保険等に消えていきますので、手取りの低さが挙げられます。

 

Q13.日本の労働環境との違いを教えてください

 

仕事への真剣さ(例えばサービスのきめ細かさやレスポンスの早さ)を比べると、プライベートを大事にする文化があるので、仕事への忠誠心が高い日本と比べるとオランダ人の対応等に疑問を持つ場合もあると思います。しかし、多くのオランダ人が楽しく(仕事もプライベートも充実させて)働く傾向にあるので、職場は明るくよくコミュニケーションが取れていると思います。

 

Q14.職場で日本人であるメリットはありますか?

 

私の場合はオランダ系企業で日系顧客の対応をしていましたので、言語・文化・営業の面で、多く頼られることがあり、メリットはあったと思います。概してオランダ人の日本に対する印象は良く、興味深い国として同僚からもよく日本に関する質問を受けていました。

 

Q15.年金や医療保険について教えてください

 

オランダに在住する人はオランダ人・外国人問わず、民間の医療保険会社への加入が強制されています。企業によっては待遇や補助や下りますが、私の場合は自己負担でした。年金は給料からその人の年収に合った割合で自動的に引かれています。オランダと日本は協定を結んでいるため、いずれかの国で納めた期間を合算できます。

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