アメリカの子どもの学習基準
Common Core(コモン・コア)とは?

ネイティブスピーカーの英語の身につけ方から
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日本では母語学習として、乳幼児期に本の読み聞かせ、幼稚園・小学校から五十音の書き取り、音読がはじまります。また、小学生になると文部科学省が定める「学習指導要領」に沿って授業が進められます。アメリカで日本の学習指導要領にあたるものとして「Common Core(各州共通基礎スタンダード)」がありますが、一体、どういうものなのかご紹介します。

 

日本では2020年、新学習指導要領の実施により、子どもの英語学習が熱を増しています。通学型やオンラインスクール、アプリ、参考書と学びの方法はさまざまですが、気になるのはカリキュラム内容。その中でも、ネイティブが提供するカリキュラムの基準に「Common Core」という言葉を多く目にするようになりました。Cheer up! Englishでは、「Common Core」を下記のように説明しています。

”「Common Core」とは?”
「日本の文部科学省が定める学習指導要領にあたる全米統一の学力基準。数学と国語(英語)について学年ごとに到達すべきレベルを全米共通で定めたもの」

「なんとなくわかったようなわからないような…」という声にお応えし、ネイティブが運営し「Common Core」に基づいたカリキュラムを提供しているSuper Hero ESL(スーパー・ヒーロー・イーエスエル)にお話をお伺いしました。

アメリカで認識される「Common Core」とは?

Common Core State Standard (各州共通基礎スタンダード)は幼稚園から高校三年生までの英語圏での国語と算数の教育基準です。アメリカ国内の多くの公立と私立の小学校・中学校・高校が「Common Core」の基準をもとに日々の教案の詳細を示すカリキュラムを選び生徒の学力を測っています。

いうなれば「Common Core」は学びの目標であり、子どもたちが各学年で何ができ、何を知り理解しなくてはいけないかを定めた指針であり、各学年に対して同じ評価基準が用いられています。これによってさまざまな年齢間で、さまざまな分野の能力を比較し、評価することが可能になります。

また、「Common Core」は各生徒の成長を促すために、明確で厳しい評価基準が確立されています。例えば、CVCからなる単語をしっかり習得しないとCCVCの単語に進むことはできません。このようにしっかりと学習の道筋を築くための教育基準となっています。

「Common Core」の評価基準

アメリカと日本におけるグレード換算

グレードアメリカでの学校の種類日本における学年
K kindergarten 幼稚園
グレード1 Elementary School 小学1年生
グレード2 小学2年生
グレード3 小学3年生
グレード4 小学4年生
グレード5 小学5年生
グレード6 Middle School 小学6年生
グレード7 中学1年生
グレード8 中学2年生
グレード9 High School 中学3年生
グレード10 高校1年生
グレード11 高校2年生
グレード12 高校3年生

 

国語(英語)の評価基準は、リーディング:文学、リーディング:情報テキスト、リーディング:基礎スキル、ライティング、スピーキング&リスニング、言語の基礎のパートに分けられ、評価基準が設定されています。

