これからの小学生の学び
英語×プログラミング教育
いよいよ小学校でスタートする新学習指導要領対策
知育教室プラネットキッズでドローンレッスン体験!
2020年春、いよいよ小学校での英語、プログラミング教育が全面実施されます。保護者にとって小学校で英語やプログラミングを学習することは未知のものとなり、大なり小なり不安が伴います。そこで、子どもたちがこれから何を学んでいくのか、世界に求められる人物像などについて調査!スクールに通うことで子どもたちがどのようにそれらのスキルを身につけていくのか、学校導入より17年前から英語とプログラミングを指導されてきた知育教室プラネットキッズでレッスン体験、お話を伺いました。
英語×プログラミングレッスンを体験
新学習指導要領がいよいよ本格スタート!これから子どもたちはどんなことを身につけていくのでしょうか?英語、プログラミングを指導するプラネットキッズの体験レッスンを通してみてみましょう。
今回、挑戦するのは、小学3年生のえりなちゃん。
指導していただいたのは、現役大学生でありながら、アメリカで行われたロボットプログラミングの世界大会で世界一を獲得したコウキ先生。
まずは、ドローンの基礎知識やプログラミング言語を座学で学びます。プログラミング言語と聞くと難しいイメージを思い描いてしまいますが、使う単語は30個くらいで「Take off(離陸)」「Spin(回転)」「Speed(速度)」「Forward(前方へ)」「Back(後方へ)」など、普段なじみ深いものばかり。視覚的にプログラミングを学ぶことができるビジュアルプログラミング言語のアプリを用いて、ドローンを動かすことにチャレンジします。
実技ではドローンを飛ばすところからスタート。ドローンはプログラムで組まれた動きしかしないので、空を飛ぶための動きを考えます。そこで導き出した答えは、「Take off(離陸)→Forward(前へ)+距離→Land(着陸)」。最初に動きを論理的に解析し、それをプログラムに落とし込んでいくことで、プログラミング的思考をそのまま体に落とし込んでいきます。
プラネットキッズではLEGOやドローンなど子どもの興味を通してプログラミング的思考を体感させ身につけることを目標にレッスンが進められています。
在校生のレッスンも拝見!
スタートして3ヵ月目の小学3年生みらいちゃんは、これまでの総復習をかね、三角形に飛ばすプログラム、また、机の上からスタートして机から離れ数m進んだところに着陸するプログラムを組みます。先生のアドバイスを受けながらプログラミング、検証を繰り返します。さらに、ドローンの高さを測るセンサーを利用して手でキャッチするプログラムにもチャレンジ!
体験レッスン中のえりなちゃんは、ドローンプログラミングの基本となるA点からB点への移動を課題に、離陸、前進、着陸させるためのプログラミングを実践。
飛び立ちから目標までの道のりを真剣な眼差しで追いかけます。無事、着陸までの動向を見届け成功!
次に、A点から出発し、B点を経由し戻ってくるプログラミングにチャレンジ。先ほどの基本的な動きに別の動きをプラスして、プログラミングを組みたてていきます。
行きはぴったり着陸できたものの、帰りはオーバーラン。ドローンはちょっとした風の影響を受けやすく、空調の風によって行きと帰りの進行距離に誤差が。実際に動きを目視で確認してドローンの特性を理解しながら、プログラムを見直し微調整しました。
ラストには、プログラミング、検証を繰り返し、無事着陸。
さらに、一度成功したプログラミングも、より良い他の方法がないか考え、繰り返すことでプログラミング的思考を鍛えていきます。
今回は、ドローン×英語レッスンを体験しましたが、4月からはAIプログラミングのコーディングを学ぶ本格的なプログラミングレッスンもスタート。また、小学生のためのドローン資格も準備中です。これまでのFLL(FIRST®LEGO®LEAGUE/9歳から16歳の青少年を対象とした世界最大規模の国際的なロボット競技会)での世界大会出場などの実績の元、新たなステージへの挑戦が続きます。
英語の早期教育について
小学生からの英語学習必修化がスタートするこの春。では、実際に学校ではどんなことが行われるのでしょうか?指導要項をチェックしつつ、知育教室でのこれまでの学び、そしてこれからの展望からひも解いてみましょう。
まずは、文部科学省が発表した新学習指導要領の外国語活動・外国語の目標です。
外国語で表現し伝えあうため、外国語やその背景にある文化を、社会や世界、他者との関わりに着目して捉え、コミュニケーションを行う目的や場面、状況などに応じて、情報を整理しながら考えなどを形成し、再構築すること
