バリ・ウブドにリトリートをオープン

AWAKEN RESORT　AKIさん

インドネシアのバリ島。この島は「神々が住む島」と呼ばれ、美しい自然とスピリチュアルな空気で満ちている。そんなバリ島のウブドにあるドラゴンフライスパのサウナの中で、私はAKIさんに出会った。ハーバルサウナは3畳ほどのスペースで、水蒸気がモクモクとあがり、目の前が見えない。そんな白い暗闇で、イスに「よっこいしょ」と腰かけると「日本人？」と声をかけてくれたのがAKIさんだ。AKIさんはメディテーションを教える瞑想家で、バリに暮らしている。そして、この秋このウブドの地にドバイでビジネスを展開するリトアニア人の起業家と共にリトリートをオープンするという。今回はデジタルノマドにも注目を集めているメディテーションと今後オープン予定のリトリート”AWAKEN RESORT”について話を聞いてみた。

—AKIさんは、瞑想家ということですが、具体的にどんなことを教えられていますか？

瞑想を通して、エネルギーの状態を見るということを教えているよ。エネルギーを見て、それを瞑想によって調節することによって、感情的なトラウマを解消したり、悪い感情を浄化してフラットな状態に戻すことができるんだ。日々生きていると、会社で嫌なことがあったり、友達ともめ事があったりするでしょ。そんな時に瞑想をすれば、嫌な感情を消去することができる。ほかにもパソコンやスマートフォンなどで疲労したリンパの疲れを癒すこともできるし、依存や執着などのブロックを除去することもできるよ。

—なるほど、それは瞑想をしない理由がないですね。AKIさんは、いつ瞑想に目覚められたのですか？

物心ついた時から、神聖なものに興味があって、10代の頃から宗教や哲学や歴史の本を読みあさっていたんだ。そういったものを学ぶうちに自然と瞑想をするとことがライフスタイルの一部になっていた。25歳の時にバリを訪れたのが、瞑想に目覚めたきっかけになったんだ。

—バリで一体何かあったんですか？

当時のバリは、今みたいに発展していなくて、エネルギーの純度が高かったからか、神秘体験をたくさんした。ある夜、現地の人達とビーチでドラムやガムランを叩いてセッションをしていたんだ。「ちょっと休憩しよっか」といって、それぞれの方向に散っていったんだけど、俺は星をみながらトーキングドラムとっていうアフリカのドラムを叩いていた。星をみながら子供みたいに何も考えずにね。そのうち、ドラムの音にあわせて、星がリズミカルに光りだしたんだ。リズムが合ったらピカっとひかって、リズムをどんどんをあわせていったら、ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつとどんどん星が増えだして、ピークに達した瞬間に星が一斉に「バッ」っと光って一瞬昼間のように明るくなった。その経験を皮切りに、神秘的なことがたくさん起こったんだ。踊ったり歌ったりすると雷がなったり、虹がばんばんでたり。スピリットというか、自然界の意識と繋がった気がしたよ。

—なるほど！　それは神秘的な体験ですね。ヒマラヤやアフリカなどでも修行をされたんですよね？

バリには結局2年間いたんだけど、その後33歳の時にヒマラヤやアフリカで修行をした。ヒマラヤは、カンチェンジェンガっていう3番目に高い山の4200〜4300メートルにお寺があるんだけど、そこにある宿に1ヵ月滞在して、1日16時間瞑想をし続けた。

—1日16時間瞑想ってすごい！　飽きないんでしょうか？

瞑想をしている時が一番幸せだから飽きることはないね。普段ちょっとしたことに感じる幸せとは質が違って、そこに存在する幸せ。エネルギーが100％になると存在する幸せを感じるんだ。それと、瞑想中には多くのインスピレーションを受け取っているよ。

—なるほど。私もその境地に至って見たいです。さて、今回バリに、AWAKEN RESORTというリトリートをオープンされるということですが、どういうコンセプトなのでしょうか？

コンセプトはヘルシーで環境に優しいライフスタイル。普段の生活でベジタリアンやオーガニックを実践するのは難しいかもしれないけど、ここのリトリートではそれを体感してもらうんだ。

—感度の高い若者にウケそうですね！　

健康的なライフスタイルで心身ともにリセットしたいという若者におすすめだよ。ミレニアムズ（1980～90年代に生まれ、2000年以降に成人した人々）は倫理的でエシカルなものにお金を使う傾向があるんだよね。世の中を良くするために、人のために何かしようという気持ちを本能的に持っている。そういった新しい世代にアプローチしたいという思いもあるんだ。そういった意識の高い若い世代の社会企業家やアントレプレナー達のネットワークをこのリトリートを通してつくっていきたいと思っているよ。

—なるほど。スティーブジョブズが欧米で瞑想をポピュラーにしたというのは、周知の事実ですもんね。若い世代で世界を変えたいという熱い思いをもっている同士達がここに集い、ビジネスのアイデアをブラッシュアップできたらとても魅力的ですね。

ところでAWAKEN RESORTで滞在中に受けられるリトリートの内容はどんなものになりますか？

瞑想、ヨガ、コアトレーニング、マッサージ、気功やカップルメディテーションがあるよ。宿泊者全員が参加できるヨガや瞑想の時間はもうけてあるけど、完全プライベートリトリートだから、宿泊者の要望によってカスタマイズができるよ。その他、サーフィンしたい、山に登りたいなどの希望があればエクスカージョンを組むことも可能。

—AWAKEN RESORTの滞在の費用も教えてください。

リトリートには2種類あって、ひとつめは貸し切りのプライベートリトリート。もうひとつは、ひとりからでも参加できるオープンリトリート。どちらも

空港からの送り迎え、３食の食事、リトリート、エクスカージョンがついているよ。

プライベートリトリートに関しては、費用は応相談。会社やコミュニティーの仲間とみんなで参加するというケースが多いね。

オープンリトリートは、リトリートの内容や期間を選んで参加してもらうプログラムで、他の参加者と一緒にステイを楽しんでもらうかたちになっている。

費用は目安として7泊8日で2,200ドル。他の参加者とコミュニケーションをする機会があるし、みんなで暮らすという感じかな。だからひとりで来ても心細くないよ。

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—ありがとうございます。ヘルシーなライフスタイルの実践、そして自分リセットのためにも、次回バリに行った際はAWAKEN RESORTを訪れてみたいと思います! 　

AKIさんありがとうございました。