グレード国語(英語)における共通到達目標
K アルファベットやフォニックスなど、英語のベースを学び、知らない単語に対して質問し理解できる。そして、基本的な単語を認識し、クラスメイトや大人と会話できる。また、説明されたルールに従って自身の考えや感情をはっきりと表現したり、身近な人や場所、ものや出来事を相手に説明することができる。
グレード1 物語や詩を読んで、ストーリーの概要を説明できる。さらに、他者の発言や質問を理解し、自分の意見の理由を述べることで会話を発展させられる。また、日常生活で目にする平易なテキスト(メニュー、目次、アイコンなど)を理解し正しく使用し、考えや感情、アイデアを、明確に表現することができる。
グレード2 多様な文化的背景を持つ物語や詩を読み、理解する。そして、『シンデレラ』など、同一のストーリーを異なる作者が描いた作品について比較対照する。また、歴史、社会的研究、科学、技術テキストなど与えられた情報や自分の経験をもとに、質問に答えることができる。
グレード3 物語のメッセージ性を理解し、文中の重要な要素や、登場人物の特性、感情、行動がストーリーにどう関係しているか説明できる。そして、グループディスカッションへの参加など、用意された議題やアイデアを基に自己表現活動ができる。また、名詞、代名詞、動詞、形容詞、および副詞の使い方について説明できる。
グレード4 テキストを要約したり、推論を述べることができる。さらに、グラフや表から情報を読み取って正しく説明できる。また、慣用句や格言、ことわざの意味を認識し、説明できる。また、類義語、対義語がある単語についてそれぞれを関連づけることで理解を深められる。
グレード5 論拠としてテキストの内容を正しく引用し、推論を述べられる。また、効果的な表現を用いながら物語(フィクション・ノンフィクション)を書くことができる。さらに、大人の補助を受けながら、既存の作文を必要に応じてアップデートできる。加えて、動詞の時制を理解し、正しく使用できる。
グレード6 文中で使用されている単語や句について、比喩的な表現や含み持った意味を正しく理解できる。さらに、特定の文、段落などが全体の構造にどのように作用しているかを分析できる。また、グループディスカッションにおいて、論拠をもって自己主張したり、他者の主張に明確な理由で支持することができる。
グレード7 物語の解釈を当時の歴史的背景と照らし合わせて進められる。そして、詩や物語の構造や、文中の韻や音の繰り返しが、作品にどのような影響を与えているかを分析できる。また、似たような意味、定義を持つ単語を区別し、状況に応じて正しく使用する。
グレード8 物語、説明文における重要な出来事を読み取り、その事象がどのようにストーリーの進行に影響したかを分析する。また、ディスカッションにおいて、他者の意見を結びつけたり、質問やコメントに適切な所見をもって回答できる。
グレード9~10 複雑な情報、概念を適切にまとめなおし、正しく明確に他者に伝達できる。また、エイブラハム・リンカーンによる「ゲティスバーグ演説」など、米国史上重要な演説を読み解き、テーマやメッセージを理解する。さらにクラスメイトと協力して、グループディスカッションでのルールを決め、実施する。
グレード11~12 独立宣言など、米国史上重要な17~ 19世紀の歴史文書などを分析し、修辞技法に注目しながらテーマ、目的を明らかにする。また、グループディスカッションなど多様な視点が存在する場において、それぞれの主張や論拠を取りまとめる。矛盾があった場合には、その解決のためにどのような情報や調査の追加が必要かを検討する。

 

参照:Common Core State Standards Initiative

アメリカの子どもの母語学習の具体的な方法は?

アメリカの子どもたちは日本の子どもたちと同様に、アルファベットとそれぞれの音をなんども繰り返し書いたり、声に出したりしながら学び、そしてゆっくり1つ1つの音を組み合わせて単語を学んでいきます。そして、雑誌や絵本などを読んでリーディングを学びます。親たちも子どもたちに読むことを勧めます。アメリカの小学校ではよく、「リーディングジャーナル」という読んだ本を記録するノートを親が子どもたちと作成し、一緒に本を読んだり、子ども1人で本を読むことを推奨しながら読書に取り組みます。

 

ネイティブから見た日本人の英語学習の問題点はありますか?

よく見受けられる問題点はフルセンテンスで話すための自信がないことです。聞かれた質問から聞き取れたキーワードを抜き取り、意味を割り出し、すぐにYES/NOで答えてしまう傾向があります。これも一種の言語の適応能力と言えますが、それを続けていても英語は流暢になりませんし、英語スキルの習得には繋がりません。しっかり学ぶには、単語やセンテンスを発する時に間違えることを恐れず、間違えながら学ぶことに慣れる必要があります。そのために、英語講師は生徒の皆さんとの会話を自然に促しながら進めていくスキルが求められます。

 

日本の子どもが「Common Core」を基準に英語を学ぶメリットは?

Common Coreを元に学べばアメリカの同じくらいの年齢の子ども達と一緒の評価基準で学習することになり、確立された評価基準のもとで学べます。海外留学の際はその学習先で用いられるカリキュラムと似通った内容ですので、留学先にもすぐに馴染むことができるでしょう。

また、Common Coreの基準はアメリカで学習したいすべての子どもたちに勧められるものです。Common Coreの基準を満たすことで誰しも英語が流暢に話したり、スラスラと読めるようになります。学習の道筋が明確なので、インターナショナルスクールに進みたいお子様にとってもとてもいい学習基準です。語彙やアクティビティも共通点が多々あるので、Common Coreで学んでいればインターナショナルスクールの授業にもすぐに馴染めるでしょう。

 

まとめ

2014年9月からアメリカで本格的に導入された「Common Core」。幅広く浅く学ぶ教育から、洗練された内容を子どもが深く理解し応用できるようになるための教育へとシフトしています。これは、2020年、日本における新学習指導要領の実施に通ずるところがありますね。

学校教育が変わっていく中で、親がお子さんにしてあげられることは、子どもの「なぜ?」を一緒に考えていくことだと言われています。明確な基準のもと、お子さんが楽しく学び、考える力が身につく環境づくりが必要です。「Common Core」や「学習指導要領」に対応したスクールを活用して、実りの多い学びを実現しましょう。

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