小学3、4年生において、「外国語活動では、外国語によるコミュニケーションにおける見方・考え方を働かせ、外国語による聞くこと、話すことの言語活動を通して、コミュニケーションを図る素地となる資質・能力を育成することを目指す」とされており、小学5、6年生になると「読み・書き」が加わり、中学生では簡単な発表を含めたコミュニケーション技能、また高校生では書くことを含めたディベート技能が求められるようになります。
具体的には、中学生から成績評価され学んでいたことが小学高学年からスタート。その授業のスタイルも、Aからアルファベット順に書き連ねるのではなく、人物の名前、メッセージカードなど、実生活で出てくる文字で、アルファベットに慣れ親しんでいきます。さらに、コミュニケーションをとる上で必要な語彙や文法の知識を学ぶだけではなく、外国語を学ぶ本質、外国語の背景にある文化や社会を考慮して自身の考えをまとめていく基本を養う教育が行われていきます。
これはこれまで、先生が言語の構造・知識を教えることを前提にコミュニケーションを学んでいた教育から、生徒がコミュニケーションを通して、自ら文法などに気づき、それに補足して言語の構造・知識を教示する指導にシフト。生徒を中心とした活動から学んでいく機会が増えていくことを意味しています。
下記の表のように、小学校から高等学校までの一貫した目標が掲げられ、これまでの「読む・書く」を中心とした英語教育から、コミュニケーション能力にまで及ぶ教育に変化するのです。
「外国語活動・外国語の目標」の学校段階別一覧
学年 | 目標 |
---|---|
小学3年生及び4年生 外国語活動 |
外国語によるコミュニケーションにおける見方・考え方を働かせ、外国語による聞くこと、話すことの言語活動を通して、コミュニケーションを図る素地となる資質・能力を育成することを目指す。 |
小学5年生及び6年生 |
外国語によるコミュニケ―ションにおける見方・考え方を働かせ、外国語による聞くこと、読むこと、話すこと、書くことの言語活動を通して、コミュニケーションを図る基礎となる資質・能力を育成することを目指す。 |
中学校 |
外国語によるコミュニケーションにおける見方・考え方を働かせ、外国語による聞くこと、読むこと、話すこと、書くことの言語活動を通して、簡単な情報や考えなどを理解したり伝えあったりするコミュニケーションを図る資質・能力を育成することを目指す。 |
高等学校 |
外国語によるコミュニケーションにおける見方・考え方を働かせ、外国語による聞くこと、読むこと、話すこと、書くことの言語活動及びこれらを結び付けた総合的な言語活動を通して、情報や考えなどを的確に理解したり適切に表現したり伝えあったりするコミュニケーションを図る資質・能力を育成することを目指す。 |
2024年まで、小中学校、高校、大学の接続的な移行期間と言われており、小学校を皮切りに、中学、高校が変わっていきます。今までの学びとの違いを認識し、子どもたちが正しく学んでいくには、保護者もそれを知ることが大切です。
プラネットキッズ英語クラス担当本田先生:
「日本の英語教育は、シンガポールや韓国に比べると10年、20年くらい遅れています。昨今、日本の小学校でも英語学習に本腰を入れてきましたが、現段階で韓国では幼稚園くらいから英語ですべてを学ぶことは当たり前の教育となっています。本校では、英語教室としてただ単に英語を教えるのではなくて、英語を使えるのは当然という前提のもと、「では、英語を使って将来何をしたいの?」というところを子どもたちに考えてもらえる教育を提供しています。英語をツールとして『世界へ出たとき何をしていくか?』ということを子どもたち自身が考えられるようになることが大切です」
これを機会に「何のために外国語を学ぶのか、外国語を使って何ができるのか」を、親子で話し合ってみるのもいいかもしれませんね。
プログラミング的思考、STEAM教育とは
同時にスタートするプログラミング教育について、知っておきたいことをチェックしていきましょう。
小学校プログラミング教育とは?
文科省新指導要項では以下のように紹介されています。
「情報活用能力の育成を図るため、各学校において、コンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段を活用するために必要な環境を整え、これらを適切に活用した学習活動の充実を図ること」
また、以下の資質・能力の「3つの柱」に沿って、発達の段階に即して育成するとされています。
【知識及び技能】
身近な生活でコンピュータが活用されていることや、問題の解決には必要な手順があることに気づくこと。
【思考力、判断力、表現力など】
発達の段階に即して、「プログラミング的思考」を育成すること。
【学びに向かう力、人間性など】
発達の段階に即して、コンピュータの働きを、より良い人生や社会づくりに生かそうとする態度をムリなく養成すること。
プログラミング的思考とは?
