TOEIC®学習法の勘違い『リスニングが苦手だった私がTOEIC®で満点に2』

TOEIC®のスコアアップを目指すなら英語力を上げる、これ当たり前

リスニングが苦手な人は、自分は耳が悪いと思ってしまうことが多いようです。実はリスニングが苦手な原因は人によってさまざまで、それぞれの原因に合わせて対処しないと進歩は望めません。今回はリスニング上達のポイントその2です。

3 ディクテーションで聞き取れない音を意識する

リスニング上達の学習法として、前回はシャドーイングとオーバーラッピングをご紹介しました。その他に、ディクテーションも効果があります。ディクテーションはいわゆる書取りです。が、リスニングの練習として行うときは、スペリングのテストだとは思わないでおきましょう。自分がどんな音を聞き取れて、どんな音は聞き取れていないのかを確認するのが目的です。

まず英文を聞いて、できる限り書き取っていきます。この時点で、スペリングを間違えてもあまり気にしないでください。1回聞いただけでわからなければ、聞き直しても問題ありません。終わったらスクリプトを見て確認。知らない単語や表現を調べ、スペリングを直して文全体を理解します。最後にお手本と一緒に読んでみましょう。

 

4 短期記憶に強くなる

音声は聞き取れていたのに、後で質問に答えようとしたらもう忘れていた - そんな経験はありませんか?短期的な記憶がうまくできなかったということですね。母語なら簡単に覚えていられることでも、外国語となるとついていくのに精一杯。パニック状態で聞いていることもあります。

聞いたことを忘れないためには、自分のことだと思って聞くことです。例えば旅行代理店の人との会話。申し込んでいたツアーの出発が遅れると連絡が入ります。「え、残念!」と思う人もいるでしょうし、「早起きしないですむ!」と喜ぶ人もいるでしょう。自分のこととして聞いて、自分で反応するのです。登場人物が「それで予定のところを全部見られるんですか?」と聞けば、「そうそう、それが心配」とか「別にいいじゃない」と反応します。自分でいちいち反応しながら聞けば、忘れにくくなります。 

 

もうひとつの方法は、聴きながら可視化すること。悪天候のために遅れると言われたら、大雪の風景を思い浮かべます。参加者が多すぎて予定の会議室では間に合わないと聞けば、多勢の人が部屋に入りきれない情景を頭に描きます。

数字や曜日は可視化できませんね。そうかと言って、いちいち日本語に直して記憶している暇はありません。ならば英語の音のまま覚えておきましょう。答える時に、「ハーフアンナワーと言ってたから30分だ」とわかれば十分です。

 

いかがですか?前回と今回の記事で、英語の音を聞き取る方法と聞いたことを覚えておく方法について書いてきました。リスニングに必要なのは、それだけではありません。音が聞き取れても話を理解できなければ意味がありませんよね。次回は話の流れを捉える重要性について書きたいと思います。

 

ライタープロフィール●外国語人
外国語としての英語、フランス語、日本語を学生や社会人に教えつつ、通訳・翻訳の経験を積む。新TOEICのスコアは985点。この世界の様々な地域で日常の中に潜む大小の文化の違いが面白くて仕方がない。子育て中。

 

 

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