Dear B,

Digital Nomad
静岡生まれ。カナダに語学留学したのをきっかけに海外に興味を持ち、その後世界一周の旅に出発。一周後も生活の拠点を海外に移し、訪問した国は40ヵ国以上。趣味はダイビングにトレッキング、海外の可愛い雑貨集め。面白そうなイベントがあれば、世界中どこへでも飛んでいきます。現在はタイで子育てをしながら、次はどこの国に住もうか模索中。
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HOW TO
2017.11.16

「あなたの幸福度は何%ですか」

世界幸福度調査~ペルー人編~

筆者が世界で最も好きな国のひとつ、ペルー。世界観光地ランキングでも上位に上がることの多い人気の国です。筆者の好きなポイントは、なんといっても見所が多いところ。マチュピチュやナスカの地上絵など、他に類を見ない不思議でロマンあふれる遺跡類が多く、なにせ今までの人生では目にしたことがないような荘厳な風景ですから度肝を抜かれます。そして、インディヘナと呼ばれる先住民族の方々は、今でも伝統衣装を身に着け昔ながらの生活をしている方も多いので、暮らしぶりを見ているだけでもとても新鮮で面白いのです。アンデス山脈は3000mを余裕で越える山々が連なり、日々山を越えて生活している人々、チチカカ湖(琵琶湖の約12.5倍の大きさ!)に浮かぶ島で生活する人々、アマゾン川流域のジャングルで暮らす人々。もちろん首都はある程度都会でデパートなんかもあり、国の中での暮らしや気候風土がとても多様なのです。筆者は一度の訪問で2ヵ月程度、3回ほど訪れたことがありますが、まだまだペルーを知るには時間が足りないと思っています。

 

さて、今回インタビューに答えてくれたのは、お医者さんで最近パパになったホルヘです。彼は大の親日家で、ペルーの首都リマで出会い、自宅に招待して頂いたことがあります。その際、日本にしばらく帰っていなかった筆者の為に、お豆腐のお味噌汁に、納豆など日本食を用意してくれた事にとても感動しました。かつてフジモリ大統領が国を治めていた事で有名ですが、ペルーには現在も日系人が数多く暮らしており、日本食が比較的手に入りやすい国です。それでも、生粋のペルー人である彼ら家族が、筆者の為にもてなしをしてくれたのはとても嬉しく思った大切な思い出です。今回はそんな親切で心優しい彼の幸せについて聞いてみました。

 

ホルヘ/男性/40歳/ペルー人

 

ーあなたはどのくらい幸せですか(100%のうち何%幸せか教えてください)

 

100%! 

大切な大切な、わが子が生まれたからね。ずっとほしくて待望の子だけれど、実際見てみると想像の何倍も何万倍も、かわいくて愛しくて。本当にあきらめなくてよかった。人生でこんなに幸せを感じたことはないよ。

 

ーあなたを自分が幸せと思わせるものは何ですか?

 

やっぱり、子供を見ている時だよ。もう、本当にかわいくてさ。声はまだか細くて、ふにゃふにゃしていて、目や鼻や手や……全部が小さくて頼りないんだ。守らなければ、と思うと少し切ない気持ちにもなって。僕は医者だから赤ちゃんも沢山見てきているんだけれどね。やっぱり自分の子は別格だよ。

 

ーあなたの人生でいちばん大切なものは何ですか?

 

今の僕には、こういった質問は大体子供になってしまうな。あぁ、こう言ってしまうと問題があるね……奥さんも一番大切だよ。僕の宝物だ。これからもそう思い続けていたいね。

 

ーあなたの国の人々は幸福度が高いと思いますか?

 

幸福度は高い。人の幸せを僕が評価するわけにはいかないけれど、幸せに生きていると思うな。僕は、医者だから健康な体ではなく不具合がある人に接する機会が多いわけだけれど、それはどこの国に行っても条件は同じだからね。うーん、でもペルーは生活水準の差はかなりあるからなぁ。医療ひとつとっても、都会に住んでいれば治療を受けられる病気でも、田舎の方に行けば致命的な病の場合もある。村に病院がない事なんてざらだし、病院に行くだけでも山を越えたり川を下ったりなんて場所もあるしね。呪術的なことで治療する地域もあるし。世界から見たら平均寿命も短い。ただ、それらの事を人々が受け入れている事も事実だし、進んでいる国の人たちが思っているほど、不幸と感じている人は少ないかもしれないね。

 

 

ーあなたの国の幸福度を上げているもの、下げているものは何ですか?

 

幸福度を上げているのは、資源に恵まれている事。石油や天然ガスが産出するし、海にも恵まれているから。島国の日本から見ると考えられないかもしれないけれど、山脈やジャングルが多い南米大陸では、漁業が盛んな国はそうはないんだよ。だから、重宝されてお金になるんだ。

幸福度を下げているのは、教育と医療が国全体にいきわたっていないこと。最先端の医療でなくてもいいと思うんだ。地域医療の底上げができれば、もっともっと苦しむ人は減るだろう。これは政府がもっと人材育成に力を入れて、地方にも財源がいきわたるように動いてくれないとどうしようもない。ひとりの医者である僕には、自分の見える範囲の人々を救う事しかできないから。割り切っているけれど、虚しさを感じることも少なくないよ。

 

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