指導要項から小学校プログラミング教育が、タイピングなどコンピュータの基本的なスキルを学ぶにしても、プログラミング言語そのものを学ぶというわけではないことがうかがえます。では、プログラミング教育・プログラミング的思考とは何でしょうか?
それは、「コンピュータを動かすための考え方=プログラミング的思考(論理的思考力)」を身につけることです。
論理的思考力とは、「物事には手順があり、手順を踏むと、物事をうまく解決できるといった論理的に考えていく力」のことです。時代を超えて必要とされるものごとの根底にある考え方や思考のパターン・基礎技術を身につけることを目的としたものであり、潜在的に行っていたものを顕在化させていくことが、これから始まる小学校でのプログラミング教育といえます。
プログラミングという言葉にコンピュータを扱う技術を求められるように感じてしまいますが、実は、子どもは幼いころから潜在的にプログラミング的思考を行っています。
例えば、お砂場遊び。「泥だんごを作るとき、水を入れ過ぎると崩れやすい。だから、水量を調整する」といったことをPDAC(Plan/計画、Do/実行、Check/評価、Action/改善)サイクルで何回も繰り返し行っていますね。単純に言えば、この材料が置き換わるだけのこと。論理的に物事を考え行動するための思考を示しています。
そして、プログラミング的思考は各教科で導入され、STEAM教育につながっていきます。
英語×STEAM教育
グローバル人材育成に欠かせないものとして、STEAM教育も注目を集めています。
STEAMとは、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(ものづくり)、Art(芸術・教養)、Mathematics(数学)のこと。先に記したように、学校の授業にプログラミング教育が導入されることで、それぞれの教育の意味がより深いものになっていき、次世代の子どもたちは次の力を求められるとされています。
・文章や情報を正確に読み解き、対話する力
・科学的に思考、吟味し活用する力
・価値を見つけ出す感性と力、好奇心や探求力
今回の学習指導要領改訂にともない、日本の教育は「何ができるようになるか」「何を学ぶか」「どのように学ぶか」を子どもたちに考えさせ、「生きる力」を確実に育むことを目指しています。これは、自分の道を切り拓く力や多様性を理解し他者と協力していく力となり、グローバル人材に欠かせないものとなります。同時に、共通言語とされる英語で学ぶことにより、よりグローバルに活躍する力を身につけることができると言えます。
これからの社会に求められる人物像とは?
現在、ICT環境の整備、人材育成を目的として、学校にデジタル教材が導入され、児童生徒が「ひとり一台」の状況でパソコンやタブレット型端末を使える環境を2023年度までに整備するための政策が政府の経済対策に盛り込まれました。
生活の中でスマホやタブレット、パソコンが身近にあり、デジタルネイティブとして育っていっている子どもたちにとって、タイピングやインターネットの利用などコンピュータの基本的取り扱いは当たり前のものとして存在し、世界の共通言語である英語も然り。英語でのコミュニケーション能力、プログラミング的思考は、未来を生きる子どもたちの核になっていくことは間違いありません。
プラネットキッズ秋野代表:
「将来、何になりたいではなく、自分がどのように社会に役に立てる人間になりたいかを考えていける力を育てることが大切です。プラネットキッズは商社出身の私とJAXA(ジャクサ/国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)のメンバーからなる3名で、これからAIが当たり前に生活に存在することを想像した上で、自分たちの子どもがどういう世界で生きるかを考え1993年に設立。その時から極端に言ってしまえば、人間にしかできないことを追求したカリキュラムを提供してきました。その中には、JAXAの宇宙飛行士育成・リーダー教育の理念を軸とした教育も含まれています。
社会に出て仕事で失敗したときにどういったフォローができたかで評価されることもありますが、それは、子どもたちの関係性も同じです。グローバル、多様性の中で必要とされる人材の素質として、仕事などの技術力だけでなく人望や信頼性での評価が重要です。
プログラミング言語のスキルを身につけても、機械を組み立てる技術を学んでもAIがとってかわる。機械が機械を作る時代になる。その時、不変で人でしかできないことを身につけていることが大切です。それは、『人々をまとめるリーダーシップ』『みんなと一緒を良しとしない多様性の理解』『どうやったら論理的思考ができるか』『決まったことを当たり前と思わない』。以上を身につけている人材が社会の中で重要になっていきます」
今すぐ家庭で取り組むべきことは?
では、これからの子どもたちのために家庭でできることとは何でしょう?
本田先生、秋野代表にお伺いしました。
プラネットキッズ本田先生:
「子どもたちの多くは言われたことをやっているときは躊躇なく遂行できるのに、いざ『やってごらん』と言うとできない、解決策が思い浮かばない。半数以上のお子さんが考えることを面倒くさがる傾向にあります。そういったとき、より身近で具体的に見えるものへ導き、アイデアを出させるようにしています。
日本の学校教育も自主性を重んじる教育へシフトしていっています。答えを先生が教えるのではなく生徒同士にディスカッションをやらせる、自分たちで話し合って問題を解決していく能力を強化することを授業に取り入れています。ご家庭でも、親がすべて筋書きせず、子どもがやりたいことのために自分が何をすればよいか考えるように促すことが重要です。
その時、英語やプログラムなどを知っていれば、もっと世界は広がります。『やだ』『面倒くさい』からの脱却を図りながら、個を活かし、恥ずかしがらずに行動できる子へ導くことが大切です」
プラネットキッズ秋野代表:
「親御さんは自分の子どもが絶対だけど、お子さんも親の言うことが絶対になってしまったときが課題。例えば、子どもからたくさん意見を聞くことは大切なことだけど、子ども同士でトラブルが起きたとき、自身の子どもを飛び越えて親が介入してしまうことなどは非常に危険です。それでは、プログラミング的思考をはじめ教育が成り立たなくなってしまいます。
そして、人は感情が入ってしまうと暴走します。『実際に自分の目で見たか?』『人から聞いたことは事実なのか?』など、裏づけであったり、段階を踏んで行動するなど、親自身も論理的に考え子どもに寄り添う。冷静に複数の目を持ち、意見を交換し合い、多様性を認める姿を親自ら見せることも大切です。
英語でのコミュニケーションを学んでいくにしても、話の引き出しが必要です。そのために、まず家庭の中でたくさん話すことも課題となります。その際、家族の中で話し合いができれば、プログラミング的思考は成功していると言えます。また、親御さん自身がわからないことを無理に教える必要はありません。授業参観などに参加して子どもが学んでいる姿を見守り理解する姿勢が大事です。
大人になるとなかなか自分の考え方は変わらないもの。しかし、子どもたちが迎える未来は同じではないことを理解して見守っていくことが親の役目でもあります」
プラネットキッズとは?
プラネットキッズの教育のコアは、「自立と自律を目的としたチーム育成」「多様性の理解」「リーダーシップ」「メンタルトレーニング」。プログラミングを通して論理的思考、そして、大会や発表会でのスピーチを通してコミュニケーションスキルを高め、自分の言葉で自分がやっていることや思いを伝える英語を身につけることができます。
スクール生で結成したRoboticsチーム「TRY☆SKY」は、世界最大規模のロボット大会FLLにて、世界大会進出。以降5年連続世界大会進出入賞、WRO大会にて、全国大会進出など輝かしい実績も。その実績はAO入試や大学入試にも有利とされており、難関学校合格者を輩出しています。目標までの学びの過程を大切にするレッスンは、常に一歩先を見据えて世界で活躍できる人育成を目指し、英語を用いたSTEAM教育を提供しています。
2015アメリカ世界大会プレゼンテーション賞受賞後。後列左が秋野代表、その右隣が本田先生 |
【スクールの沿革】
2003年キッズ・ジュニア向けにUniversity of Cambridge ICT Diploma、英会話、サイエンス、ファイナンシャル、作文・小論文・漢字、インド算数を指導し前身となる「FUTUREKIDS 幡ヶ谷教室」として開校。2008年には一般社会人向け、シニア向けのスクールも開校。2010年に「Planet Kids」に名称を変更し、アフタースクール・プリスクール、英語でサイエンス、思考力育成Practicaをスタート。2012年、英語でLEGORobotics プログラミング、アクティブブレイン、英語でミュージック(ギター・ドラム・作曲)、英語でミュージカルなどのコースを開講し、翌年、「Planet Kids 日本橋高島屋教室」開校。2019年から英語でドローンプログラミング、英語でRapコースを開講。
HP:https://planet-gp-kids.com/kids_wp/
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